『僥倖』とは? 意味や使い方を理解してビジネス用語を使いこなそう!
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『僥倖』という言葉を聞いたことはあるでしょうか。日常生活では滅多に使わない言葉なので、見たことも聞いたこともないという人もいるかもしれません。
この記事では僥倖の意味や使い方を紹介しますので、日常生活やビジネスシーンなどで使いこなせるようになりましょう。
僥倖(ぎょうこう)とは
※写真はイメージ
まずは、『僥倖』の意味や類語などを確認して、『僥倖』という語句について理解を深めましょう。誰かが使用している場合に、知らない言葉だと焦らずに済むようになりますよ。
僥倖の意味
『僥倖』は『ぎょうこう』と読み、思いがけない幸せや偶然の幸運を意味する言葉です。僥には『求める、願う』、倖には『幸い、幸せ』といった意味があります。
心の奥底で強く願っていたからこそ訪れた、手に入ると思っていなかった幸運というニュアンスが伝わりますね。また、そのような幸運を願い待つという意味もある言葉です。
僥倖の類語や言い換えは?
『僥倖』の持つ意味を理解したところで、ほかにどう言い換えられるのかを見ていきましょう。さまざまな表現方法を知ることで、状況に応じて使い分けられるようになりますよ。ニュアンスの違いも含めて説明します。
好機
『好機』とは、物事を行うのにちょうどよい機会やチャンスを意味します。『僥倖』ほど思いがけなさは感じませんが、行動しないと後悔する、常には訪れないタイミングととらえられますね。以下は例文です。
儲けもの
『儲けもの』とは、思いがけなく得た利益を意味する言葉です。カジュアルな表現なので使用する時は注意しましょう。友人や会社の同僚との、気軽な会話での使用は問題ありません。
棚から牡丹餅(ぼたもち)
『棚から牡丹餅』は、苦労せず思いがけない幸運を得ることを意味します。ことわざの1つですね。願っていた意味合いは入っておらず、単なる偶然という要素が強いです。
勿怪(もっけ)の幸い
『勿怪の幸い』には、思いがけない幸運という意味があります。予測していない、できないというニュアンスが強い言葉です。
僥倖の対義語は?
『僥倖』の対義語も見ておきましょう。すべて思いがけない不運を表す時に使用できる言葉ですが、ニュアンスが微妙に異なっていたり、使用場面を選ぶ言葉であったりするので、相手や状況に合わせて使い分けられるといいですね。
災難
『災難』とは、思いがけず身に降りかかる不幸な出来事を指します。日常でもよく使われる言葉ですね。ご紹介した対義語の中でもっとも使いやすい言葉だと思います。
奇禍
『奇禍』とは、思いがけない災難を意味する言葉です。日常的にはあまり使用しない言葉ですが、災難に置き換えられることが多いため、分かりやすく伝えたい時には災難を使うのがよいでしょう。
青天の霹靂(へきれき)
『青天の霹靂』は、急に起きる大事件や突然の衝撃、思いがけず突発的に起こる事象を意味することわざです。いい意味でも悪い意味でも用いられることがありますが、基本は意外性や驚きを強調する言葉となります。
同じ読み方『行幸』との違いは?
『行幸』は、『ぎょうこう』または『みゆき』と読み、天皇が外出されることを意味する言葉です。行き先が2か所以上になる場合は『巡幸』と表現します。
こちらも使用頻度は高くない言葉ですが、『僥倖』とはまったく意味の異なる言葉なので、注意しましょう。特に、文字を入力する時の変換ミスに気を付けてください。
僥倖を英語で表現すると?
『僥倖』は、文脈によっては簡潔に『luck』や『chance』で表現されることがあります。それぞれ『幸運』、『好機』という意味を持つので誤りではありませんが、『思いがけない』というニュアンスが入っていませんよね。複数単語のフレーズで覚えておきましょう。
『unexpected piece of good luck』が意味の近い表現方法です。『unexpected』が『予想外の』、『good luck』が『幸運を』を表しています。以下は例文です。
It’s just like an unexpected piece of good luck for me.
(それはまさに私にとってまさに僥倖です)
僥倖の使い方
※写真はイメージ
『僥倖』について詳しく見てきました。類語や対義語も学んだことで、表現の幅が広がったのではないでしょうか。この章からは『僥倖』の使い方を見ていきますよ。
僥倖を使う時の注意点
日常生活で使用することの少ない『僥倖』は、かしこまった場面で使うのがよいでしょう。大きな感謝や謙遜の気持ちが込められていることから、特別感というニュアンスが含まれるため、多用することは避けてください。
『僥倖』には『思いがけない』という意味合いがあります。そのため、『〜していただけますと幸いです』といったビジネスで使用するお願いや依頼のフレーズで、『僥倖』を使用するのは誤りです。
また、努力や行動で成功させる仕事のプロジェクトなどに対して使用すると、運任せにしているととらえられる可能性もあるので気を付けてください。
どうにもならないと思っていたトラブルの対応が、ある出来事により無事に終わった時などに使用するのは問題ありません。
僥倖の使い方を例文から学ぼう
※写真はイメージ
『僥倖』は、「僥倖に思う」とは使いません。『思いがけない幸運に思う』と『思う』が重複してしまうからです。では、正しくはどのように使用すればよいのでしょうか。ぜひ例文を参考にしてみてください。
『僥倖にも』は、「僥倖にも〜になった」「〜が起きた」など、思いがけない幸運で変化したこと、起こったことがある時に使えます。
【例文】
『僥倖です、僥倖でした』は、もっとも使いやすいフレーズです。『僥倖』を使う時は、これらの言葉から試してみるとよいでしょう。
【例文】
『僥倖に恵まれる』は、「思いがけない幸運に恵まれる」と言い換えられますね。『僥倖でした』以上に、思いがけず得られたものというニュアンスが強くなります。
【例文】
『僥倖を願う、僥倖を祈る』は、手を尽くしたうえで後は運次第という状況の時に使用します。単なる運任せとは異なることを意識しましょう。
【例文】
僥倖の意味を知って正しく使おう
※写真はイメージ
『僥倖』について詳しく解説してきました。なんとなくよいことというイメージは持っていても、『思いがけない』といった要素があることなど、知らないことが多かったのではないでしょうか。
類語や対義語を含めて、状況に合わせて適切に使えるよう、参考になれば幸いです。
[文・構成/grape編集部]