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尻尾がカールした愛くるしい猫! 東南アジアにルーツを持つ長崎の尾曲がり猫とは?

By - grape編集部  公開:  更新:

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日本には尻尾の短い猫が多いと言われています。

もちろん地域差もあるようですが、一般論としては「尻尾の短い猫が多い」というのは間違いではなく、海外でも「日本の猫は尻尾が短い」という認識があるようですね。

Twitterでも、日本にいる猫の尻尾の長さについては、よく話題になっています。

日本に尻尾の短い猫が多い理由は、諸説あるようですが、迷信が原因だという説が有力なようです。

尻尾の長い猫は大きくなると尻尾が二股に分かれ、妖怪になる

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元々は尻尾の長い猫も、尻尾の短い猫と同じようにいたはずです。しかし「尻尾が長い猫は妖怪になる」という迷信から尻尾の短い猫の方が保護され、大切にされてきた結果、尻尾の短い猫が増えていったのではないかと言われているのです。

尾曲がりの長崎

「県猫性」などというコトバがあるかどうかは分かりませんが、地域によって、猫の尻尾にも特徴があるようです。

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中でも際立った特徴を見せるのが、長崎県を中心とした九州に多く生息すると言われる尾曲がり猫

長崎には「尾曲がり猫学会」なるものまであるようですね。公式ブログには、長崎に尾曲がり猫が多い理由についての考察もあります。

尾曲がりネコは、主にインドネシア・マレーシア周辺を原産地とする、尻尾が曲がっていたり途中で切れたかのように、あるいは極端に短かったりと、変形尻尾の遺伝子を持つネコたちのことを言っています。そこで私たちは、なぜ長崎に「尾曲がりネコ」が多いのかの推察として、「オランダ貿易」が影響していると考えています。

「尾曲がり猫学会」公式ブログ ーより引用

さらに、その根拠として以下の3点に着目しています。

①日本の歴史上「尾曲がり猫」がはじめて登場するのは、江戸時代後期の浮世絵(喜多川歌麿<1753-1806年>,安藤広重<1797-1858年>)といわれている。(オランダ貿易が始まって100年以上経過している)
②当時長崎は日本唯一の海外との窓口である。
③オランダ東インド会社の現地本部は、バタビヤ(現在のジャカルタ)におかれていた。長崎(出島)は支店のひとつになるが、17世紀にはもっとも利益の多い支店だったといわれている。

「尾曲がり猫学会」公式ブログ ーより引用

これらの根拠から「尾曲がり猫学会」が導いた考察がこちら。

オランダ貿易の際、船内のねずみ対策として、船員の愛玩用として、東南アジアに多いとされている「尾曲がりネコ」が船に持ち込まれ、長崎に降り立って広まっていったのではないかと考えています。

「尾曲がり猫学会」公式ブログ ーより引用

基本的に、尻尾の形状を決めるDNAは子供に遺伝すると考えられているため、尾曲がり猫は尾曲がり小猫を生みます。

こうして尾曲がり猫の祖先たちが繁殖を繰り返し、現在のような状態になったと言われているのです。長崎では尾曲がり猫が、全猫の75~80%を占めるというから、かなり繁殖能力が高かったのかもしれません。

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また、尻尾の形状を司る遺伝子と、毛並みを支配する遺伝子とは組み合わせが異なるため、「この毛並みの猫に尾曲がり猫が多い」などの傾向は基本的にはないようですね。

尾曲がりは全3種

尾曲がり猫学会によると、尾曲がり猫の尻尾を細分化すると、3種に分けられるようです。

  • 曲がり尻尾=常時曲がっている尻尾
  • 短尾=短い尻尾
  • お団子尻尾=団子状に丸まっている尻尾

下の2種類に関しては、もはや尻尾が曲がっていないような気もしますが、これも尾曲がり猫に含まれるとのこと。

長崎では、尾曲がり猫の方が一般的で、真っ直ぐな尻尾の猫が外来種だと思っている人もいるというから驚きです。

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長崎以外の地域に住む人にとっては珍しい尾曲がり猫。九州に行くことがあったら、尾曲がり猫を探してみるのもいいかもしれませんね。

出典
尾曲がり猫学会@catlove2love@cabbageroll_0x0

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