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マスクの素材は何種類? それぞれの概要から特徴まで

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

近年、新型コロナウイルス感染症の拡大により、日常生活でマスクを着用することは当たり前となりました。

さまざまな種類のマスクが販売されている中で、「どのような基準でマスクを選べばいいのかが分からない」という人も多いのではないでしょうか。

当記事では、主なマスクの種類や特徴をタイプ別に紹介します。素材の違いによるメリットやデメリットのほか、使い分けをするべき場面もあわせて解説します。

概要や特徴を把握したうえで、性能のいいマスクを着用したい人はぜひ参考にしてくださいね。

マスクの主な素材の種類は3つ

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マスクの素材の種類には、不織布、布マスク(ガーゼマスク)、ウレタンの3つがあります。

不織布は、繊維同士を織らずに結合させてシート状にしたマスクです。

布マスク(ガーゼマスク)には、ガーゼを折り重ねて作られた種類や、綿素材の布で作られた種類があります。

ウレタンは、プラスチックを材料に化学反応によって結合せた樹脂の一種です。

マスクの飛沫対策効果は不織布がもっとも高く、不織布、布マスク、ウレタンの順に効果が下がるとされています

そのため、感染症予防の観点からは、不織布マスクがもっともおすすめといわれていました。

不織布マスクの概要と特徴

不織布は、繊維を熱や化学的作用によって結合させたシート状の布。不織布マスクは、不織布を複数枚組み合わせて作られているのです。

不織布マスクの形状は、鼻からあごまでを覆えるプリーツ型と、顔の形に合わせて作られた立体型があります。

不織布マスクの特徴は以下のとおりです。

安価で衛生的である
不織布マスクは使い捨てが前提であるため、安価で手に入りやすいことがメリットです。また、繰り返し利用するケースが少なく、衛生面に優れている特徴があります。

フィルター機能がある
不織布は繊維の素材や太さで、目の細かさをコントロールできます。また、フィルター効果を高めるため、帯電加工で粒子を捕集しやすくした種類もあります。そのため、通気性とフィルター機能を兼ね備えていることが特徴です。

飛沫の飛散を抑制できる
厚生労働省によると、不織布マスクを正しく着用した場合、くしゃみやせきなどをした際の飛沫の飛散を80%程度減少させることができるといいます。

飛沫の吸い込みを抑制できる
不織布マスクを着用すると、飛沫の吸い込み量を約30%に抑えられたという研究結果が厚生労働省によって発表されています。布マスクやウレタンマスクと比較すると、不織布マスクは飛沫の吸い込み抑制に対して、約2倍の効果が期待できるそうです。

不織布マスクの使用をおすすめするシーン

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不織布マスクは性能が優れているため、人が多い場所に出向く時や、長時間会話をする時などは不織布マスクを使用するとよいでしょう

不織布マスクの使用をおすすめするシーンは、以下のとおりです。

人が密集した場面
通勤時間帯の電車や人が多く集まる会議室などは、大勢の人が密集し、感染リスクが高くなります。人が多く集まる場所で飛沫感染のリスクを下げるためには、性能の高い不織布マスクの使用がおすすめです。

人と密接する場面
介護や接客業など、人との接触が避けられない場面では感染が起こりやすいといえます。人と近い距離で接する機会がある場合は、不織布マスクを着用するとよいでしょう。

空間が密閉された場面
工場などの換気が難しい環境で感染リスクを抑えるためには、飛沫の飛散や吸い込みを減らすことが必要です。密閉された空間で過ごす際は、性能の高い不織布マスクの着用が適しています。

ただし、粉塵やアスベストの吸引を防止したい場合は、産業用のマスクを着ける必要があります。働く環境に応じて、適したマスクを選ぶようにしましょう。

布マスク(ガーゼマスク)の概要と特徴

布マスク(ガーゼマスク)は、ガーゼなどの布素材を重ねて作られるマスクです。布マスクには、昔ながらの平面型をはじめ、立体型やプリーツ型も。

布マスクは不織布マスクを着用している時と同様に、飛沫を抑えたり鼻や口に手が触れることを防いだりできます。

布マスクの特徴は以下のとおりです。

通気性や吸湿性に優れている
布マスクは不織布マスクよりも目が粗く、呼吸しやすいことが特徴。また、不織布マスクよりも内側が蒸れにくく水滴が付かないため、不快感が少ない点もメリットといえます。

顔にフィットしやすい
柔らかい素材の布マスクは顔の形にフィットしやすく、隙間ができにくいことが特徴です。自身に合ったサイズを選べばさらにフィット感が増し、調整の必要がありません。

好きなデザインを楽しめる
布マスクは色や柄がさまざまです。好きなデザインのマスクを選べば、ファッション感覚でマスクを楽しめます。また、自分の好きな柄の生地でオリジナルの布マスクを作ることも可能です。

不織布マスクとの違いは?

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布マスク(ガーゼマスク)と不織布マスクでは、感染リスクの防止効果が異なります。

厚生労働省によると、飛沫の飛散を抑える効果は、布の素材や着用方法によって異なるものの、不織布マスクとあまり差がないのだとか。

しかし、吸い込み飛沫量は、不織布マスクが30%であったのに対し、布マスクは55~65%。不織布マスクと比べ、効果が低いといえます。

感染リスクが高い場所では、不織布マスクを使用するほうがいいでしょう。

布マスクと不織布マスクの違いとして、再利用ができるかどうかという点も挙げられます。

布マスクは家庭で洗って繰り返し使うことができ、不織布マスクを購入するよりも経済的です

しかし、使用回数を重ねた場合は交換する必要があるため、ある程度使用した後は交換するようにしましょう。

ウレタンマスクの概要と特徴

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ウレタンマスクの材料であるウレタンは、プラスチックを材料に化学反応によって結合させた樹脂の一種です。

工業的に「この原材料でできたものがウレタン」という定義はなく、スポンジや断熱材など、さまざまな材質のウレタンが流通しています。

ウレタンマスクは顔の形に合わせて作られた立体型が多く、伸縮性があります

デザイン性が高く、さまざまなカラーのマスクが販売されているため、ファッションマスクとして多く利用されている傾向です。

ウレタンマスクの性能は?

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ウレタンマスクは、不織布マスクや布マスクなどと比較すると、感染予防に対する性能が低いといわれています。

厚生労働省によると、自身が吐き出す飛沫の飛散を抑える効果は、不織布マスクでは約80%カットできる一方、ウレタンマスクは約50%です。

また、空気中の飛沫の吸い込みを防止する効果は、不織布マスクは約70%カットできるのに対し、ウレタンマスクは約30~40%となり、効果が低いことが分かります。

しかし、性能が低いといわれるとはいえ、ウレタンマスクに感染症予防効果がまったくないわけではありません

人混みに行ったり人と長時間会話したりする際には不織布マスクを利用し、人の少ない環境ではウレタンマスクを使うなど、適切な使い分けをすることがおすすめです。

また、ウレタンマスクの上から不織布マスクを重ねて使う方法もあります。

ウレタンマスクの注意点として、繰り返し洗濯すると感染予防の効果が薄れることが挙げられます。記載されている使用回数をよく確認し、必要に応じて買い替えましょう。

まとめ

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マスクには不織布、布マスク(ガーゼマスク)、ウレタンマスクの3種類があり、それぞれで素材による特徴があります。

ファッション性に優れたマスクも多数販売されており、洋服感覚でマスクを選ぶこともできます。

しかし、マスクによって感染予防の効果が異なるため、着用の際には注意が必要です。用途に合わせて適切な使い分けをすると、感染予防の効果を高めることができます。

マスクを購入、利用する際には、当記事で紹介した内容をぜひ参考にしてください。

また、マスク着用時のメイク崩れへの対処法も紹介しています。気になる人はチェックしてみてくださいね。


[文・構成/grape編集部]

出典
厚生労働省

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