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『ナガミヒナゲシ』と『ポピー』の違いとは?特徴や見分け方をご紹介

By - grape編集部  公開:  更新:

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花の画像

※写真はイメージ

街中や道端に咲いているオレンジ色の花を見て、「ポピーかな?」と思ったことはありませんか。実は、その多くは『ナガミヒナゲシ』と言う外来種で、観賞用のポピーとは見た目が似ていても、性質は大きく異なるのだとか。

ナガミヒナゲシは繁殖力が強く、有毒成分を含むとも言われているため、扱いには注意が必要なようです。

そこで本記事では『ナガミヒナゲシ』と『ポピー』の違いや見分け方に加え、ナガミヒナゲシの毒性、駆除方法まで分かりやすく紹介します。正しい知識を身につけて、身近な植物を安全に観察、管理できるようになりましょう。

『ナガミヒナゲシ』と『ポピー』の違いとは?

『ナガミヒナゲシ』と『ポピー』の違いとは?

※写真はイメージ

本章では、ナガミヒナゲシとポピーの違いとして、それぞれの特徴をご紹介します。

ナガミヒナゲシの特徴

ケシ科である『ナガミヒナゲシ』は、ヨーロッパの地中海沿岸を原産とする外来植物です。4~5月の春先に、朱色がかったオレンジ色の花を咲かせることで知られています。

1株から最大15万粒もの種を作ると言われており、とても繁殖力が強いのだとか。例えば、街中でよく見かける『タンポポ』は、1つの花から200~300個の種が取れるそうです。比べてみると、ナガミヒナゲシの種の多さがよく分かりますね。

また、ナガミヒナゲシには有毒成分が含まれているそうで、各自治体では素手で触れないようにと呼びかけています。もし自宅の庭などで見つけた場合は、後述でご紹介する駆除方法を参考に、適切な方法で駆除するようにしましょう。

ポピーの特徴

『ポピー』もナガミヒナゲシと同じケシ科の植物であり、世界中に150種ほどが確認されているのだとか。種類によって開花時期に若干の違いはあるようですが、おおよそ3~7月頃の春先から初夏にかけて花を咲かせることが多いでしょう。

花色はオレンジ、白、赤などカラフルで、ガーデニングや観賞用として栽培している人もいるのではないでしょうか。

ただし、ケシ科のなかには麻薬成分を含む種類もあると言われており、一部の品種は日本での栽培が法律で禁止されています。日本で栽培が禁止されている品種は、次の3種類です。

  • ケシ(ソムニフェルム種)
  • アツミゲシ(セティゲルム種)
  • ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種)

国内では、上記の品種が誤って販売され、回収に至った例もあるため、間違って購入しないよう名前を覚えておくと安心ですね。

ナガミヒナゲシの毒性に要注意!

ナガミヒナゲシの毒性に要注意!

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ナガミヒナゲシの葉や茎には、『アルカロイド』と呼ばれる有毒成分が含まれているようです。害虫や動物などから自身の身を守るために生成される植物毒とされており、ナガミヒナゲシに素手で触れてしまうとかぶれる恐れがあるのだとか。

道端や自宅の庭などでナガミヒナゲシやポピーのような花を見かけた場合は、素手では触れないよう注意してくださいね。

ナガミヒナゲシとポピーの見分け方

ナガミヒナゲシとポピーの見分け方

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続いては、ナガミヒナゲシとポピーの見分け方について紹介します。ポピーにはさまざまな種類があるため、日本でも目にすることの多い『シャーレーポピー』『アイスランドポピー』『オリエンタルポピー』と比較をしてみましょう。

判別ポイント ナガミヒナゲシ シャーレーポピー アイスランドポピー オリエンタルポピー
花の色 ・朱色がかったオレンジ色。 ・赤、白、ピンク、複色など。 ・オレンジ、黄色白、ピンクなど。 ・オレンジ、赤、ピンクなど。
花弁/花のサイズ

・花弁は基本的に4枚。

・直径3cmほどの花を咲かせる。

・花弁は基本的に4枚。

・直径5~8cmほどの花を咲かせる。

・花弁は基本的に4枚。

・直径6~10cmほどの花を咲かせる。

・花弁は4〜6枚。

・直径約15cmほどの花を咲かせる。

草丈 ・15~60cm程度。 ・60~80cm程度。 ・30~40cm程度。 ・60~100cm程度。

比較的判別しやすいポイントは、花の大きさといえるでしょう。また、草丈もナガミヒナゲシがもっとも低くなるため、遠目から見分ける際も参考にできるかもしれませんね。

ナガミヒナゲシの駆除方法

ナガミヒナゲシの駆除方法

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「自宅の庭にナガミヒナゲシらしき花を見かけたけど、どうやって駆除すればよいの」と考える人もいるでしょう。続いては、ナガミヒナゲシの駆除方法、駆除時に必要な道具や服装についてご紹介します。

駆除時に必要な道具や服装

ナガミヒナゲシを駆除する際に必要な道具は、主に次の3つです。

1.厚手の軍手やゴム手袋

2.ゴミ袋

3.ビニール袋

駆除は手作業でおこなうため、カマや草刈り機などを用意する必要はないのだとか。

次に服装についてですが、長袖、長ズボンなど、肌の露出を避ける服装で作業をしましょう。ナガミヒナゲシには有毒成分が含まれているとされ、駆除時に足や腕に汁が付着することを防止するためのようです。

どれも一般家庭にあるものばかりのため、準備しやすいでしょう。

駆除の手順

ナガミヒナゲシを駆除する手順は、主に次の通りです。

1.厚手の軍手やゴム手袋を着用して作業を始める。

2.手作業で、ナガミヒナゲシを根から丁寧に引き抜く。

3.種を落とさないよう注意しながら、ゴミ袋に入れる。

4.袋の口をしっかり縛り、燃えるゴミとして捨てる。

少し手間に感じるかもしれませんが、繁殖を防ぐため根から丁寧に抜き取ってください

なお、ナガミヒナゲシの除草に適した時期は『冬』なのだとか。開花後に実ができると種がこぼれ落ちやすく、繁殖を広げてしまう恐れがあるためと言われています。

また、自治体によっては『燃えるゴミ』ではなく『草木類』として回収する場合もあるようです。処分方法は、お住まいの自治体のウェブサイトなどを確認しておきましょう。

ナガミヒナゲシを駆除する際の注意点

ナガミヒナゲシを駆除する際は、次に紹介する注意点を意識して作業を進めてみましょう。

素手で作業しない

素手で作業しない

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前述でもご紹介した通り、ナガミヒナゲシには有毒成分が含まれているとされています。

素手で触れると手がかぶれる恐れがあるため、除草の際は、厚手の軍手ゴム手袋などの手を保護できるものをつけて作業してくださいね。

種を落とさない

種を落とさない

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実がついている状態のナガミヒナゲシは、種を落とさないよう慎重に駆除することが重要です。未熟な種でも発芽力があるとされているため、衝撃で種がこぼれないように、できるだけ実を揺らさないことを心掛けてください。

なお、ナガミヒナゲシを袋で覆ってから作業すると、種が落下する心配が減って駆除がしやすいでしょう。捨てる際も、ビニール袋をしっかりと結び、隙間からこぼれないように注意してくださいね。

カマや除草機は使用しない

カマや除草機は使用しない

※写真はイメージ

ナガミヒナゲシを駆除する際は、カマや除草機を使用しないほうがよいのだとか。実が大きく揺れると、割れて種子がまき散らされる可能性が高まると言われているためです。刈り取らずに、手で根からしっかりと抜き取ることがポイントですよ。

また「量が多すぎて抜き切れない」「手間を省きたい」と言う場合は『除草剤』を撒くのもよいでしょう。ただし、ほかの草花も枯れる恐れがあるため、注意して使用してください。

「駆除した後、ナガミヒナゲシや雑草が生えることを防止したい」と言う人は『防草シート』を敷いてみるのもおすすめです。

ナガミヒナゲシとポピーの花言葉の違い

ナガミヒナゲシとポピーの花言葉の違い

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ナガミヒナゲシには毒性があるため「花言葉も怖いのでは」と思う人もいるかもしれません。しかし、花言葉については、決して怖い意味はないようなので、安心してください。

ナガミヒナゲシの花言葉は『平静』『なぐさめ』『癒やし』の3つであり、落ち着いた印象を持つものが多いとされています。ポピーの花言葉には『平静』『なぐさめ』といったナガミヒナゲシと共通するものもあるのだとか。

そのほかにも『いたわり』といった優しさを象徴するものや、『陽気』『恋の予感』などポジティブな印象を与えるものもあるとされています。

ポピーは、花の色や種類によってほかにもさまざまな花言葉があるため、気になる人は調べてみてくださいね。

ナガミヒナゲシとポピーの違いを正しく理解しよう

ナガミヒナゲシは道端や自宅の庭などに繁殖している可能性が高く、毒性があることから注意が必要とされています。繁殖力が高いため、敷地内で見つけたら、早めに駆除することが大切です。

一方、ポピーはガーデニングや観賞用として栽培されることの多い花であり、両者には大きな違いがあると言えるでしょう。

花の大きさや草丈など、いくつか判別できるポイントがあるため、違いを理解して見分けられるようになりましょう。


[文・構成/grape編集部]

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