実際の事件を再現した、子供視点の『児童虐待VR』 制作理由に考えさせられる
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親によって子供の心身が傷付けられる、許されざる児童虐待。
厚生労働省は児童虐待の分類を身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)、心理的虐待の4つとしています。
また、厚生労働省によると2018年に児童相談所が児童虐待相談として対応した件数はおよそ16万件とのこと。悲しいことに、児童虐待は珍しいものではないのです。
実際の事件を再現した、子供視点の『児童虐待VR』
2019年9月27日、株式会社ウエストは『児童虐待体験VR』の試作を公開。
『児童虐待体験VR』は、子供視点で没入体験をすることで虐待のむごさを間近に感じさせ、児童虐待に対する世間の注意力と意識を高めることを目的として制作されました。
再現動画は、2018年に横浜市で実際に起きた児童虐待事件の一例を切り取ったものです。
最初の場面では、食卓につく子供に食事をするよう強い言葉を発する両親の姿が映っています。父親は母親にドメスティック・バイオレンス(通称・DV)をはたらいている様子です。
ほかにも、子供にタバコを押し当てたり、ベランダに放置したり、洗剤を飲ませたりする光景が再現されています。
どれも、にわかには信じがたい光景です。しかし、これらが実際に行われていた児童虐待ということを忘れてはいけません。
動画を見た人たちからは、いろいろなコメントが寄せられています。
・本当に怖かったです。でもこういったことが起こっているのは事実なので、ちゃんと気付いて行動できる人間になりたいと思った。
・気分が悪くなってきて、何度も目を背けた。でも、当事者は目を背けられない。恐ろしすぎる。
・大人がVR動画を見ただけで怖いのに、子供は実際に体験してるんだよね。涙が出る。
・この動画によって、通報をためらったり、見て見ぬふりをしたりする人が減ることを祈ります。
動画が伝えたいメッセージは「虐待は身近なもの」ということ。
本来守られるべき子供を1人でも多く救うため、周囲の人が察知し、行動したいと考えさせられます。
[文・構成/grape編集部]