「邪魔しないでください」 自閉症の息子を別室へと連れて行った男性スタッフは…
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4人の子どもを育てるジェムさん。
「子どもたちのことを心から愛している」
そう語る優しいお母さんですが、こんな本音もあるそうです。
「小さな子どもたちを育てるのは、本当に大変で疲れてしまう時もある」
特に6歳になるリヴァーくんは自閉症です。大勢の人がいるところが苦手なので、どうしても気を使わなければならないことが多いと言います。
息子と一緒に靴を買いに行ったジェムさん
ある日、ジェムさんは、リヴァーくんのシューズを購入するために、モールへと向かいます。
入ったのは「Clarks(クラークス)」というシューズブランドのショップ。
「多くの人が出入りする店内で息子が静かにしていられるか」が心配になったジェムさんは、接客に当たった男性スタッフにこう伝えました。
「息子は自閉症なの」
「多くの人がいるような場所が苦手だから、もしかしたら騒いでしまうかもしれない…大丈夫かしら?」
すると、男性スタッフは店の奥にある別室へとリヴァーくんを連れて行きます。
そして、部屋のドアノブには「邪魔しないでください」というカードをかけ、その部屋の中でリヴァーくんに合うシューズを選んでくれたのです。
その男性スタッフの心遣いが「とても嬉しかった」と語るジェムさん。
そして、「この感動を多くの人に伝えたい」とリヴァーくんがシューズを選んでもらっている様子を撮影した写真をFacebookに投稿しました。
静かな部屋で、落ち着いてシューズを選んだリヴァーくんは、スムーズに買い物を済ませることができました。
この投稿を見た多くの人がクラークスの男性スタッフに「素晴らしい」という絶賛の言葉を贈っています。
自閉症は傍から見ても分からない
一般的に、自閉症の子どもは他人が見ても、自閉症であることがほとんど分かりません。
※写真はイメージです
だから、公共の場で興奮し、暴れている子どもを見た時、他人は「躾のなっていないな」と感じてしまうこともあると言います。
しかし、自閉症の子どもが一度興奮状態に陥ってしまうと、たとえ親でも簡単にコントロールができないことは、自閉症の子を持つ親であれば誰もが知っていること。
その「親」と「他人」との認識の差が、自閉症の子を持つ親を苦しめるのです。
リヴァーくんの接客に当たった男性スタッフが、自閉症についてどこまでの知識を持っているかは分かりません。しかし、人としてリヴァーくんやジェムさんを気遣い、ストレスのない状態で買い物をさせてくれました。
店員に限らず、周囲の人々が自閉症に対する認識をほんの少し深める
このちょっとした気遣いが、自閉症の子ども本人はもちろん、その親を助けることにつながるのかもしれません。