『菖蒲』『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』の違いや、見分けるポイントを解説!

By - grape編集部  公開:  更新:

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『菖蒲』と『アヤメ』の違いは4つ!端午の節句に使用する菖蒲についても解説

※写真はイメージ

「アヤメとショウブはどちらも漢字だと『菖蒲』と書くけれど、同じ植物なのかな」と疑問に思ったことはありませんか。

アヤメと似ていると挙げられることが多い菖蒲(ショウブ)ですが、実は『花菖蒲(ハナショウブ)』や『杜若(カキツバタ)』という別の植物とも混同されがちです。

そこで本記事では、『アヤメ』『菖蒲』『花菖蒲』『杜若』の違いを紹介します。それぞれの違いを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

『アヤメ』『菖蒲』『花菖蒲』『杜若』の比較表

以下の表では、それぞれの特徴や違いとなるポイントを簡単にまとめました。

アヤメ 菖蒲 花菖蒲 杜若
分類 アヤメ科 ショウブ科 アヤメ科 アヤメ科
花弁 花弁の根元に網目模様 ススキの穂のような形 花弁の根元に黄色い筋 花弁の根元に白い筋
咲く場所 乾いた場所 水中 湿った場所 水中
開花時期 5月上旬~中旬 5月~7月 5月下旬~6月上旬 5月中旬~6月中旬
毒の有無

見分けるための最大の注目ポイントは『花弁の根元の模様や色』です。

表にまとめた主なポイントについて、詳しく見ていきましょう。

なお、『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』は毒性がある植物のため、口に入ると嘔吐や下痢などの症状を引き起こすおそれがあります。

命に危険はないものの、ペットや小さな子供がいる家庭は、誤って口に入らないように注意してください。

花弁の違い

4つを見比べた時、もっとも見分けやすいのは菖蒲です。菖蒲の花はススキの穂のような形をしており、花と聞いてイメージする一般的な形とは大きく異なるかもしれません。

菖蒲の花

※写真はイメージ

色は白っぽい黄色をしており、初めて見る場合は花に見えないと感じる人もいるでしょう。

このように見た目に大きな違いがあるにもかかわらず、菖蒲とアヤメが似ていると言われることがあります。このような場合は、『花菖蒲』と『菖蒲』が混同されているのかもしれません。

一方で『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』は主に紫色の花弁をしており、見た目が似ているため見分けづらいと言えるでしょう。

これら3つを判別するには、花弁のつけ根の色や模様に注目するとよいそうです。

アヤメはつけ根から網目状の模様が入っているのが特徴。対して花菖蒲は、つけ根に黄色いまとまった筋が見られ、杜若は花弁のつけ根に白い筋が入っています。

以下のように画像を並べてみると、違いが分かりやすいでしょう。

『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』の花の違い

※写真はイメージ

『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』を見分けたい時には、このように花のつけ根部分に注目してみてくださいね。

植物としての分類の違い

植物としての分類の違い

※写真はイメージ

『アヤメ』『菖蒲』『花菖蒲』『杜若』について、見た目以外での大きな違いは分類です。

『菖蒲』はショウブ科に分類されますが、それ以外の『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』はすべてアヤメ科に分類されています。

植物としての分類が違うこともあり、前述の通り菖蒲だけはほかの3つとの見た目が大きく異なっており、菖蒲を見分けるのは比較的簡単だと言えるでしょう。

咲く場所の違い

咲く場所の違い

※写真はイメージ

咲いている場所によっても、ある程度は判別が可能かもしれません。

アヤメは乾いた土地での生育が適しているといわれています。

反対に菖蒲や杜若は水辺で育つ植物です。沼地やため池などで生育し、根は常に水に浸かっています。

花菖蒲の場合は湿った陸地を好むと言われ、菖蒲や杜若と違って池などからは少し離れた場所に咲いているでしょう。

このようにそれぞれの植物が好む環境は異なるため、見分けるためのヒントになる可能性があります。

花が咲く時期の違い

花が咲く時期の違い

※写真はイメージ

結論、品種によっても開花時期が異なるため、花が咲いている時期だけで見分けるのは難しいと言えます。

ただし、基本的な見頃の時期を知っておくと、季節のイベントの1つとして楽しめるでしょう。

アヤメは5月上旬から中旬が見頃だといわれています。アヤメが楽しめるイベントとしては、茨城県潮来市の『水郷潮来あやめまつり』が挙げられるでしょう。

このイベントは5月中旬から1か月ほど行われ、約500種のアヤメが見られるだけでなく、期間中には『嫁入り舟』という催し物なども開催されています。

菖蒲は一般的に、5月~7月頃まで咲き続けることが特徴。花菖蒲の場合は5月下旬~6月上旬に見頃を迎える品種が多い傾向にあり、杜若は5月中旬~6月中旬が見頃だと言われています。

そのため、菖蒲のほうが比較的長い期間咲いていると言えるでしょう。

ただし菖蒲の花の場合は、咲いている様子を目で見て楽しむのではなく、お風呂に浮かべるなどの別の使い方をされることが多いようです。

一方で、花菖蒲は開花の様子が各地で楽しまれています。例えば、神奈川県横須賀市の『横須賀しょうぶ園』では、花菖蒲が咲き誇る美しい風景を見ることができるでしょう。

このように、植物園や地域で開催されるイベントに参加してみると、花の美しさを楽しみながら違いが分かるようになるかもしれません。地域のイベントなどをチェックしてみましょう。

毒の有無

毒の有無

※写真はイメージ

最初に説明した通り、『菖蒲』以外の『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』の3つの植物は、根の部分に毒を持っていると言われています。

誤って食べてしまった場合、腹痛や嘔吐などの症状が出たり、汁液に触れると皮膚がかぶれたりするそうです。イベントに出かける際は、小さな子供やペットが口に入れないように注意してください。

端午の節句で使用するのは『菖蒲』

※写真はイメージ

一方で菖蒲には毒がなく、薬として使われたり、端午の節句で入浴時に使ったりするのだとか。端午の節句とは、5月5日の『こどもの日』に男児の健やかな成長を祈って行われる日本の伝統的な行事です。

菖蒲には強い香りがあり、昔の人はその香りによって邪気を払うことができると考えていたそう。そのため、5月5日には菖蒲湯に入って無病息災を願うなど、菖蒲は欠かせないアイテムとなっています。

ほかにも、菖蒲の葉にはリラックス効果や血行促進作用があり、身体にもよいそうです。

花弁に注目して見分けよう!

『菖蒲』は植物としての分類も異なり、花の形に明確な違いがあるため、簡単にほかの3つの植物との見分けがつきやすいでしょう。

一方で、混同されることが多い『アヤメ』『花菖蒲』『杜若』は、見た目が非常に似ています。しかし、生育環境や花びらの特徴に注目すれば、それぞれを見分けることは可能です。

本記事を参考に『アヤメ』『菖蒲』『花菖蒲』『杜若』の違いを理解し、観賞を楽しんでみてはいかがでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

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