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阿川佐和子が語った結婚生活の『不満』と『発見』とは 父、母とのエピソードに驚く

By - grape編集部  公開:  更新:

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第29回山本周五郎賞にノミネートされ話題となった、モデルで作家の押切もえの「永遠とは違う一日」が文庫化。記念撮影に応じる押切もえ(右)とタレントの阿川佐和子

エッセイストや小説家、タレントなどマルチに活躍している阿川佐和子(あがわさわこ) さん。

多くの著名人との対談を通して培った『対話力』を発揮して、最近ではトーク番組などにも多く出演しています。

そんな阿川佐和子さんが語った結婚生活や、父や母との関係性など、さまざまな情報をご紹介します!

阿川佐和子 結婚生活を語る

長年、独身であることをネタにしていた阿川佐和子さんですが、2017年5月に5歳年上の元・大学教授の男性と結婚しました。

報道各社に送ったFAXでは、その想いを長文でつづっています。

このたび、5月の始めにわたくし、阿川佐和子は63歳にしてようやく結婚いたしました。その件について、週刊文春5月18日号にて報告させていただきました。

こんな高齢者の結婚を、わざわざマスコミの皆様にお伝えするような事柄とも思えませんが、普段、各界の著名なかたがたにインタビューをする立場上、まして週刊文春では「阿川佐和子のこの人に会いたい」にてゲストに根掘り葉掘り聞き出す対談連載を25年間も続けている身として、自分のことは「聞かないで!」と拒否するわけにはいくまいと覚悟を決め、無謀ながら文春砲の本拠地にて書かせていただきました。些末なことと恐縮しつつ、ここに報告させていただきます。

相手は69歳の一般人で、バツイチです。もはや定年退職した隠居の年齢ではありますが、幸いにして、まだ細々と教育関係の仕事を続けております。

残念ながら父は2年前に他界しているので正式な報告はできませんでしたが、もの忘れが進み始めた母や、兄弟、親戚、母の世話をしてくれているご夫婦など、ごく身近な人間には紹介し、入籍の報告をいたしました。

母はとうの昔に娘の結婚については諦めていたようで、今回のことを伝えると、「え?サワコが結婚するの?誰と?どうして?」と、かなりの驚きよう。でもまもなく忘れるらしく、弟が、「さあ、サワコの結婚相手との食事会に出かけるよ」と言うと、「え?サワコが結婚するの?誰と?どうして?」を繰り返す始末。

いまだに会うたび、同じやりとりを続けております。もはや母の頭の抽斗からは「娘が結婚する」という一大事業が完全削除されているらしく、今後も定着することはなさそうです。こうなったら毎回、驚いてもらうしかありません。

相手を家族に紹介するための小さな食事会は執り行いましたが、それ以上、挙式や披露宴、パーティなどはいっさい予定しておりません。まだ双方の親の介護もありますし、喫緊の仕事が詰まっている現状もあり、とりあえずは区役所に届けるという経験をしたことだけで、しみじみと実感しているところです。

実際問題、姓が変わるということは、パスポートも免許証も銀行口座も実印も保険証も、こんなにたくさん書き換え事業があると知り、あたふたするばかりで、まだその作業も終わっていない状況です。苗字を変えるのは、面倒なものなのですね。この歳になるまで知らなかったです。

今後はできることなら、互いの健康を気遣いつつ(これが何よりのテーマです)、足腰が丈夫なうちにできるだけたくさん好きなゴルフをし、おいしいものを「おいしいね」といい合い、くだらないことに笑い合って、ときどき言い争いつつ、穏やかに老後を過ごしていければ幸いかと存じます。

そんな阿川佐和子さんが2018年5月13日放送のバラエティ番組『おしゃれイズム』(日本テレビ系)に出演。結婚生活について明かしました。

番組では、冒頭から阿川佐和子さんの結婚の話に。番組MCのくりぃむしちゅー・上田晋也さんから「生活は変わりましたか?」と質問をされると「楽になった」とコメントし、笑顔を見せます。

それでも、少しはぶつかることもあるそうで、阿川佐和子さんはこのように明かしました。

ちょこちょこありますよ。例えば私は黒コショウが好きなのにあちらは白コショウが好きで。

朝ご飯を作る時に、「目玉焼き作る?」っていったら「うん」ていわれて目玉焼きを作ると、私はフタをして上を白くするのが好きなのに、相手は「白くするのが嫌いだ」っていうし。

なんかちっちゃいことがちょくちょくあって、段々集まってきて「何が気があって結婚したんだ!」って。

おしゃれイズム ーより引用

そんなことを思ってしまったという阿川佐和子さん。ほかにも、皿を洗う順番が違うことなど、小さなすれ違いがあるといいます。

しかし、夫はそういった価値観の違いについて「いいじゃない。趣味が倍になって」といったそうで、それを聞いた阿川佐和子さんはハッとなったそう。

自分が、ここは苦手な部門だからいかないことにしているとか、開けないことにしているとかいろんなジャンルがあるでしょ。

それを「あ、そういうこともあるのね」っていうふうにして、倍になると考えれば、趣味が違うことも楽しいのかもしれないなって。趣味とか解釈とかね。

おしゃれイズム ーより引用

これには、上田晋也さんも「なるほどね」と大きくうなずいていました。

阿川佐和子 父について語る

同番組では、阿川佐和子さんの父で、2015年に亡くなった作家の阿川弘之さんについても語られました。

阿川弘之さんといえば『きかんしゃやえもん』などを著書に持つ小説家です。

『大人の見識』を刊行した、作家の阿川弘之

阿川弘之さん

そんな父に持つ阿川佐和子さんですが、幼いころはかなり大変だったといいます。

上田晋也さんに「どんなお父様だったんですか」と質問されると、こう語りました。

基本的には物書きだから、うちが仕事場なんで1日中うちにいて、締切に追われてるから機嫌が悪いと。

おしゃれイズム ーより引用

阿川佐和子さんは幼いころ、そんな父に気を使って静かに隣の部屋で遊んでいたそう。しかし、ふすまを勢いよく開けた阿川弘之さんはこう怒鳴ったといいます。

「お前たちがそこにいる気配がうるさい」っていって…。「直ちに出て行け!」って母を呼んで、母と兄と私は「夕方まで帰ってくるな」っていわれて。

おしゃれイズム ーより引用

かなり厳しかった様子の阿川弘之さん。

しかし、晩年に介護施設に入った時、阿川佐和子さんはそんな父の新しい一面を見たといいます。

2016年8月発売の週刊誌『週刊女性』が掲載した阿川佐和子さんのインタビューでは、このようなことがつづられています。

「個室に本棚を持ち込み、父は文庫本を読んで過ごしていたんですが、私と母が見舞いに行くと、”おお、来たか”と顔をほころばせてね。真っ先に口にするのが、”お前は大丈夫か”という母への気遣いなの。帰り際、母の手を握って離さないこともありました。癇癪(かんしゃく)持ちで、気難しい父だから、母も苦労したけど、父は母のことがこんなにも好きだったのかと驚きました」

週刊女性 ーより引用

阿川佐和子 母の介護について語る

阿川佐和子さんの母は、2012年ごろから認知症の兆候が見え始め、現在では介護が必要な状態だといいます。

日々、仕事と介護に追われる生活を送る中、阿川佐和子さんはいくつか介護をテーマにした本を執筆。

2018年6月に出版された『看る力』で明かされた持論は、多くの人を驚かせ、また共感を呼びました。

・好物はノドにつまらない
・赤ちゃん言葉は使わない
・バカにしない、怒らない、とがめない
・介護は長期戦と心得よ
・後ろめたさをもつ
・認知症でも愛情は伝わる
・孤独死の何が悪い
・施設に預けるのは親不孝ではない
・定年後の夫は新入社員と思え
・夫源病にご用心
・恋は長寿の万能薬
・老人に過労死なし
・そこで働く人を見て施設を選ぶ

看る力 ーより引用

そんな阿川佐和子さんが2018年10月20日放送のラジオ番組『Dream Heart』(TOKYO FM)に出演。母とのエピソードを明かしました。

この日、ゲスト出演した阿川佐和子さんは、番組のパーソナリティである茂木健一郎さんとトークを展開。同年9月に出版された阿川佐和子さんの著書『ことことこーこ』についての話題になります。

『ことことこーこ』は、離婚をきっかけに実家に帰ってきた40代の女性が、仕事と認知症の母の介護との両立に奮闘するという内容の小説です。

阿川佐和子さんは、自身の境遇にリンクするこの小説を書くにあたっての想いを語りました。

介護のことを考えると、ただひたすら暗い、つらい。自分が書いても読んでもつらいっていうふうになるのがいやだから、なんとか明るい介護小説が書けないかなって思って。

母が、性格が基本的に明るいんです。その母を見ていると笑っちゃうことが多いので、こういうエピソードをつなげて。本当は暗いんだけれども、楽しいものも時々あるよっていうのが伝わるような小説を書いてみたいなっていうのが、1つの起因ではありました。

看る力 ーより引用

つらくて暗い介護を、どうにか明るい気持ちに持っていけないかと思い、『ことことこーこ』を書いたという阿川佐和子さん。

実際、阿川佐和子さんのお母さんが明るいこともあって楽しい時もあるといい、1つのエピソードを明かしました。

ある日、お母さんが「これがおいしい」といったオクラの名前を、1分後には忘れてしまうということを何度か繰り返した後、阿川佐和子さんは思わず「どうしてそんなに忘れちゃうの?」と聞いてしまったそう。

するとお母さんは少しすねてしまったといい「私だって覚えていることはあるもん」といったそう。そして阿川佐和子さんが「何を覚えてるの?」と尋ねると、お母さんは「んー、いま、何を覚えているかを忘れちゃった」と答えたといいます。

阿川佐和子さんはお母さんの反応に「すごい切り返しだ」と感心してしまったといい、「母は幸いなことに、本来持っていた、末っ子の素直な性格と明るい性格が物忘れしていても出ているから」と、その明るい性格に救われていることを明かしていました。

阿川佐和子の現在・これからは

阿川佐和子さんは現在、トーク番組『サワコの朝』(TBSテレビ系)でMCを務め、バラエティ番組『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)で進行役を務めるなど、多くのレギュラー番組を持っています。

芸能界で忙しく活躍しながらも、介護にも奮闘している様子の阿川佐和子さん。これからも応援しています!

阿川佐和子プロフィール

生年月日:1953年11月1日

出身地:東京都

血液型:O型

身長:150cm

大学を卒業した後、アルバイト生活をしている時に父・阿川弘之と雑誌に登場したことをきっかけに芸能界入り。情報番組『朝のホットライン』(TBSテレビ系)でリポーターを務め、報道番組『情報デスクToday』(TBSテレビ系)ではアシスタント役に抜擢。キャスターなども務めた。1988年からはたびたびエッセイを出版しており、しばらくの後、小説家としても活動をスタート。現在は芸能活動と執筆活動を並行して行うマルチタレントとなっている。


[文・構成/grape編集部]

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出典
おしゃれイズム週間女性文藝春秋Dream Heart@sawako_no_asa

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