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洗濯王子「プロは必ず、〇回すすぎます」 理由に「マジか…」「やり直したい」

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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※写真はイメージ

家事の中でも「洗濯が面倒くさい」という人は少なくないようです。そもそも、洗濯が苦手という人もいるでしょう。

しかし、洗濯は自分が着用する衣服をきれいに保つための大事な家事です。できれば、きれいに清潔に仕上げたいものですよね。

そこで、本記事では家庭での洗濯の基本について、『洗濯王子』という愛称でも知られる、洗濯家・中村祐一さんにお話をうかがいました。

『洗濯の基本』は仕分けに始まる!

中村さんによると、洗濯は仕分けが大事とのこと。まずは、クリーニングに出すものと家庭で洗濯するものに仕分けることが大切だといいます。

単純に「洗えるかどうか」で判断すると、ほとんどのものは洗えてしまうのですが、問題は思った仕上がりになるかどうかです。

中村さんは以下のような注意点を挙げています。

最近ではシルクやカシミアなど高級な素材も普段着として着られたり、身体の線に沿ったデザインの服が増えたりなど、ほとんどの服がファッション性の高い服になっています。

そのため家庭の洗濯が大変になり、うまく仕上がらない服が多くなっています。

基本的な考え方としては、服を買った時に近い状態で、きれいにかっこよく・かわいく着たい服は、プロに任せたほうが、色・ツヤ・型がよく仕上がるため、クリーニング店に出すのがおすすめです。

家庭で洗濯するものが仕分けできたら、次は素材、洗濯表示、色などによって大きく、ハード、ミディアム、ソフトの3つに分けてまとめます。

中村さんによれば、「この3種がそれぞれまとまった量になったら、別々に洗濯を行うのがいい」とのこと。

また、次のようなことをおすすめしています。

もう一度気持ちよくその服を着るのが洗濯の目的。気持ちよく着るためには、服が傷まず、きれいになることが必要です。

そのためには服の情報が大事なので、その服について知って、それに合った洗濯をしましょう。

『洗い』と『すすぎ』の注意点とは

次に『洗い』と『すすぎ』です。

「仕分けができたら後は洗濯機を回すだけですが、『3つの量』とすすぎに注意してください」というのが中村さんのアドバイスです。この3つの量とは、衣服の量、水の量、洗剤の量を指します。

中村さんは「多くの人が洗濯槽に衣服を入れすぎています。また、実は水の量も足りていません」と指摘。

最近では節水型の全自動洗濯機がほとんどになっていますが、水の量が少なくなると、汚れを十分に落としきれない、しっかりすすげないという可能性が高まります。

また、洗剤を適量にするのも重要です。中村さんはこのような注意点を挙げています。

服に付いた汚れを落としやすくすることと、落とした汚れを服に戻さないことが洗剤の役割ですが、洗剤の量が足らないとそれができません。

『すすぎ』についても、家庭の洗濯では多くの人が十分にすすげていないそうで、中村さんは次のように指摘します。

すすぎが不足した洗濯を繰り返すと、汚れがすすぎ切れずに、残った汚れが蓄積していきます。

プロは『すすぎ3回』が基準です。3回を基準にして、それ以下の回数になればなるほど、すすぎが足りない状態になっていき、服はきれいになりにくくなります。

干す時の注意点とは

最後は乾燥ですが、この乾燥についても、服がどんなものなのか、によって適した乾かし方が変わるとのこと。

中村さんからは、このようなアドバイスがありました。

TシャツやYシャツなど、張りのあるものであれば伸びません。

しかし、例えばニットなどの柔らかな素材の服になると伸びてしまいますから、横にして干すとか、服に合わせて干し方を変えることが重要です。

『色もの』を干す際についても注意が必要です。中村さんによれば「濡れていると色が動きやすい」とのこと。

色移りがしないように「洗ってすぐに干したほうがいい」そうです。

※写真はイメージ

ちなみに黒い服など色の濃いものは、太陽光に当てると紫外線の影響で赤っぽく(オレンジっぽく)なることがあります。

これは、赤・青・黄の三原色のうち、青の色素が壊れやすいということに由来します。青の色素が壊れて、赤と黄色の色素が残るため、赤っぽく(オレンジっぽく)なるというわけです。

素材や染色の強さによっても異なりますが、陰干しや部屋干しを行うなどして変色や退色を起こさないように注意してください。

『洗濯の基本』フローをまとめると?

中村さんにうかがった、家庭での洗濯の基本フローは以下のようになります。

1.クリーニングに出すものと家庭で洗濯するものを仕分けする。

2.服の情報からハード・ミディアム・ソフトに洗い方を分け、まとめる。

3.2で仕分けしたものごとに洗濯をする。

4.洗う時は、衣服、水、洗剤の『3つの量』に注意する。

5.すすぎは3回を基本とする。

6.乾燥についても服に合わせて変える。

服を前提にして、仕分けをし、洗濯方法を考えることが重要なポイントです。

洗濯機に放り込んで、ボタンを押して終わりという人が多いかもしれませんが、まずは仕分けが大事とのこと。

また、洗濯する服、それぞれについての情報を知ることが重要です。中村さんのアドバイスを参考に『いい洗濯』をしてくださいね。

洗濯をもっと知りたい人は講座をチェック!

中村祐一さんが、プロのクリーニング師とともに『洗濯講座』を開催しています。

プロが洗濯の時に服をどのように見て、洗い方を考えているのかという、知見が十分に得られる講座です。

中村さんいわく「服を清潔で美しく長く着られるように、洗濯の基本的な考え方を毎月オンラインでプロのクリーニング師とともにお伝えしています。心地よく暮らすための1つの重要な要素として、ぜひ一度、洗濯をゼロから学びに来てください」とのこと。

興味のある人は下記のウェブサイトを覗いてみてはいかがでしょうか。

【中村祐一 Profile】

1984年3月1日生まれ。長野県伊那市のクリーニング会社『芳洗舎』3代目。

「洗濯から、セカイを変える」という信念の下、2006年から『洗濯アドバイス』という分野を切り開いてきたパイオニア。

洗濯から考える、よりよい暮らし方の提案を行い、衣・食・住における『衣文化』の革新に洗濯の側面から取り組む。

「洗濯王子」の愛称で、NHKでの講師、日経新聞での連載など各種メディアにも多数出演。

ウェブサイト:SENTAKU-YUICHI


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

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