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「これってPMSなのかな」 産婦人科医に話を聞いてみると…

By - 植木みさと  公開:  更新:

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植木

不調を感じたら、自分で判断せず、まずは病院へ行くことが大事ですね。

PMSの症状を緩和するために、自分でできることがあれば知りたいです。

ママ女医ちえこさん

例えば糖質を控えるのは、効果があるといわれています。

血糖値の上下も影響しているといわれているので、対処としては『甘いものを食べすぎない』『アルコールを控える』『喫煙を控える』などです。

PMSは軽症や中等症ぐらいの場合は、生活指導の改善など、自分でできることから始めるのが多くて…。

あとは自分の症状が起こりやすい時期を把握してもらうとか。薬の処方の前に、生活習慣から見直すことが多いです。

植木

生活習慣を見直すところからだというのは意外でした。
やっぱり運動もしたほうがいいんですかね…。

ママ女医ちえこさん

運動は、身体症状と精神症状のどちらにもすごく効果的だといわれています。
特に、ウォーキングなどの有酸素運動がいいです。階段の上り下りなど、日常的に取り入れられるものから始めてもいいですね。

※写真はイメージ

植木

PMSの症状に悩んでいる女性の中には「病院を受診するタイミングが分からない」という人もいると思います。
受診したほうがいいボーダーラインが、判断しづらいんじゃないかなと…。

ママ女医ちえこさん

自分が生活する中で症状に困っていたら、受診をおすすめします。

学生だったら学業に支障が出るとか、社会人だったら仕事ができなくなるとかであれば、すぐに受診したほうがいいです。

そこまでいかなくても、困っている症状を伝えてもらえたら、解決法をいろいろと提示できるので、困っていると感じた時点で病院に来ていただければ嬉しいです。

植木

受診のタイミングはいつが望ましいのでしょうか。

ママ女医ちえこさん

例えば「症状によって、気分が落ち込んでいる」というタイミングで来なくてはいけないわけではありません。

どの時期でも大丈夫なので、それぞれが受診できるタイミングに訪れてください。

患者さまの中には「PMSの症状が酷くて、上司にいわれて受診した」という人もいます。

植木

必ずしも、症状が起きているタイミングの受診でなくても構わないのですね!

例えば生理中や無症状で元気な時でも…。

ママ女医ちえこさん

その場合は、あらかじめ症状を自分でメモしておいてもらえれば…。

「この時期にこんな症状が起きて、この時期に楽になります」という風に、症状を自分で説明さえできたらいいので、問題ありません。

笑顔で話すママ女医ちえこさん

植木

医師にも伝わりやすい、説明の仕方があれば知りたいのですが…。

ママ女医ちえこさん

PMSに関しては、どのぐらいの時期にどんな症状に悩んでいるかを、しっかりと伝えてもらえたら大丈夫です。

具体的に何日から何日まで、などの情報は必要ないので、例えば「生理の1週間前に、こういった症状が起きる」とかでも大丈夫ですよ。

植木

そうなんですね、ホッとしました!

話は変わりますが、PMSに悩んでいる女性に対して、周囲の人はどんな対応をするのがよいと思いますか。

ママ女医ちえこさん

人によるため一概にはいえませんが、自分がどういう症状に悩んでいるのかを、周囲に伝えておくことは大切です。

周囲の人は、個人の症状を知ることで、例えばその人が怠けていたり、何か悪い問題があったりするから症状が出ているわけでないということを理解してほしいですね。

理解が得られやすい職場だといいのですが、そうでない場合はつらい想いをすると思うので…。

植木

周囲の理解があれば、自分が何に困っているのかをより伝えやすくなりますよね。

ママ女医ちえこさん

はい。周囲の人は、その症状を病気によるものだと知ったうえで、それぞれの症状によって方法は変わりますが、対処できます。

例えば精神的な症状が出る方の場合、「PMSの時期は仕事の負荷を減らす」とか、少しでもストレスを減らしてあげることで、その人の症状の改善にもなるかと思うので。

※写真はイメージ

grapeの女性社員12名を対象にアンケートを取ったところ、生理前に起こる精神的な症状として、一番多くあがったものはイライラすることでした。

そのほかにあがった生理前の不調は、以下の通りです。

【精神的な症状】
不安にかられる、涙もろくなる、情緒が不安定になる。

【身体的な症状】
頭痛がする、肌荒れが起きる、食欲が増す、下腹部が痛い、手足がむくむ、胸が張る。

程度にもよりますが、PMSによってイライラや情緒が不安定になるなどの、精神的な症状が出ると、周囲の人にとっても大きな影響があるでしょう。

また、身体的な症状が原因で仕事を休まざるを得なかったり、家庭で普段のような家事ができなくなったりするのは、本人にとってもつらいですよね。

ママ女医ちえこさんは、「PMSが原因で病院を訪れた患者さんの中には、周りに迷惑をかけて申し訳ないと話す人もいる」と語っていました。

生理前の不調が、病気によって起きる症状であることを認めることが、解決への第一歩になるのかもしれません。

植木

同性だけでなく、異性にもPMSにまつわる知識が広まれば…。

PMSで悩んでいる女性が、男性のパートナーに理解してもらうだけでも、だいぶ気持ちは楽になりますよね。

ママ女医ちえこさん

難しいかもしれないのですが、PMSの症状に悩んでいる女性は、パートナーに対して、生理の時期などといった生理周期や、どんな症状が起きるかを共有するのもおすすめです。

植木

時期や症状を共有しておけば、パートナーにとっても対応がしやすくなりますね。

今日はいろいろと教えていただき、ありがとうございました!

最後に、PMSなど生理にまつわる不調で悩む人に対して、届けたいメッセージがあれば教えてください。

ママ女医ちえこさん

PMSや月経困難症など、その症状が例えばホルモンの変動であったり、女性の周期に絡んでくることであったりすれば、解決する手段というのはあります。
ちょっとでも悩んでいるのであれば、すぐ産婦人科を受診してもらうのがおすすめです。

PMSの症状は、人によって異なります。医師の判断に基づき、それぞれの症状に合った治療が望ましいでしょう。

PMSに関する正しい知識を理解し、体調に異変を感じたら、病院を受診してくださいね。


[文・構成/grape編集部]

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