「診てくれませんか?」 動物病院に入って来た野良犬 すると獣医師は…
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ブラジルの動物病院で起きた心温まる出来事が話題になっています。
ある日、動物病院に1匹の野良犬がふらりと入ってきました。
犬は左の前足をかばうように歩いていて、まるで「診てくれませんか?」というようにその場に座り込みます。
気付いた獣医師のデイゼ・フェレイラ・ダ・シルバさんは、野良犬を追い出すことはしませんでした。
「この犬は何か助けを必要としている」と感じた彼女は、すぐに犬を診察してあげることにしたのです。
助けを求めて病院にやってきた野良犬
デイゼさんはその犬に「診察室のほうへ行ってちょうだい」といいます。すると犬はしっぽを振って、素直に彼女の指示に従いました。
この時、犬は前脚の肉球に釘が刺さっていたのだそう。きっと痛くてまともに歩くのもつらかったのでしょう。
また診察の結果、陰茎に伝染性の腫瘍が見つかったのです。
この腫瘍は野良犬に多く、治療をすれば完治するため、デイゼさんは犬に化学療法をすることにします。
人懐っこい犬はブラジルのお菓子の名前をとってキンジンと名付けられました。
キンジンの治療には多額の費用がかかりますが、病院には多くの人たちから寄付金が集まっているといいます。
キンジンについて投稿した病院のInstagramにはたくさんのコメントが寄せられました。
・あなたのような人がこの世界にいることに感謝したい。
・素晴らしい仕事をしてくれてありがとう。
・泣いた。この犬は自分が歓迎してもらえることを知っていたのね。
幸いキンジンは治療の効果があり、順調に回復しているとのこと。まもなく、里親の募集を始めるそうです。
動画を見るとキンジンがデイゼさんにすっかり心を開いているのが分かります。彼女が自分を助けてくれたことを理解しているのでしょう。
キンジンがそこを動物病院だと知った上で入ったのかは分かりません。ほかの動物の匂いにつられただけという可能性もあります。
しかしその行動が彼の命を救い、さらに家族までできることになったのです。
助けを求めてきた野良犬を見捨てなかったデイゼさんの優しさに大きな拍手を送りたいですね。
[文・構成/grape編集部]