ペットが自分の体を通して私たちに伝えてくれることとは
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grape [グレイプ] entertainment
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
シニアのペットが教えてくれること
8月で14歳になる我が家のトイプードルのラニ。お腹が弱く、ときどき動物病院に駆け込むことはありましたが、シニアと言われる年になってからも元気で生きる気力にあふれている感がありました。2.3㎏、片手でひょいと抱えられる大きさ。
すばしっこく走り回るその姿は、パピーの頃と変わらないように思えていました。
しかし、最近になり次のフェーズに入ったように見えます。耳が遠くなってきたこと、目がうっすらと白くなったこと。こほこほっと咳なのか、吐きそうになっているのか、そんな症状が時おり見えます。歩くのもゆっくりになってきました。
それらが一時的な体調の崩れならいいのですが、どうもそんな感じではない。ラニ自身がこの自分の急激な変化に戸惑っているような感があるのです。もっと早く歩けたのに、どうしたのだろう。すぐに疲れてしまうのはどうして?そんな戸惑いが伝わってくるのです。
(ママ、どうしよう)と言いたげな目で私をじーっと見ている姿に、せつなくなります。そして、戸惑うと同時に、自分の変化を受け入れようとしているようにも見えるのです。
私もまた、そんなラニの変化に戸惑っています。受け入れたくないほど、悲しい。でも私自身がラニの変化、老化を受け入れることは、私自身が年を重ねていくことを覚悟することにつながることなのだ……。
このことに気づいたとき、胸の奥からせつなくあたたかい思いがあふれて、泣きました。ラニが自分の体を通して私に伝えている……無償の愛のあり方を教えてくれているのです。
体を持って「生きる」ということを伝える……4年前に亡くなった母は、自分の体を通して教えてくれました。脳梗塞で倒れ意識がなかったとき、何本もの管をつけた母が光に包まれているように見えたのを思い出しました。
よく見なさい。これが生きるということよ。
母の圧倒的な愛がそこにありました。強い覚悟がそこにありました。
犬は、人間に無償の愛を与えてくれます。人間がかわいがる以上に、愛することの無垢を教えてくれます。ラニもまた、母のように生きることの意味を、体を通して伝えているのです。私もその愛を全身で受け止めたいと、もふもふの小さな背中をなでながら思うのです。
※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」