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キツネのお面をかぶる謎のグループ しかし、楽器を持つと「す、すごい!」

By - 山下さちこ  公開:  更新:

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和服姿にキツネのお面という異様な出で立ちで、和楽器を演奏する集団『真秀(まほら)』が、YouTube上で注目を集めています。

彼らが公開している動画は、誰もが一度は聴いたこがある有名な曲を、箏、三味線、尺八、胡弓などの和楽器でアレンジしたもの。

動画を公開し始めてから約1年半でチャンネル登録者数は6千人を超え、「かっこいい」「新しい」と絶賛のコメントが多数寄せられています。

その中でも、特に再生数が多い『ルパン三世のテーマソング』をお聴きください。

原曲のスピード感はそのままに、和楽器の趣ある音色が生かされたアレンジが斬新です。

聴き慣れた曲であるにもかかわらず、まるで初めて聴くような印象すら与えてくれます。

『真秀』が曲に込めた想いとは

東京芸術大学邦楽科の卒業生で結成された真秀は、2016年から本格的な活動を開始。

なぜ有名な曲をアレンジしようと思ったのか、そして結成理由や今後の展望などを聞いてみました。

――結成理由は。

メンバーの1人が「とにかく面白いことをしたいとしたい!」と呼びかけ、大学の仲間を無理やり集めて結成しました。

――有名な曲をアレンジしようと思った理由は。

「聴衆に楽しんでもらうため」「つまらないというイメージを持たれている和楽器を身近に感じてもらうため」というのが大きな理由です。

続けて、メンバーのスキルアップも理由の1つだと語ります。

自分たちのスキルアップのために演奏しているところもあります。

現代的な曲も演奏する機会が多いため、普段演奏している古典的な曲にはない軽快なリズムやメロディは、とても勉強になります。

そう語る背景には、過去に和楽器と洋楽器のコラボレーションをした時の経験が強く関係しているようでした。

以前から和楽器と洋楽器のコラボレーションはされていて、またポップな音楽にも多くの場面で和の音色が使われています。

しかし、生演奏となるとどうしても和楽器の音は負けてしまい、楽器本来の響きは無視されてしまうことがほとんどです。

同じ和楽器でも、太鼓などでリズムを叩き、迫力を出していくと箏の音はお飾り程度にしか聞こえてきません。

実際にそういった舞台で演奏していて、自分はここで弾いている意味があるのかと考えてしまった経験が何度もありました。

何度も「自分はここで弾いている意味があるのか」と悩む中で、行き着いた答えが、有名な曲を和楽器でアレンジするということでした。

そこで、自分たちの専門分野である楽器だけで曲を演奏したらどうなるのか、どこまで表現できるのか、やってみることにしました。

原曲より迫力が失われるのは想像できましたが、高い技術を駆使すれば、また違った面白さが生まれるのではないかと思い挑戦しました。

――YouTubeで配信する狙いは。

演奏動画をMVのように仕上げて配信することは、いままでになかったことだと思います。

しかし、箏、尺八、三味線といったような古典的な編成で作り上げた内容でも、多くの人に楽しいと思ってもらえるのならば、歌手のライブやミュージカルのような面白い、楽しい舞台を、純和楽器の音楽で作り上げることができる可能性があるのではないかと考えています。

――今後の展望は。

和楽器系YouTuberとして数年後には誰もが知っているグループになりたいです。

その目標と共に、多くの人が楽しめるようなライブをたくさん企画して、自分たちの演奏家としてのスキルアップも目指します。

真秀のみなさんは、YouTubeで配信しているアレンジ曲だけでなく、オリジナルの楽曲も多数製作しています。

2017年12月にはライブも予定されているなど、さらに注目を集めていきそうな予感がします!ぜひYouTubeページや、公式ウェブサイトをご覧ください。

公式YouTubeチャンネル:真秀 Mahora 和楽器アンサンブル
公式ウェブサイト:和楽器アンサンブル 真秀 MAHORA


[文・構成/grape編集部]

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出典
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