山野に『秋の七草』を探して アナウンサー押阪忍の『美しいことば』
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こんにちは、フリーアナウンサーの元祖!?などと言われている押阪忍です。
ご縁を頂きまして、この欄で、お喋りをさせていただくことになりました。お目に留まれば、シニアアナウンサー(花ウンサー)の『独り言』にお付き合いいただければ幸いです。
秋の七草とは
万葉の歌人、山上億良が秋に咲く野草の花を愛でて詠んだ『秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種の花』、そして更に『萩が花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花』と結んだ短歌に由来しています。当時、朝貌の花は日本に渡来していなかったという理由で、それは桔梗だといわれています。
尾花はススキのことです。花穂がキツネなどの尻尾に似ているからそう呼ばれています。女郎花や藤袴は山野でさえ見かけるのが少なくなりました。因みに女郎花に対して男郎花という、花が白くて姿形が男っぽい野草もあります。黄色の小花の女郎花の優雅さにはほど遠いので、あまり言の葉には載りません。
ススキ
藤袴は野の道でも少なくなったので「秋の七草」としてはヒヨドリ花を使っていると、花通の方から聴きました。
『春の七草』せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろは”食べて楽しみ”『秋の七草』は”目で楽しむ”と言います。
涼風を感じ始めたこの秋、山野にお出掛けの機会に「秋の七草」を探して、秋の色を”目で”楽しんでみては如何でしょうか…。
野菊
<2016年9月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放テレビ初のフリーアナウンサーとなる。以降テレビやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2016年現在、アナウンサー生活58年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。