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季節の節目『処暑』とは?意味や時期、行事などを解説

By - grape編集部  公開:  更新:

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季節の節目『処暑』とは?意味や時期、行事などを解説

※写真はイメージ

暑さが厳しい中でも、ふとした瞬間に秋の気配を感じることがある人もいるでしょう。

暦(こよみ)のうえで夏の終わりを知らせる処暑は、季節の移ろいを教えてくれる大切な節目の1つです。

本記事では、処暑の意味や時期、言葉の使い方、行事、旬の食材まで詳しく解説します。自然の変化に目を向けながら、季節を楽しむきっかけにしてみてください。

処暑とは?

処暑とは?

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処暑(しょしょ)は、季節の移り変わりを示す二十四節気(にじゅうしせっき)の1つです。

処暑という言葉の『処』には『止まる』という意味があり、暑さが終わりに近付いていることを表しています。この時期から、夏の暑さが少しずつ落ち着き、朝や夕方に涼しさを感じられるようになるとされているようです。

また、処暑の頃は田畑の実りが豊かになる頃でもあり、収穫の準備が進む時期でもあります。

一方で、台風が多く発生する時期でもあり、自然災害への注意も必要になる季節です。

二十四節気については以下の記事で詳しく解説しているので、知りたい人はぜひ参考にしてください。

2025年の処暑はいつ?

2025年の処暑は、8月23日の土曜日です。

毎年同じ日とは限らず、太陽の動きによって決まるとされ、1日前後のずれがあると考えられています。

2025年の場合、処暑は8月23日に始まり、次の節気である『白露(はくろ)』が来る前日である9月6日までの約15日間がその期間です。

処暑の前には『立秋(りっしゅう)』という節気があり、暦のうえではすでに秋に入っています。

立秋については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

処暑はさらに3つに分けられる

処暑は約15日間ですが、これをさらに3つに分けて細かく季節の移ろいを表すのが『七十二候(しちじゅうにこう)』です。

それぞれは5日ほどの期間で、その時期に見られる自然の変化や植物の様子が名前であるとされています。処暑の期間にある候は、以下の3つです。

  • 綿柎開(わたのはなしべひらく):8月23日~27日頃。綿の実を包むガクが開き始め、ふわふわの綿が顔を出す頃。
  • 天地始粛(てんちはじめてさむし):8月28日~9月1日頃。夏の暑さがようやく落ち着き、空気に少しずつ涼しさを感じる時期。
  • 禾乃登(こくものすなわちみのる):9月2日~6日頃。稲の穂が実って頭を垂れ、いよいよ収穫の季節が近付く頃。

こうした七十二候を知ることで、自然の変化に気付きやすくなり、季節とのつながりを深く感じられるようになるでしょう。

『処暑の候』の使い方

『処暑の候』の使い方

※写真はイメージ

手紙を書く際には、季節の移ろいを伝える時候の挨拶がよく使われます。

処暑の時期に使える表現が『処暑の候』です。

これは、暑さが落ち着いてくる頃を表す処暑の時期にあわせて使う挨拶で、ビジネスや改まった手紙の冒頭によく用いられます。

使用できる期間は、処暑にあたる8月23日頃から、次の節気である白露が始まる前日の9月6日頃までというのが一般的です。

ほかにも『処暑の折』『処暑のみぎり』などの言い方もあり、文章に季節感や丁寧さを加える役割を果たします。

以下は、処暑の候の使い方の例です。

  • 拝啓 処暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
  • 処暑の候、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
  • 処暑の候、いかがお過ごしでしょうか。
  • 処暑を迎え、朝夕はようやく過ごしやすくなってまいりました。

このように、処暑の候は季節の節目にふさわしい丁寧な表現として用いられます。

処暑の頃に訪れる秋の風物詩

処暑の頃に訪れる秋の風物詩

※写真はイメージ

処暑は、季節の変わり目ならではの風物詩や旬の味覚が楽しめる時期です。ここでは、処暑の頃に訪れる風物詩や旬の食べ物を解説します。

処暑の頃に楽しめる草花や食べ物を通じて、秋の訪れを感じてみてください。

処暑に楽しむ『秋の七草』

処暑の頃には『秋の七草』と呼ばれる草花を観賞する風習があります。

これは奈良時代の歌人である、山上憶良(やまのうえのおくら)が『万葉集』の中で詠んだ歌に由来するといわれる、日本の季節を感じる文化の1つです。

春の七草のように食べるのではなく、秋の七草は見て楽しむものとされています。その可憐な姿や色合いは、夏から秋への移ろいを感じさせてくれるでしょう。

以下が、秋の七草とされる草花です。

  • 萩(はぎ)
  • 尾花(すすき)
  • 葛(くず)
  • 撫子(なでしこ)
  • 女郎花(おみなえし)
  • 藤袴(ふじばかま)
  • 桔梗(ききょう)

これらの花を知ることで、自然の美しさや季節の趣をより深く味わうことができるでしょう。

処暑に旬を迎える食べ物

処暑は、暑さがやわらぎ始める時期で、少しずつ秋の気配が感じられるようになります。

この頃には、夏の終わりと秋の始まりを感じさせる旬の食べ物が出回り始めるようです。

処暑に旬を迎える代表的な食材には、以下のようなものがあります。

  • サツマイモ
  • ブドウ
  • イチジク
  • イワシ

旬の味を楽しみながら、秋を迎える準備をしましょう。

処暑に行われる行事

処暑に行われる行事

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処暑の季節には、暑さが落ち着き始めるとともに、地域に根ざした伝統行事が多く行われます。

以下は、処暑に行われる代表的な行事の一例です。

  • 地蔵盆(京都府を中心とした近畿地方)
  • 吉田の火祭り(山梨県)
  • おわら風の盆(富山県)

このような行事にふれることで、季節の移ろいを肌で感じられるでしょう。

処暑は暑さが次第におさまり始める季節

処暑は、夏の終わりと秋の始まりを告げる、大切な節目の時期です。二十四節気の1つとして、暑さが少しずつ落ち着き、朝夕に涼しい風を感じられるといわれています。

この期間には、自然の移ろいを表す七十二候や、各地で行われる伝統行事、美しい秋の七草など、季節を感じる文化が多く見られるでしょう。

手紙では『処暑の候』といった時候の挨拶が使われ、言葉でも季節を味わうことが可能です。

また、ブドウやイワシなど、旬の食材も豊富に出回る時期でもあります。

処暑をきっかけに、自然や暮らしに目を向けて、季節の変化を感じながら日々を過ごしてみてください。


[文・構成/grape編集部]

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