伊藤計劃『虐殺器官』 まぶたのない「耳」で読むオーディオブック
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大倉忠義「何かが間違っている」 飲食店に嘆きコメント、同情の声アイドルグループ『SUPER EIGHT(スーパーエイト)』の大倉忠義さんが、2024年11月15日にXを更新。焼き鳥店に行きづらい、嘆きの投稿に同情の声が集まりました。
あの童謡を歌っていた、ののちゃん!? 成長した姿に「美人になった」「別人級」と驚きの声あんなに小さかった、ののちゃんが…!6歳になった姿に「別人級に成長」「大きくなった」と驚きの声が相次いでいます。
- 出典
- audiobook.jp
故・伊藤計劃(いとうけいかく)氏による小説『虐殺器官』は、「2000年代の最初の10年」を代表する日本SFとして高い評価を受けています。
2017年には劇場アニメが公開されました。また、コミックにも展開。
34歳でこの世を去った作家・伊藤計劃氏が遺した『虐殺器官』は、いまも、さまざまなメディアでファンを増やし続けています。
『虐殺器官』が「聴く本」オーディオブックに
「聴く本」として近年、ユーザー数が増加しているオーディオブック。『audiobook.jp』は2018年12月、『虐殺器官』をオーディオブックとして配信開始しました。
オーディオブック版『虐殺器官』は、劇場アニメとは異なる声優がナレーションを担当しています。ですが、ファンの期待を裏切らないキャスティングといえるでしょう。
劇場アニメでは大幅にカットされたエピローグも、すべて収録。劇場アニメで『虐殺器官』のファンになった人におすすめの一作です。
ぜひサンプルを聴いて、オーディオブック版『虐殺器官』の世界に触れてください。
伊藤計劃『虐殺器官』オーディオブックサンプル
オーディオブック『虐殺器官』キャスト一覧
朗読:竹内良太
『魔法使いの嫁』エリアス・エインズワース役、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』ジャスレイ・ドノミコルス役、ゲーム『El Shaddai – エルシャダイ -』ルシフェル役など
クラヴィス・シェパード:高橋英則
『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERSTION』猿飛木ノ葉丸役、『刀剣乱舞-花丸-』石切丸役、『うたの☆プリンスさまっ♪』桐生院ヴァン役など
ウィリアムズ:勝沼紀義
『めだかボックス』都城王土役、『ヨルムンガンド』ウゴ役など
ルツィア・シュクロウプ:恒松あゆみ
『機動戦士ガンダム00』マリナ・イスマイール役、『Fate/Zero』久宇舞弥役など
ジョン・ポール:興津和幸
『蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-』千早群像役、『ジョジョの奇妙な冒険』ジョナサン=ジョースター役など
アレックス:河西健吾
『3月のライオン』桐山零役、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』三日月・オーガス役など
ルーシャス:佐藤健輔
ロックウェル:岩崎了
リーランド: 亀山雄慈
アフメド・ハッサン・サラード:小林健次郎
エリカ・セイルズ:高岡千紘
母:進藤亜由美
医者:市村徹
⇒オーディオブック・伊藤計劃『虐殺器官』購入ページ
オーディオブック版『虐殺器官』は原作小説のファンにも好評。
再生時間は12時間を超える大作で、深く長い時間『虐殺器官』の世界にひたることができます。
「好きなシーンが繰り返し聴ける」「小説では気付けなかったディテールも伝わる」とオーディオブックならではのメリットが支持される理由です。
オーディオブック『虐殺器官』ユーザーの声
・小説や映画とは違う魅力がある。
・劇場アニメとは違うキャストで、改めて楽しめた。
・原文のままで聴けるのは嬉しい。
・音声だけなのに、映画を観ているような臨場感だった。
⇒オーディオブック・伊藤計劃『虐殺器官』購入ページ
伊藤計劃『虐殺器官』とは
『虐殺器官』あらすじ
9・11以降の『テロとの戦い』は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在がささやかれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…彼の目的とは一体何か?大量殺戮を引き起こす『虐殺の器官』とは?
「ぼく」によって語られる「虐殺」
『虐殺器官』は近未来を描いたフィクション小説。物語は、「ぼく」ことクラヴィス・シェパードによる一人称で語られていきます。
「ぼく」によって語られる凄惨な虐殺のさまは、静けさすら感じさせる口調。
少女のむごいなきがらの様子が花にたとえられるなど、グロテスクで目をそむけたくなるはずの光景が淡々とつづられていきます。
読者は「ぼく」によって、世界各地で引き起こされる虐殺に、不思議と落ち着いた気持ちで直面させられるのです。
そして物語の途中、読者は気付きます。「この物語の結末はなんなのだろう?」「倒すべき敵、ジョン・ポールが死ぬことで物語が終わるのか?」と。
『虐殺器官』はSF作家、評論家などへのアンケートによって決定される『ベストSF2007』の国内第1位に選出されたSF小説ですが、『第1回PLAYBOYミステリー大賞』を受賞するなど、ミステリー小説としても評価されています。
その結末は、間違いなく読者の予想を裏切るでしょう。
伊藤計劃という人物
早川書房より出版された小説『虐殺器官』の原型は、2006年の『第7回小松左京賞』の最終候補に残った作品。
『第7回小松左京賞』は、「該当作なし」という結果に。『虐殺器官』が落選した理由について、選考にあたったSF作家の小松左京氏はこう評したとされています。
伊藤計劃氏は、落選作品を早川書房の『SFマガジン』編集長に送付。結果、『虐殺器官』は大幅な改稿がされ、2007年に『ハヤカワSFシリーズ Jコレクション』から発行されることになります。
デビュー作『虐殺器官』の発行によって、多数の賞を受賞し、熱狂的なファンを得た伊藤計劃氏ですが、2009年3月20日に早すぎる死を迎えました。
伊藤計劃氏は2001年からがんと闘っており、『虐殺器官』は抗がん剤の副作用が収まったタイミングで書き上げられたもの。9・11の報は、病室で聞いたといいます。
『虐殺器官』で語られる「死」の概念は、伊藤計劃氏がリアルに死と向き合っていたがゆえに描かれたものなのかもしれません。
そう考えると、「ぼく」クラヴィス・シェパードが語る死の表現の、目の前に映し出されるかのような鮮明さにも納得がいきます。
伊藤計劃氏の作家としての生は短すぎ、遺された作品は、長編が『虐殺器官』のほか3作(うち1作は伊藤計劃氏のプロローグとプロットを引き継ぎ、円城塔氏が執筆)、そして数本の中短編と、ブログ記事のみ。それらは書籍化され、メディア展開が続いています。
伊藤計劃氏亡き後も、その作品が日本の文学に多大な影響を与え続けることは間違いありません。
伊藤計劃『ハーモニー』も発売
『虐殺器官』の後の世界が描かれた、伊藤計劃氏の小説『ハーモニー』も2019年春にオーディオブック版が発売されました。主役の霧慧トァンを演じるのは、声優の豊口めぐみさんです。
『虐殺器官』、『ハーモニー』の順に、ぜひ楽しんでもらいたいオーディオブックです。
⇒オーディオブック・伊藤計劃『ハーモニー』購入ページ
[文・構成/grape編集部]