「自分が犯人かも」 赤沢刑事役・藤本隆宏にインタビュー『クジャクのダンス、誰が見た?』
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
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2025年1月24日から放送が始まった、俳優の広瀬すずさんが主演を務めるテレビドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)。
漫画家の浅見理都さんの同名漫画を原作に、クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘・山下心麦(やました・こむぎ)が、遺された手紙を手がかりに真相に迫るヒューマンクライムサスペンスです。
父親が遺した手紙には『冤罪』の文字があり…。事件の真相に迫る時、現在と過去の2つの事件が複雑に交錯していきます。
藤本隆宏「やっぱり自分が犯人では?」
今回は心麦の父・山下春生(リリー・フランキー)の捜査一課時代の部下・赤沢正を演じる俳優の藤本隆宏さんにインタビュー。
尊敬する春生を殺した犯人を絶対に逃さないと心に誓い、最前線で捜査を担当している一方で、春生とともに22年前に東賀山事件を担当した人物でもあります。
事件の真相をつかもうと語気を荒げる姿が印象的な赤沢をどのように演じているのか…。
初共演の広瀬さんや、家族を演じる俳優の西田尚美さんと野村康太さん、さらに部下・秋貞隆雄を演じる絃瀬聡一さんの印象などを語ってもらいました。
――赤沢をどのように演じていますか?
これまでも刑事役を多く演じてきましたが、その中でも赤沢は手荒な真似をする古いタイプを求められているので少し不思議な感覚です。台本には自分なら言わないようなセリフもあり、その気持ちに持っていくのが難しい部分もありますね。
また、他のキャストとは異質な存在として、演技も全く違うものを求められています。最初は「自分が犯人かもしれない」と思いながら演じていましたが、途中で「違う人が犯人かも」と感じるようになり、しかし最近になって「やっぱり自分が犯人では?」と思うようになったりと、役の中で揺れ動いています。
「揺れながらも揺れていないように見せる」という意識で赤沢を演じていますが、100%迷いがないわけではないので、その曖昧さが視聴者にとって面白く感じてもらえているのかもしれません。きっと赤沢の名前が皆さんの犯人予想で上がる理由にもなっているんでしょうね。ただ、一貫して「警察としての信念を貫く」という軸は大切に演じています。
キャストや視聴者の中で広がる犯人考察。
犯人候補に赤沢の名前はたびたび出ており、怪しさは増すばかりです。
藤本さん自身も「やっぱり自分が犯人では?」と役の中で揺れ動いているそうですが、警察としての信念を貫くという軸は大切にしているのだとか。
――絃瀬聡一さん演じる部下の秋貞隆雄と行動をともにすることが多いですが、絃瀬さんはどんな方ですか?
自分の演技プランに合わせてくれたり、こちらの表情をしっかり見てくれていたりと、すごく頼れる俳優です。
彼も自分の道をしっかりと進みながらも、こちらを見てくれているなと感じます。同じ福岡出身ということもあり心強いですし、撮影の合間も後輩として接してくれます。
――広瀬さんとは初共演ですが、どんな印象を持っていますか?
悲しみの表現が非常に上手な女優さんです。目の奥にある芯の強さや、悲しみを堪えている演技が素晴らしく、見ていると吸い込まれるような感覚になります。心麦ちゃんという役柄にもぴったりで、芝居がしやすいです。
悲しい表情が多い、心麦。
広瀬さんの芝居は、役者から見ても素晴らしいといいます。
――赤沢にとって心麦はどんな存在ですか?
先輩の娘として気にかけているつもりですが、セリフの中ではそうは思えない言葉も多くて苦しい部分もあります。「お前はな…」と冷たく言う場面では、心の中で「ごめんなさい」と思いながら演じていることもあります。
でも、決して心麦ちゃんにとって邪魔な存在ではなく、純粋に心配している。ただ言葉選びが下手な刑事として見られるよう意識して演じています。
――妻・京子を演じる西田さん、息子・守を演じる野村さんは?
家庭では不器用な父親として存在していますが、西田さんが明るい方なので、救われている部分もあります。
でも最近は「騙されているんじゃないか」と思ったりもして…(笑)。野村くん演じる守も何か重要な鍵を握っているだろうと思っているので、芝居を観察するようにしていて。
でも自分が犯人かもしれないので、なんとも言えないです(笑)。(自分が出演している)ドラマでこんなに(誰が犯人なのか)分からないことってなかなかないですよね。
キャスト陣も誰が犯人なのか分からないまま撮影が進む『クジャクのダンス、誰が見た?』。
家族すら怪しんで撮影に臨んでいるそうです。
――これまでの放送で印象に残っているシーンはありますか?
手を見つめたり、目のクローズアップなど、パーツに焦点を当てた演出が印象的です。
また、色合いの美しさは際立っていると感じますし、音楽の使い方も素晴らしいですね。1話を見たときに、「こんなに素敵な作品に出演できているんだ」と改めて実感しました。キャスト・スタッフのチームワークの良さも感じられ、本当に素晴らしい作品だと思います。
――『信じること』がキーポイントになっているドラマですが、藤本さん自身が何かを信じるときに大切にしていることは?
信じる、信じないではなく、『信じることの心地よさ』を大事にしています。たとえ騙されても、信じられることがあるのは幸せなことだと思うんです。
ドラマでは、心麦ちゃんが(父親の)山下さんを信じ続ける姿がとても素敵ですよね。その気持ちには共感できますし、『疑わずに信じる力』というのは美しいものだなと感じます。赤沢が信じているのは…やっぱり『正義』でしょうか。
最後に、今後の見どころについて教えてもらいました。
今後は回想シーンが増え、松山ケンイチさん演じる松風義輝や山下さんとの関係が明らかになっていきます。自分の生い立ちが描かれるわけではありませんが、過去の出来事が今の赤沢を作ったことが伝わる展開になっていると思います。
また、新しいキャラクターも次々と登場し、物語が答え合わせに近づいていきます。刑事としての信念がどう変化していくのかも、ぜひ注目してほしいです。
grapeでは、ドラマ好きのインフルエンサー、かなさんがドラマコラムを連載中です。
真犯人の考察が盛り上がる中、ドラマコラムも参考にしてみてはいかがでしょうか。
ドラマと一緒に、コラムも読んで楽しんでみてくださいね。
ドラマコラム『クジャクのダンス、誰が見た?』
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[文・構成/grape編集部]