小学生に「対戦してほしい」といわれたイチロー その返しに「粋だねえ」「カッコいい」
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夏の甲子園で初優勝した沖縄尚学 比嘉監督の言葉に「名将ですな」「一層有名になっていく」夏の『阪神甲子園球場』で行われた、『第107回全国高等学校野球選手権大会(通称:甲子園)』。2025年8月23日に行われた決勝戦では、沖縄県の沖縄尚学高等学校と東京都の日本大学第三高等学校が対戦しました。激闘の末に栄光を勝ち取ったのは、沖縄尚学。3対1で日大三高に勝利し、念願の初優勝を果たしました。

【2025甲子園決勝】 沖縄尚学が優勝! 夏制覇に「初優勝、おめでとう!」「感動をありがとう」107回目となる甲子園で、沖縄尚学が日大三との激闘を制し、優勝をつかみました。
シアトル・マリナーズの鈴木一朗(通称・イチロー)選手が会長となり、イチロー選手の故郷である愛知県豊山町で毎年開催されている『イチロー杯争奪学童軟式野球大会』。
第23回目となる2018年の大会には小学生192チームが集まり、激しい戦いを繰り広げました。
同年12月23日に行われた閉会式では、アメリカから帰国したイチロー選手が上位3チームの前でスピーチを行いました。
上位3チームの健闘を称え、小学生一人ひとりに笑顔でメダルを渡したイチロー選手。
未来ある子どもたちに向かって、真剣な表情でこういいました。
みんなに伝えたいことはね、自分ができると思ったことが、必ずできるとは限らない。
だけど自分ができないと思ってしまったら、それは絶対にできない…ということを、覚えていてほしいです。
自分の中で、自分の可能性を決めないでほしい。自分なりに頑張っていたら、何か光が見えるということを知ってほしい。
「大人になっていく途中で自分に負けそうな時に、今日のことを思い出して前に進んでほしい」…そういって、小学生にエールを送ったイチロー選手。
よく耳にする「夢は必ずかなう」「努力は実を結ぶ」といった言葉をあえて否定し、現実的な観点からアドバイスをしました。
また、小学生から「高校卒業後はプロにいくので、イチロー選手と対戦したいです。日本でプレーしてくれますか」と質問されると、イチロー選手は「おーい!直球来たねー!」と笑い、こう返答します。
日本でやることはないと思います。
将来、僕とやりたい時は、アメリカに来てやろっか。大リーグで。
日本国内でプレーする意思がないことをハッキリと伝えた上で、「大リーグに来れるよう頑張れ」と小学生の背を押しました。
イチロー選手のメッセージに対し、ネット上では心打たれる人が続出しています。その言葉は子どもだけでなく、大人にも響いたようです。
・やっぱりレジェンドはいうことが違うな。
・心技一体とは、こういうことなんだろうなぁ。何事にも通ずると思う。
・相手が小学生でも、まっすぐに自分の意見を伝えるイチロー、カッコいい。
・さすがすぎる。めちゃくちゃカッコいいと思った。
年齢を重ねても、挑戦のタイムリミットはありません。新しいことに取り組む際、自分の可能性を信じることは大切です。
イチロー選手のエールは、未来ある子どもや、たくさんの大人の背中を優しく押してくれたのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]