「これまでお世話になったお礼です」93歳のおばあさん、2700万円の救急車を寄贈
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一人のおばあさんが高規格の救急車1台を寄贈したことが話題になっています。
これまでお世話になったお礼です
寄付をしたおばあさんとは、奈良県吉野町に住んでいる北室福子さん。93歳です。救急車は2015年3月、県広域消防組合吉野消防署に寄付されました。
寄贈された高規格救急車は、一般の救急車より内部が広く、救急救命士が乗務し救命措置を行うことができる、日本の消防で現在主力の救急車両です。
同署には救急車が先に4台あり、寄贈された救急車と更新時期を迎えたものとを交代させました。
車体価格と装備を含め、約2700万円相当の救急車をお一人で寄贈された北室さん。「これまで病気やけがで救急車のお世話になったことがあり、そのお礼です」と話しているそうです。
提供できることになり、幸せです
また、北室さんの他にも「救急車の購入に役立ててほしい」と、4千万円もの寄付をした女性がいます。
2015年3月末頃、群馬県の高崎市等広域消防局へ、救急車の購入費用について問い合わせがあったそうです。そして2ヶ月後の5月中旬、80代の女性から「救急車の購入に役立ててほしい」と4千万円の寄付がありました。
この女性は、救急車で2回病院へ搬送された経験があり、
「救急車は困った人、苦しんでいる人を病院に運んでくれる。こんなありがたいものはない。提供できることになり、幸せです」
と語っています。
高崎市等広域消防局は寄付された4千万円を、車両購入や車内装備に充てるとのことです。
お二方のように、これだけ高額の寄付をするのは誰にでも出来ることではありません。ですが、この出来事を知って「感謝の気持ちを忘れず、年を重ねることは素敵なんだな」と感じる人がいること。それが、人と人とが思いあえる社会に育っていく一歩なのではないでしょうか。