傘の捨て方は自治体によって違う?正しい捨て方や分解方法を解説!
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玄関の傘立てに、壊れた傘や古い傘がたまっていませんか。いざ処分しようと思っても、金属や布が混ざっているため分別に迷い、つい先延ばしにしてしまうこともありますよね。
傘を捨てる際は、自治体のルールに沿って処分する必要があるようです。自治体のルールに沿っていない状態で捨てようとすると、回収されなかったり近隣住民に迷惑をかけてしまったりする可能性も否めません。
本記事では、傘の正しい捨て方に加えて、売却や寄付といった捨てない方法も紹介します。
不要な傘の処分方法に迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
傘を捨てる方法は自治体ごとに異なる
傘の処分方法は自治体によって異なるようです。『燃えないゴミ』として出せる地域もあれば、骨組みや布地、プラスチック部分を分解して分別しなければならない地域もあります。
例えば、大阪府大阪市では『普通ゴミ』、東京都世田谷区では『不燃ゴミ』と区分が異なるように、同じ傘でも自治体ごとに扱いはさまざまなようです。
処分する傘の長さや本数によっては『粗大ゴミ』として扱われる地域もあるのだとか。ここからは、それぞれの具体的な捨て方について詳しく見ていきましょう。
不燃ゴミとして捨てる
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多くの自治体では、傘は『不燃ゴミ(燃えないゴミ)』として特別な費用をかけずに処分できるようです。
ただし、具体的な捨て方のルールは自治体によって異なる可能性があります。以下のような細かいルールが定められている自治体もあるようです。
中には『金属ゴミ』や『複雑ゴミ』といった独自の分別が必要な地域もあるため、住んでいる自治体のルールをよく確認しましょう。
粗大ゴミとして捨てる
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自治体によっては、傘が『粗大ゴミ』に分類されていることもあるようです。粗大ゴミに該当するかどうかは、傘の長さや一度に出す本数によって決められている場合が多く、具体的なルールは地域によってさまざまなのだとか。
粗大ゴミとして処分する場合、事前の申し込みと、有料の『粗大ゴミ処理券(シール)』が必要になるのが一般的だそうです。基本的な処分の流れは以下の通り。
【基本的な処分の流れ】
1.自治体の『粗大ゴミ受付センター』に電話やインターネットで申し込む。
2.『粗大ゴミ処理券』をコンビニなどで購入する。
3.処理券に必要事項を記入し、傘に貼る。
4.指定された収集日の朝、決められた場所に出す。
不燃ゴミとは異なり、費用と手間がかかる場合が多いですが、ルールに従って正しく処分しましょう。
まずは、自治体のウェブサイトなどで、傘が粗大ゴミに該当するかどうかを確認してください。
分解して捨てる
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傘を素材ごとに分解し『布部分は燃えるゴミ』『骨組みは金属ゴミ』といった形で、細かく分別するよう定められている自治体もあるようです。
傘の分解にはペンチやハサミが必要な場合もあり、慣れていないと手間がかかったり、怪我をしたりする可能性もあります。骨の一部にガラス繊維が使われている傘は、無理に切断すると危険であるため、特に注意が必要だそうです。
分解が難しいと感じた場合は、無理をせずそのままの形で『粗大ゴミ』として出すなど、ほかの方法を検討しましょう。必ず、自治体のルールを確認してから作業をおこなってください。
傘のポイ捨ては『不法投棄』になる可能性がある
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強風などで傘が壊れてしまった際、道端やお店の傘立てに放置する行為は『不法投棄』という犯罪にあたる可能性があります。
放置された傘は、街の景観を損ねるだけでなく、通行の妨げになったり、風で飛ばされて思わぬ事故につながったりするかもしれません。
傘にはナイロンや金属など、複数の素材が使われているため、適切に処理しないと環境問題やゴミ処理の妨げにもつながるおそれがあります。最後まで責任を持って、正しい方法で処分しましょう。
分解方法は傘の種類によって異なる
傘を分解して捨てる場合、傘の種類によって手順は少しずつ異なります。
ここでは、代表的な3種類の傘について、それぞれの解体手順を具体的に解説します。
傘の骨組みや部品の鋭利な部分で怪我をしないよう、作業の際は滑り止めつきの軍手などを着用しましょう。
分解が難しい場合は、無理せず不用品回収業者に依頼するのが安全で確実な方法です。
ビニール傘の解体手順
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ビニール傘は、ビニール、骨組み、持ち手の3つに分解しましょう。
まず、傘を閉じた状態で先端の石突きを回して外します。次に骨の先についている小さなキャップもすべて引き抜きましょう。
最後に、ハサミでビニール部分を骨組みから切り離し、ペンチなどを使って持ち手を引き抜けば完了です。
長傘の解体手順
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布製の長傘も、基本的な流れはビニール傘と同じとされています。
傘を閉じ、先端の石突きと骨の先のキャップを外しましょう。
ビニール傘との違いは、布と骨が糸で縫いつけられている点のようです。この糸をハサミですべて切り離してから、布を骨組みから引き抜いてください。
最後に持ち手を外せば分解完了です。
折りたたみ傘の解体手順
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折りたたみ傘は構造が少し複雑であるため、必ず傘を開いた状態で作業を始めてください。
まず、開いた状態で布と骨を固定している糸をすべて切り離しましょう。
布を骨から外したら傘を畳み、先端の石突きとキャップを外して布を引き抜き、最後に持ち手を外すそうです。
パーツが細かいため、指を挟まないよう注意しましょう。
捨てる以外で傘を手放す方法
まだ使えるけれど不要になった傘や、愛着があってゴミとして捨てるには抵抗がある傘は、捨てる以外の方法で手放すことを考えてみるのもよいでしょう。
ここでは、捨てる以外の方法を3つご紹介します。
まだ使える傘やブランド品の場合は、リサイクルショップで売る
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まだ使える傘やブランドの傘であれば、リサイクルショップで買い取ってもらえるかもしれません。
フリマアプリなどのように出品や発送などの手間がかからず、その場で査定、現金化してもらえるのが最大のメリットといわれています。ただし、手間がかからない分、フリマアプリなどに比べて買取価格は安くなるのが一般的だそうです。
また、買い取ってもらえるのは、基本的に未使用または未使用に近い状態の傘に限られるのだとか。人気のブランドやメーカーの傘は需要があるようですが、ノーブランドの傘や古い傘の場合は値段がつかなかったり、買取自体を断られたりするケースが多いそうです。
店舗に持ち込む前に、傘の買取をおこなっているかを電話で確認しておくと、無駄足にならず迅速に査定してもらえるでしょう。
フリマアプリやネットオークションで売却する
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『メルカリ』などのフリマアプリやネットオークションを活用して、不要になった傘を自分で販売する方法もあるようです。
リサイクルショップとは異なり、自分で販売価格を設定できるため、うまくいけば高く売れる可能性があります。
ただし、写真撮影から商品説明の作成、購入者とのやり取り、梱包、発送まで、すべて自分でおこなう手間がかかるのがデメリットでしょう。
売れるまでに時間がかかることもあるため、すぐに現金化したい場合は不向きな方法かもしれません。
また、長傘は送料が高額になることが多いため、販売手数料と送料を考慮した価格設定をしないと、利益がほとんど残らない場合もあるのだとか。
人気ブランドの傘や状態のよい傘を持っていて、出品作業に慣れている場合は、フリマアプリやネットオークションで売るのもよいでしょう。
早く確実に売るためには、傘の状態を詳しく記載し、購入者が安心して選べるようにすることがポイントだそうです。
NPO法人や駅、学校、会社に寄付する
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まだ使えるけれど不要になった傘は、必要としている人や団体に寄付する選択肢もあります。ゴミとして捨てる罪悪感がなく、社会貢献にもつながる気持ちのよい手放し方といえるかもしれません。
ワールドギフトなどのNPO法人では、物資支援として傘の寄付を募っているそうです。日本では簡単に手に入る傘も、海外では貴重品なのだとか。
少し壊れていても、修復して大切に使ってもらえるようです。多くの場合、送料や寄付金が別途必要になるそうですが、自分の傘が誰かの役に立つかもしれません。
駅や商業施設、学校、会社などで『無料のレンタル傘』として活用してもらう方法もあるようです。
施設に設置された回収ボックスに入れるだけで、急な雨で困っている人を助けられるかもしれません。ビニール傘など、売るほどではないけれど捨てるのはもったいない傘に適した方法のようです。
寄付を検討する際は、各団体や施設のウェブサイトなどで、受け入れている傘の種類や手続きの方法を事前に確認しましょう。
複数本処分したい場合は、不用品回収業者に引き取ってもらう
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処分したい傘が大量にある場合や、傘立てやほかの家具など、傘以外の不用品もまとめて処分したい場合は、不用品回収業者に依頼するのが効率的な方法とされています。
自宅まで回収に来てくれるため、自分で運び出す手間がかかりません。最大のメリットは、自治体のような面倒な分別ルールや本数制限がなく、壊れた傘もそのままの状態で引き取ってもらえる点です。
料金はかかりますが、とにかく簡単に、一度にまとめて片づけたい人に適した選択肢といえるでしょう。
ただし、中には不当な料金を請求する悪質な業者も存在するため、依頼する際は必ず自治体の許可を得ているかを確認し、事前に明確な見積もりを取ることが重要なようです。
リメイクする
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壊れた後も、デザインが気に入っており捨てるのが惜しい傘は、リメイクして新しいアイテムに生まれ変わらせる方法がよいかもしれません。DIYや裁縫が好きな人に向いている方法のようです。
傘の布地は、軽くて丈夫なうえ水に強い特徴があるといわれています。その特性を生かせば、オリジナルのエコバッグや収納カバーなどを作れるそうです。
傘の骨組みをおしゃれなランプシェードの骨として活用するなど、アイディア次第でさまざまなものに変身させられるのだとか。
思い出のある傘をゴミにせず、新しい形で長く使い続けられるクリエイティブな処分方法といえるでしょう。
自分に合った方法で傘を処分して、玄関をスッキリと片づけよう
傘立てに壊れた傘や使わない傘がたまっていると、玄関が雑然として見えてしまいます。そんな時は、まず自治体のルールに沿って正しく処分できるか確認してみましょう。
「捨てるのはもったいない」と感じるなら、売却や寄付という選択肢もありますし、まとめて不用品を片づけたい場合は業者に依頼する方法もあります。
状況に合わせて方法を選び、玄関をスッキリさせましょう。
[文・構成/grape編集部]