「余命数日の愛犬に、最高の思い出を…」飼い主との旅が奇跡を起こした
公開: 更新:
窓際が好きな柴犬 前脚をよく見ると…「声出して笑った」家の中でお気に入りの場所が決まっているというペットは多いでしょう。 柴犬のとんくんは、どうやら庭につながる窓辺がお気に入りスポットのようです。 夏には虫よけの特殊網戸を設置しても、隙間が開く位置に、とんくんが居座るため意...
「中身は小学生」といわれたハスキーの1枚 「器用だな」「笑いが止まらん」普段は、シベリアンハスキーらしくワイルドでクールな表情を見せるという、アイリスちゃん。しかし、飼い主(@irislady_husky)さんは、驚きの場所に座る姿を見て…?
アメリカのニューヨークに住んでいるロドリゲスさんには、大切な相棒がいます。それは、愛犬のポー。
動物保護施設で出会って以来、ロドリゲスさんとポーは15年間ずっと一緒でした。しかしある日、悲しい現実が2人を襲います。
それは、ある日動物病院で検査を受けた日のこと。医師から告げられたポーの診断結果に、ロドリゲスさんは言葉を失いました。
「ポーの腹部に、治療不能なほど成長した2つの腫瘍があります。残念ですが、余命はあと数日ほどでしょう」
なんと、ポーの体は末期がんに蝕まれていたのです。
ポーの年齢は、人間に換算するとおよそ95歳…。老体でがんを患った彼の命は残り数日だと、医師に宣告されてしまいます。
「最期に、素敵な思い出をポーに贈ることはできないだろうか…」
愛犬・ポーに、最後まで楽しく生きてほしいと思ったロドリゲスさん。悩んだ末、彼はこんな『贈り物』をすることにしたのです。
「そうだ、ポーと一緒に旅をしよう!」
ロドリゲスさんが選んだポーへの贈り物は、『最高の景色と、最高の思い出』。
自分と妻、ポーの3人で1900km横断し、アメリカの35都市を巡る旅に出ることに!
余命わずかの愛犬に贈る、『ポーの大冒険』
ロドリゲスさんと奥さんは、車にポーを乗せて旅を開始。ポーが疲れたら車いすに乗せ、時には抱きかかえ、いろいろな場所を巡りました。
外で遊ぶことが大好きだったポーは、新たに見る景色に興味津々!その表情は、日に日に明るくなっていったそうです。
医師に「余命は数日ほどだろう」と宣告されたポー。しかし、ノースカロライナやテキサス、アリゾナ、ワシントン…と、多くの場所を巡っているうちにポーの容態はどんどん良くなっていました。
なんと、気づけばポーは1ヶ月半の旅を完走したのです!
それから1年後…ついに別れの時が
『ポーの大冒険』からおよそ1年後…2016年2月12日、ついにその時はやってきてしまいました。ポーは、永遠の眠りについてしまったのです。
最初は1週間も生きることができなかったかもしれなかったポー。しかし1年も元気に生き続け、家族に看取られながらこの世から去っていきました。
ポーがこの世から去ってしまった後、ロドリゲスさんはポーの描かれたイラストと一緒にいろいろな場所へ足を運びました。
たとえ写真越しでも、彼に素敵な風景を見てもらいたいと思ったのでしょう。
そしてロドリゲスさんは『ポーの大冒険』を見れくれた人たちへ、こうコメントを綴りました。
「僕たちは、最後までポーを心から愛していました。
この旅の記録を見てくれた人たちの心に、ポーはずっと生き続けるはずです」
大好きな家族に最高の思い出をたくさんもらって、ポーは本当に幸せだったことでしょう。
自宅にあるポーのお墓には、周囲に旅の思い出の品がずらりと並んでいるそうです。もしかしたら、空の上で嬉しそうに眺めているかもしれませんね。