『大変』をどう言い換える? ビジネスでの詳しい使い方や例文を紹介
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日ごろビジネスなどで『大変』という言葉を何気なく使っている人も多いのではないでしょうか。
ただ、もしかしたら使い方を間違えているかもしれません。この記事では『大変』の意味や例文、言い換えや類語を紹介します。ビジネスシーンと日常シーンでの使い分けや注意点も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
『大変』の意味
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まず『大変』の意味を確認しましょう。『大変』の意味は、主に以下の通りです。
名詞:重大な事件。一大事。
形容動詞:物事が重大であることや、そのさま。苦労などが並々でないことや、そのさま。程度のはなはだしい状態。
副詞:たいそう。ひどく。
現在、日常的には『大変だ』『大変』など形容動詞として使われることがもっとも多いといえます。これらを踏まえて、以下を見ていきましょう。
『大変』の例文
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続いて、使用するシーン別に『大変』の例文を紹介します。
ビジネスシーン
『大変』をビジネスシーンで使う場合は、次のような例文が挙げられます。
目上の人との会話
・大変心苦しいのですが、会議の日程を変更していただけないでしょうか。
・大変お忙しいところ、プロジェクトの資料をそろえていただき、ありがとうございます。
・部長のアドバイスのおかげで、大変心強かったです。
ビジネスメール
・大変申し訳ございませんが、ご提案内容について再度確認させていただきたく存じます。
・先日はご多忙の中資料を作成いただき、大変助かりました。
・貴重なご意見をいただき、大変感謝申し上げます。
日常シーン
次に、『大変』を日常シーンで使う場合の例文を見ていきましょう。
会話
・先日は大変お世話になりました。
・お子さんが病気になられたと聞きました、大変ですね。
・仕事は大変ですが、やりがいがあります。
論文・レポート
・この点に関して、我が国の状況は大変深刻といえるだろう。
・上述した問題には、大変大きな課題が残されている。
・教授の献身的な指導は、私の研究の大変大きな原動力となりました。
『大変』の言い換え・類語
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『大変』はあらゆるシーンで使える言葉ですが、相手や状況によっては別の表現を使用するほうが適切な場合もあるでしょう。ここでは、『大変』の言い換え表現や類語を紹介していきます。
とても
『とても』には『程度のはなはだしいさま』という意味があります。ビジネスシーンでも使うことはできますが、『大変』より口語的な表現です。
【例文】
・この問題には、とても困っています。
・とても素敵な品をいただいて、ありがとうございます。
また、『とても』には『どのようにしても実現しない気持ちを表す』という意味もあります。打消しや否定的表現をともなって用い、否定的な意味を強調する表現です。
【例文】
・1日ではとても読み切れない分厚い本だ。
・私1人ではとても対処できない問題である。
こちらの意味は、『大変』とは意味が異なるので注意しましょう。
大いに
『大いに』は『おおいに』と読み、『非常に、はなはだ、たくさん』という意味があります。物事の程度のはなはだしいさまや、量や数が多いさまを表す時に使う表現です。
【例文】
・それは大いに結構なことだ。
・大いに感謝しています。
・今夜は大いに盛り上がろう。
「大いに飲む」など、動詞の前について修飾語としての働きをする場合も多い言葉です。
なお『おおいに』と文字入力をすると『多いに』という変換も出てきますが『多いに』という単語はありません。『おおいに』の漢字は『大いに』しかありませんので、間違えないようにしましょう。
はなはだ
『はなはだ』は『甚だ』と書き、『普通の程度をはるかに超えているさま』という意味があります。『とても』『非常に』を丁寧にした表現であり、『大変』よりもやや堅い印象を与えるので、ビジネスシーンにも適しているでしょう。特に自分にとってマイナスの物事に多く使われる表現です。
【例文】
・はなはだ僭越ながら、ひと言挨拶を申し上げます。
・はなはだ恐縮ではございますが、今回は辞退させていただきたく存じます。
・はなはだ失礼とは存じますが、メールにて回答いたします。
非常に
『非常に』は『事柄や行為の程度が、一般的なものよりも大きいこと』を意味します。『大変』より改まった印象の言葉です。客観的なニュアンスも持ち合わせているので、ビジネスシーンでもよく使用されます。
【例文】
・彼は現在、非常に忙しい立場にいます。
・非常に高い金額を提示された。
・このレポートは非常にすぐれている。
また、緊迫した状態、程度がはなはだしい様子を表現する時にも使用できます。
【例文】
・今回の件は、非常に残念な結果となりました。
・こちらの資料は、非常に興味深い内容です。
・弊社は非常に大きな問題を抱えています。
極めて
『極めて』は『きわめて』と読み、『程度がはなはだしいさま』を表します。『この上なく』という意味もあり、強調表現の中でも強い意味合いを持っています。『大変』よりも、より強調させたい時、深刻な状況を表したい時に適しているでしょう。
【例文】
・このプロジェクトは極めて良好に進んでいる。
・極めて稀な素材を使用した料理だ。
・彼が昇進する可能性は、極めて低いだろう。
『大変ですね』を使う場合の注意点
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『大変ですね』は、相手の話に共感を示す時や、相手の置かれている状況を理解して、励ましの意味を込めた返答をする際に使われる表現です。
『大変』には『大きな事件』『大がかりな出来事』『はなはだしい変化』という意味合いがあります。相手が困難な状況に直面している時や、相当な努力を要している場面において、ねぎらいの意味を持って使用することが多いフレーズです。
ビジネスシーンをはじめ、さまざまな場面で使えるフレーズですが、使用する適切なタイミングや、使用しないほうがよい場面もあります。いくつか注意点を見ていきましょう。
タイミング
『大変ですね』は、通常、相手への共感や理解を示すために使われます。
ビジネスシーンで使用する時は、次のようなタイミングがよいでしょう。
・短期間に多くの仕事を任されている同僚に対して「一週間でこれだけの仕事をこなさないといけないのは、大変ですね。」
・初めての商談を控えているスタッフに対して「A社との商談は初めてでしょう、準備が大変ですね。」
・家族が病気になり精神的ストレスを抱えている相手に対して「ご家族のことで心配でしょう、大変ですね。」
マナー
『大変ですね』は、目上の人や取引先など、フォーマルな場面で使う際には注意が必要。相手との関係性やその場の雰囲気によっては、皮肉のようにとらえられたり、軽々しく発しているニュアンスを与えてしまったりするからです。
場面によって、次のような言い換え表現を使用しましょう。
・ご心労お察しします。
・ご多忙のことと存じます。
・ご多用のところ恐れ入ります。
また、『大変ですね』は具体性に欠ける印象を持たれることもあります。メールでは単独で使用することは控えたほうが無難です。
『大変』の使い方を正しく理解し適切に使おう
『大変』という言葉について、意味や言い換え表現、使い分けや注意点を解説しました。
『大変』は、ビジネスシーンから日常シーンまで幅広い場面で使用できる言葉です。しかし、より強調したい時やフォーマルな印象を与えたい時は別の表現が適していることもあります。使う相手や場面によって適切な表現を選び、使いこなしていきましょう。
[文・構成/grape編集部]