『かしこまりました』の意味とは？使い方を例文付きで紹介

社会人になると『かしこまりました』をいう機会が増えますよね。職場の先輩たちを真似てなんとなく使っていたり、学校で習った通りに使っていたりする人が多いのではないでしょうか。

『かしこまりました』の意味を理解して使うことで、ビジネスでのやり取りや、職場での会話などに役立つでしょう。

本記事では『かしこまりました』の意味や使い方の例文、言い換え表現や注意点を紹介していきます。ビジネスだけではなく学校などでも役に立つ言葉なので、参考にしてくださいね。

『かしこまりました』の意味とは？

『かしこまりました』は『分かった』、『理解した』という気持ちを伝える言葉です。『分かりました』の謙譲語で、『かしこまる』を丁寧に表現すると『かしこまりました』となります。

漢字を使った表記は『畏まりました』ですが、ひらがなの『かしこまりました』の方が一般的です。相手に敬意を表す丁寧な表現になるので、目上の人や取引先に使えますよ。

似た意味で『承知しました』という言葉があります。こちらも自分を下げた表現ですが、『かしこまりました』の方が敬意を強く表した言葉です。目上の人や取引先とのやり取りでは『かしこまりました』を使うほうがよいでしょう。

『かしこまりました』と『承知しました』の使い方

『かしこまりました』と『承知しました』は理解したことを表現する言葉です。同じ意味の言葉ですが、相手に伝えるニュアンスによって使い分けるとよいでしょう。

『かしこまりました』は丁寧さや敬意を強調したい場合に使い、『承知しました』はよく理解したことを表したい場合に使います。『承知しました』は相手の指示や意図を理解したことを意味するので、ビジネスシーンで使われる傾向が多いです。

『承知しました』は『承知する』に丁寧語の『ました』を組み合わせた言葉になります。『承知する』は実は敬語ではありません。目上の人に使う時は『いたす』をプラスして『承知いたしました』に言い換えましょう。

どちらを使うか迷った場合は、丁寧かつ敬意を表現できるので『かしこまりました』を使うのがおすすめです。

『かしこまりました』の例文

『かしこまりました』の意味を解説したので、例文を紹介していきます。『かしこまりました』は、基本的に日常生活や仕事で何か指示や依頼を受けた時に使うことが多い言葉です。

簡単な内容の依頼や指示であれば『かしこまりました』だけの返事で伝わるのですが、ボリュームのある内容には『かしこまりました』にプラスしてメッセージを添えることをおすすめします。

例えば「かしこまりました。明日の１５時に到着予定です。よろしくお願いいたします」のように『かしこまりました』にメッセージを添えると、お互いの確認を含みながら相手にも理解している旨を伝えられるのです。

意見や用件の食い違いを防ぎ、トラブルの防止にもなるので、練習すると自然とプラスできるようになるでしょう。ぜひ、応用して使ってみてくださいね。

「○○の件、かしこまりました」や「○○の指示、かしこまりました」はテンプレートにして覚えておくと、メールで文章を考える時に役に立ちます。

文脈から『かしこまりました』より『承知しました』が合う場合は『かしこまりました』の部分を入れ替えてみてください。文章の幅が広がります。

『かしこまりました』の言い換え表現

『かしこまりました』の使い方を説明してきましたが、『かしこまりました』や『承知しました』だけではかたい表現になってしまうことがあります。同僚や後輩に使ってしまうと、なんだか距離を感じてしまうことも。

『分かりました』や『了解しました』を使ったほうが話しやすくなる利点もあるので、使い分けるとよいでしょう。

また、取引先の人など緊張して妙にかたい態度になってしまっている時は、『あまりかしこまらないでください』などひと声かけられると、相手の緊張をといて話しやすくなります。いろいろな場面で使えるのでぜひ覚えておいてください。

相手や言葉を使う状況に適した言い換え表現を覚えておくと、会話に違和感がなく進みますね。言い換えを勉強していると語彙力の向上につながるので覚えておきましょう。

また、言い回しを多く知っていると社外、社内で文章を作る時にスムースに作成できます。

承りました

『承りました』は『引き受ける』や『聞く』を丁寧に表した言葉です。謙譲語の敬語表現で目上の人や取引先の人に使えます。会話の中で謹んで了承した旨を伝える時に使う言葉です。

日常で業者へ電話を掛けた際などに『○○が承ります』といわれることはありますよね。その際、電話に出た人がしっかりと対応してくれるという印象を受けるでしょう。

そのため、ビジネスシーンでは、自らが責任を持って対応する意思を示したい場合に使うのがおすすめです。

承知しました

『承知しました』は『承知する』に丁寧語の『ました』を組み合わせた言葉です。『かしこまりました』に似ていますが『かしこまりました』よりも話された内容をよく理解した、と強調する意味合いを持ちます。

状況によって『かしこまりました』とうまく使い分けるとよいでしょう。

了解しました

『了解』は話の内容や事情を理解して、了承する場合に使います。目上の人から目下の人へ了承する意味で使われる言葉なので、目上の人や取引先への使用は避けましょう。

同僚や後輩には使えます。２０２４年現在では『了解です』などカジュアルな表現で使っている人が多いのではないでしょうか。

分かりました

『分かりました』は日常会話でよく使う言葉です。『分かる』を丁寧語の『ました』と組み合わせた言葉です。目上の人に使って問題ないとされていますが、一般的には目上の人には使わない傾向にあります。

『了解しました』と同じように使うとよいでしょう。目上の人や取引先に『かしこまりました』や『承知しました』を使うのが無難です。

了承しました

『了承しました』は『了承する』の丁寧語です。相手の依頼に対して、分かりましたという意思表示をする時に使います。『承認する』意味を強調した言葉になるので、状況に応じて使い分けましょう。目上の人には使えない表現なので気を付けてくださいね。

『かしこまりました』を理解して使いこなそう

『かしこまりました』について解説しました。『かしこまりました』は社会人になると頻繁に使う言葉ですね。

状況によって使い分けができていると、会話している相手は丁寧に対応されていると感じて好印象を持ちやすくなります。細かい努力が必要ですが、ゆくゆくは信頼につながるものです。

しっかりと意味を理解して状況に応じた言い換え表現ができると、メールや会話に幅を持たせられます。同僚や後輩、友人にはかたい表現なので『了解しました』や『分かりました』に言い換えると、自然な会話になりますよ。

新社会人の人はまず『かしこまりました』を使いこなせるように頑張りましょう。『かしこまりました』が自然に口から出るようになってから、『承知しました』や『承りました』などの表現に幅を広げていくのがおすすめです。

些細な言葉の表現ですが、相手に敬意を表したり、細かいニュアンスを伝えたりできると立派なスキルになります。使いこなしてレベルアップしていきましょう。

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[文・構成／grape編集部]