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内田也哉子が父・内田裕也に向けた謝辞「やすらかに眠るな」が話題に 文才がすごい

By - grape編集部  公開:  更新:

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内田也哉子

内田也哉子(うちだややこ)さんは、エッセイスト、歌手、俳優とさまざまな顔をもつ、多彩な才能の持ち主。

母が俳優の樹木希林さん、父はロック歌手の内田裕也さん、そして夫に俳優の本木雅弘さんという芸能一家であることも有名です。

2019年4月3日に亡くなった父・内田裕也さんのお別れ会が営まれ、そのなかで喪主を務めた内田也哉子さんの謝辞が「大変素晴らしい!」と話題になりました。

ここでは、内田也哉子さんの家族関係について、多彩な活動内容、父・内田裕也さんのお別れ会での謝辞についてお伝えします。

内田也哉子は樹木希林と内田裕也の娘

内田也哉子さんは内田裕也さんと、個性派女優の樹木希林さんの長女として誕生しました。母・樹木希林さんが2018年9月にがんのため死去。父・内田裕也さんも2019年3月、樹木希林さんの後を追うように肺炎のため亡くなっています。

華やかな内田也哉子さん家族ですが、両親が一緒に暮らしていたのはわずが1年半。その後離婚することなく40年以上別居して生活をしており、内田也哉子さんが父親の内田裕也さんと過ごした時間は、ほんのわずかだったそうです。

内田也哉子の母、樹木希林は病気に感謝?

2013年の日本アカデミー賞表彰式で全身がんであると明かした樹木希林さん。2004年に乳がんが見つかり、手術を受け一度は完治報告をしていたのですが、その後がんは全身に転移してしまいました。そんな状況の中、樹木希林さんはこのように語っていました。

がんはありがたい病気よ。周囲の相手が自分と真剣に向き合ってくれますから。ひょっとしたら、この人は来年はいないかもしれないと思ったら、その人との時間は大事でしょう。そういう意味で、がんは面白いんですよね。

産経新聞社 ーより引用

樹木希林さんがどんな苦境に立たされても、その状況を楽しむという独自の哲学を持って人生を歩んでいたことが伺えますね。

第42回日本アカデミー賞受賞式で樹木希林さんが最優秀助演女優賞を受賞(映画『万引き家族』)。亡くなった樹木希林さんの代理でブロンズを受け取った内田也哉子さんは、このように語り、母を偲びました。

最初の乳がんが見つかってから再発を繰り返しながらも彼女は13年という日々を愛おしく、まるで病気に感謝しているようにも見えました。

第42回日本アカデミー賞の授賞式 ーより引用

娘の内田也哉子さんの目にも樹木希林さんの病気すら前向きにとらえ、日々感謝して生きる姿が印象に残っていたのですね。

内田也哉子の英語も織り交ぜた文才あふれる謝辞が大反響!

父・内田裕也さんのお別れの会『内田裕也 Rock’n Roll葬』が2019年4月3日に営まれ、喪主として内田也哉子さんが読み上げた謝辞が反響を呼びました。

私は正直、父をあまりよく知りません。「分かりえない」という言葉の方が正確かもしれません。

このような言葉ではじまった内田也哉子さんの謝辞。

私の知りうる裕也は、いつ噴火をするかわからない火山であり、それと同時に、溶岩の狭間で物ともせずに咲いた野花のように、清々しく無垢な存在でもありました。

父・内田裕也さんの火山のように激しい言動や行動を理解できず、大変な苦しみを覚えたこともあったでしょう。しかし、その中にある純粋さを娘の内田也哉子さんは感じ取っていたのですね。

「私が唯一、父から教わったことは何だったのか?」

内田也哉子さんは自問し、このように答えます。

それは多分、大袈裟にいえば、生きとし生けるものへの畏敬の念かもしれません。彼は破天荒で、時に手に負えない人だったけど、ズルイ奴ではなかったこと。地位も名誉もないけれど、どんな嵐の中でも駆けつけてくれる友だけはいる。
「これ以上、生きる上で何を望むんだ」
そう、聞こえてきます。

そして内田也哉子さんは、父と母の関係についてこのように語っています。

母は晩年、自分は妻として名ばかりで、夫に何もしてこなかったと申し訳なさそうにつぶやくことがありました。「こんな自分に捕まっちゃったばかりに…」と、遠い目をしていうのです。そして半世紀近い婚姻関係の中、折り折りに入れ替わる父の恋人たちにあらゆる形で感謝をしてきました。私はそんな綺麗事をいう母が嫌いでしたが、彼女はとんでもなく本気でした。まるで、はなから夫は自分のもの、という概念がなかったかのように。

結婚してからもずっと離れて暮らしていた父と母。2人の特殊ともいえる関係を内田也哉子さんも受け入れがたいこともあったはず。しかし、一方で2人の生きかたを尊重していました。内田也哉子さんは自分の思いをこのように表現しています。

2人を取り巻く周囲に、これまで多大な迷惑をかけたことを謝罪しつつ、いまさらですが、このある種のカオスを私は受け入れることにしました。この自然の摂理に包まれたカオスも、なかなか面白いものです!

内田也哉子さんは、最後にこのような言葉を裕也さんに贈っています。

79年という永い間、父がほんとうにお世話になりました。最後は、彼らしく送りたいと思います。

Fuckin’ Yuya Uchida, don’t rest in peace just Rock’n Roll!!!

英語で「安らかに眠るな!」と結んだ内田也哉子さん。

内田裕也さんのこれまでの破天荒で濃密な人生が蘇ってくる内田也哉子さんの素晴らしい謝辞に、多くの人が感銘を受け、ネットではこのような声が上がっていました。

・さまざまな葛藤の中から出てきた言葉に泣きました。

・也哉子さんの感情がガンガンに伝わってきます。

・也哉子さん含め、存在が映画の登場人物たちのような人たち。

・裕也さんに優るとも劣らない…ロックですね!

内田也哉子はエッセイや本を多数出版

内田也哉子さんは優れた感性と文才を生かして、エッセイや絵本なども出版しています。

1996年には、自身の生い立ち、家族について、また夫の本木雅弘さんとの出会い、結婚生活などをつづったエッセイ『ペーパームービー』(朝日出版社)や、創作絵本の『ブローチ』(リトル・モア)、高い語学力を生かした訳書『たいせつなこと』(フレーベル館)など文筆家としても活躍しています。

内田也哉子はブログやインスタはやっている?

前年ながら内田也哉子さんは公式ブログや、インスタなどのSNSはやっていないようです。

あまりメディアなどへの露出もしていない内田也哉子さんですが、ぜひこれからも表現活動を続けていってほしいですね!

内田也哉子の現在・これから

内田也哉子さんは、現在は基本的に家庭の仕事に専念しているようで、これからの具体的な活動の展開については公にしていません。

しかし、さまざまな才能を持つ彼女のこと。彼女独特の表現でこれからも私たちを楽しませてくれるのではないでしょうか。

今後も内田也哉子さんの活躍から目が離せませんね!

内田也哉子 プロフィール

生年月日:1976年
出身地:東京都

文筆家、歌手、女優。エッセイ『ペーパームービー』(朝日出版社)、絵本『BROOCH』(リトル・モア)、訳書『たいせつなこと』(フレーベル館)などを出版。音楽ユニット『sighboat』では作詞とボーカルを担当している。また、女優としては2007年に映画『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』に出演。母・樹木希林の若かりし頃を演じている。多彩な才能で活躍中。


[文・構成/grape編集部]

出典
サンケイスポーツ

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