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「泣きたくなる時間も愛おしい」死産を体験した女性の言葉が育児中のママを支える

By - grape編集部  公開:  更新:

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The March of Dimes(アメリカの病気などの新生児を救う活動を行っているNPO団体)によれば、妊娠20週目以降にお母さんの子宮の中で赤ちゃんが死亡したことを死産と定義しているそうです。アメリカでは年間、2万3600人の赤ちゃんが死産で、これは160人中1人の割合だそうです。1%にも満たない確率ですがこんなにたくさんの赤ちゃんが亡くなった状態でお母さんのお腹から出てくるのです。

ナタリーさんは、エレノアちゃんを出産してから、「エレノアは生きていたの。彼女は家族の一員なのよ!」と大声で叫びたくなる衝動をかられることがあるそうです。

「エレノアについて私が語ることができる唯一の物語は彼女がどのようにして私のお腹から出てきたかということだけ。それ以外に語ることは何もできない。でも、だからこそそれを話さないといけないの」

ナタリーさんには22ヶ月になる男の子、アルフィー君がいます。皮肉なことに、今、ナタリーさんが他のお母さんたちを励ましていることとは反対の感情を持っていました。エレノアちゃんがお腹にいる時、アルフィー君のように夜泣きをしない子だといいわと思ったそうです。

だから、ナタリーさんは丈夫な子どもを産んでもつらい気持ちになるお母さんたちの気持ちが痛いほどわかるのです。

「私の友達の多くも、過酷な赤ちゃんの世話で絶望的になったり、心の中に闇が生まれる瞬間があると言います。

でも、彼女たちには知って欲しいと思う。そんな時間でさえ、愛おしく貴重なものなのだということを。わずか一ヶ月前の私は眠れない夜や新生児の毎日おむつを替えて、てんてこまいになる毎日を楽しみにしていたわ。

でも今はそれができない。もし娘を返してもらえるならどんなことだってするわ」

ナタリーさんや彼女の家族は今も悲しみに暮れる毎日を過ごしていますが、彼女が物語が子育てで悩むお母さんを励まし、語り続けることによってエレノアちゃんの思い出がずっと生き続けることを望んでします。

「私はすべての親が恐れているのは、死んでしまった胎児が忘れられてしまうことだと思うんです。

でも私はエレノアのことを忘れない。私には私の家族に欠けているものを、私の心の中にしまいこんでしまうことができないし、そうするつもりもないの」

「私が繰り返し言いたいのは、死産であっても子どもは生きていたということ。

私の娘がお腹の中で生きていたことを感じたし、彼女は私のお腹の中でダンスしていたわ。私のお腹の中でしっかりと生きていたの。

娘はこの世で呼吸をすることはできなかったけれど、誰が何と言おうと彼女は人間として存在し、私たちに愛されていたけれど、天国に召されていったの」

ナタリーさんの勇気あるメッセージは強い共感を持って、多くの子育てに悩む親や、死産を経験した哀しみを抱える親たちを励ましています。

子どもを喪う哀しみは何よりも受けがたい苦痛であり決して癒えるものではありませんが、ナタリーさんのメッセージとエレノアちゃんの存在が多くの人の心に生き続けることでしょう。


[文/grape編集部]

出典
Natalie MorganTODAY

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