「雅び…」「美味しそう…」思わずふり返る青いロッカーの正体とは?
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このロッカーの名前は『これやこの』です。
唐突なネーミングに驚いた人もいるであろう、このロッカー。
写真提供:枚方つーしん
青いロッカーを思わず二度見した人もいるのではないでしょうか。
大阪府枚方市の情報サイト、枚方つーしん(@hira2shin)の投稿でも話題になったこのロッカーは、京阪電気鉄道枚方市駅に設置されているのですが…。
『これやこの』とは百人一首の冒頭だったのです。
これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関
Twitterでは「なんて雅(みや)びなネーミング」など、秘かな反響となっています。
それにしても、なぜロッカーに…そもそもこの青いロッカーの正体とは何なのでしょうか。
親しみやすく、そして覚えやすく!
写真提供:アマゾンジャパン
これはAmazonの商品受け取りサービスで、顧客が指定したAmazon Hubロッカーに配送されるというもの。
このロッカーには、ほかにも『わびぬれば』『こころにも』『しのぶれど』など、百人一首から命名されたネーミングが続々登場しました。
しかも、このトリッキーな命名は、雅びなものだけに留まらないようで…。
『ぶたまん』に『おでん』そして『モーニング』まで!
写真提供:枚方つーしん
写真提供:枚方つーしん
大阪には食文化を象徴する『いかたま』『こなもん』なども!
また、東京都世田谷区に設置されたロッカーには『おでん』、新宿御苑付近には『だんご』、そして、都内には『おみそしる』『おにぎり』『やきとり』なども設置されています。
さらには、愛知県や周辺地域では、喫茶店文化を象徴する『おぐら』『モーニング』といった名前まで!
ロッカーの名前から、もう1つの街の景色が見えてくるようですね。
このユニークなネーミングについて、アマゾンジャパンにお話を伺いました。
――なぜこのような試みを?
「お客様やドライバーの皆様にとって、親しみやすく、覚えやすいよう、1つずつのロッカーに名前をつけています」
2020年10月現在、国内600か所以上に設置されているロッカーの名前は『料理』『動物』『植物』『楽器』『色の名前』などさまざまなジャンルに及び、『百人一首』は京都府内・大阪府内の京阪電気鉄道の駅に設置され(2020年9月現在)、古都をめぐる地域の雰囲気に、日本古来の歌が持つイメージを重ねて名付けられたとのこと。
中には、アマゾンジャパンの社員さんが、自らの出身地にちなんだ提案も行ったといいます。
街角でこのロッカーを見かけたら、ちょっとほっこりしたり、千年前にタイムスリップしたり…ふと笑みのこぼれる瞬間を楽しめそうですね。
従来の置き配サービスのほか、受け取りの利便性や、配達ドライバーの負担軽減を目的といて設置されたAmazon Hubロッカーは、今後も日本全国に展開するとのことです。
設置箇所情報などはこちらをご覧ください。
Amazon Hubホームページ
※『百人一首』名のロッカーは、現在整備のため、しばらく休業中の設置場所もあります。
[文/常田麻宇・構成/grape編集部]