疎遠になった友人との再会…気まずさを和らげる心構えと人間関係を整える大切さ By - 吉元 由美 公開:2025-02-02 更新:2025-02-02 エッセイ吉元由美連載 Share Post LINE はてな コメント 吉元由美の『ひと・もの・こと』 作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。 たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。 いつか笑って会える日のために どんなに仲が良くても、ちょっとしたきっかけでその関係に亀裂が入ることがあります。 偶然にでも顔を合わせたくないと、親しければ親しいほどその亀裂は深くなるものです。 「ちょっとしたきっかけ」は、本当に些細なこともあり、また価値観の大きな違いが相手を受け付けなくなることも。 どちらにしても何かが心の中にぺたりとくっついたようで、拭おうにも拭えない。 そんな感覚を覚えることがあります。 私にもそんな友人が二人います。 もしどこかで偶然に会ったら、どんな態度を取ったらいいのかわからない……そんな感じです。 もう10年、20年経つので尚更です。 でも一人の人と、数年前偶然に再会することになったのです。 ある会で一緒になることを知ったとき、正直、混乱しました。 お互いに距離を取っていた20年という年月は、やはり重いのです。 「こういうシナリオになっていたんだ」 そんな思いが、心に浮かびました。 自分ではどうすることもできない流れというのがあります。 意図せず起こってしまうこと。 私はそれを「与えられたシナリオ」と捉えます。 そこにシナリオがあるのなら、どう超えていったらいいのか。 それを天に試されているような気がするのです。 だから自然に、何もなかったように自然に話しかける。 試されていることを、心の片隅で意識しながら。 笑顔で、懐かしそうに。相手も気まずさを感じているでしょうから、そこに亀裂も壁も距離もなかったかのように、自然に。 傷つけることも、傷つくこともある。 受け入れ難いこと、受け入れてもらえないこともある。 裏切ること、裏切られることも。 すべて許し合える、乗り越えられないかもしれない。 もう会わなくてもいい、無理に修復しない方がいい関係もある。 でもずいぶんと大人になって思うのは、気まずい人間関係を整えることの大切さです。 和解をしていく、というのでしょうか。 実際に相手と和解できなくても、心の中で乗り越えていく。 いつか笑って会える日のために、こだわりや負の気持ちを手放していく。 すると最後には、愛しかない自分になっているのかもしれません。 いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で吉元 由美1,584円(02/02 07:09時点)Amazon楽天市場YahooAmazonの情報を掲載しています ※記事中の写真はすべてイメージ 作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー [文・構成/吉元由美] 吉元由美 作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。 ⇒ 吉元由美オフィシャルサイト ⇒ 吉元由美Facebookページ ⇒ 単行本「大人の結婚」 三谷幸喜は打ち上げに行かない、なぜなら… 「理由を聞いて納得」「感心した」打ち上げが嫌いですぐに帰る三谷幸喜さん。その理由に納得の声が上がりました。 これはリピ確定! ギャル曽根が教えるトーストアレンジが簡単なのに超おいしいギャル曽根さんがトーストのアレンジを紹介!これでマンネリ化している人も卒業できますよ。 Share Post LINE はてな コメント
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
いつか笑って会える日のために
どんなに仲が良くても、ちょっとしたきっかけでその関係に亀裂が入ることがあります。
偶然にでも顔を合わせたくないと、親しければ親しいほどその亀裂は深くなるものです。
「ちょっとしたきっかけ」は、本当に些細なこともあり、また価値観の大きな違いが相手を受け付けなくなることも。
どちらにしても何かが心の中にぺたりとくっついたようで、拭おうにも拭えない。
そんな感覚を覚えることがあります。
私にもそんな友人が二人います。
もしどこかで偶然に会ったら、どんな態度を取ったらいいのかわからない……そんな感じです。
もう10年、20年経つので尚更です。
でも一人の人と、数年前偶然に再会することになったのです。
ある会で一緒になることを知ったとき、正直、混乱しました。
お互いに距離を取っていた20年という年月は、やはり重いのです。
「こういうシナリオになっていたんだ」
そんな思いが、心に浮かびました。
自分ではどうすることもできない流れというのがあります。
意図せず起こってしまうこと。
私はそれを「与えられたシナリオ」と捉えます。
そこにシナリオがあるのなら、どう超えていったらいいのか。
それを天に試されているような気がするのです。
だから自然に、何もなかったように自然に話しかける。
試されていることを、心の片隅で意識しながら。
笑顔で、懐かしそうに。相手も気まずさを感じているでしょうから、そこに亀裂も壁も距離もなかったかのように、自然に。
傷つけることも、傷つくこともある。
受け入れ難いこと、受け入れてもらえないこともある。
裏切ること、裏切られることも。
すべて許し合える、乗り越えられないかもしれない。
もう会わなくてもいい、無理に修復しない方がいい関係もある。
でもずいぶんと大人になって思うのは、気まずい人間関係を整えることの大切さです。
和解をしていく、というのでしょうか。
実際に相手と和解できなくても、心の中で乗り越えていく。
いつか笑って会える日のために、こだわりや負の気持ちを手放していく。
すると最後には、愛しかない自分になっているのかもしれません。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
Amazon楽天市場Yahoo
※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」