若さを保つための「かきくけこ」とは? いつも喜んでいる自分でいられるように
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
若さを保つ「かきくけこ」
若さを保つために「かきくけこ」を大切にして毎日を過ごす。これが健康と幸せの秘訣。今年90歳になった大村崑さんから伺った言葉です。
大村崑さんと言えば、「元気ハツラツ!オロナミンC」「うれしいと、メガネが落ちるんですよ」というCMでおなじみです。昭和のCM、若い人もどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
自分が携わったCMに負けないように、ずっと元気でいたい。4年前、86歳からジムでトレーニングを始め、今の健康年齢は60代半ばだそうです。
若さを保つための「かきくけこ」。「か」は感謝、感動。「き」は興味。「く」は工夫をする。「け」は健康に。そして「こ」は恋をする。
感謝できると、心がありがたさで満たされます。感動は心が震えます。工夫をするには頭を使うし、アイディアを考えるとまた楽しいことが増えるでしょう。
健康であることは、もちろんのこと。そして恋をする。心がときめくと、何だか細胞が活性化するような気がします。そして、毎日に喜びやどきどきをもたらします。
恋といっても、若い頃のような恋でなくてもいいのです。アイドルでも俳優でも、アスリートでも、大好きな人がいるだけで楽しくなります。それなら、いろいろな場所にお気に入りの人がいるのもいいですね。
恋とは言えませんが、私にもアスリートや俳優に特別なお気に入りが何人かいます。そんなお気に入りが結婚したときには、軽い喪失感を味わってしまう。
これはある意味疑似恋愛のようで、年齢とともに鈍くなってしまいそうな感受性を保つための苦肉の策と言えなくもありません。それに作詞家ですから、心が柔らかく動くことは必須なのです。
恋する気持ちを大切にしていると、きれいでいたい、かっこよくいたいと思うものです。外見だけでなく、心も魅力的でありたい。そんなふうにポジティブな欲も出てくるのです。
アメリカの海洋学者であるレイチェル・カーソンは、子どもたちが持っているような『Sense of wonder』(神秘さや不思議さに目を見張る感性)を大切にすることを提唱しました。
子どもたちの世界は生き生きとして、新鮮で、毎日が驚きであふれています。しかし、大人になるにつれ多くのものを失っていく中で、世界に向けて窓が大きく開いている。
そして小さなことも喜び、感動を覚える。理想のベクトルをほんの少し上げるだけでいいのです。するといつも喜んでいる自分でいられる。「かきくけこ」心して!
※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」