「ネットでのいじめを根絶したい」14歳の少女が考え開発したシステムが素晴らしい
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ダルビッシュ有が日本に帰国 向かった先は…?2024年11月12日、メジャーリーグの『サンディエゴ・パドレス』に所属するダルビッシュ有選手が、自身のブログを更新。日本に一時帰国していたことを明かしました。
俳優・火野正平さんが逝去 腰痛の治療に励むも腰部骨折に火野正平さんが亡くなったことが分かりました。ご冥福をお祈りいたします。
grape [グレイプ] society
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ダルビッシュ有が日本に帰国 向かった先は…?2024年11月12日、メジャーリーグの『サンディエゴ・パドレス』に所属するダルビッシュ有選手が、自身のブログを更新。日本に一時帰国していたことを明かしました。
俳優・火野正平さんが逝去 腰痛の治療に励むも腰部骨折に火野正平さんが亡くなったことが分かりました。ご冥福をお祈りいたします。
14歳の少女とは思えない、堂々たるスピーチを行うのは、トリーシャ・ブラブさん。あるとき彼女は、同年代の女の子がSNSでの中傷に傷つき自殺をしてしまったニュースを知り、強いショックを受けました。
「死ね」「ブス」ネット上で投げつけられる辛辣な言葉。トリーシャさんは、自殺した女の子以外にも、「ネットでのいじめ」に苦しんでいる子どもがいるのかどうか、調べるために立ち上がりました。
数えきれないほどの「ネットいじめ」の現実
そしてトリーシャさんは、数えきれないほど多くの子どもたちがネットでのいじめに苦しみ、命を断っていたことを知ります。
例えば、14歳の誕生日を迎える前に自殺をした女の子。「この世界にお前がいなければいいのに」そんなメッセージが彼女のSNSに書き込まれていました。
命を断つほどに苦しめられるメッセージを受け取るその前に、何かできていたら…。亡くなった子どもたちを救えただろうか。トリーシャさんは考えます。
アメリカ国内で52%の若者がネットいじめを経験
アメリカ国内だけで52%の若者がネットいじめを経験していることがわかりました。さらに、その中の38%もの人たちが、自殺願望を抱いているというのです。
若者ほどネットいじめに加担しやすい
つづいてトリーシャさんは、年齢と、SNSで中傷的なメッセージを送る行為とに関係があるのかという調査を行いました。その結果、12歳から18歳までの若年層はそれより上の年齢に比べて、40%も「ネットいじめ」となる発言をする意欲が高いことがわかりました。
なぜ若い層ほど、相手を侮辱する発言をしてしまうのか? トリーシャさんはヒントにたどりつきます。
若者の脳は、ブレーキのない車のようなもの
未成年者の脳は未発達で、後ろから前に向かって発達していき、25歳頃に完全に発達します。脳の前方部分は急な決断・判断を担う部分。未成年者は、この部分が未熟な状態というわけです。
つまり、何かしようと思ったら、止まらない。思いとどまることができない。
なぜ運営側は対策をとらないのか?
この調査の結果を友人に話したトリーシャさん。友人はこう言います。「運営側は、対策をとっているでしょう?」
確かに、悪質な書き込みを受けた場合、運営に通報したり、相手をブロックしたりする機能は実装されています。しかしそれは、被害者側が行うアクション。中傷行為を受けた後にしか機能しません。なぜ、加害者側を止める対策をとらないのか?
加害者に再考を促すしくみを
「若者の脳はブレーキがない車」このことにヒントを得て、トリーシャさんはあるシステムを開発し、実験を開始しました。
それは、相手を侮辱するような書き込みをしようとした時に「本当に投稿しますか?」というメッセージを表示するしくみ。それは「Rethink」と名付けられました。
1500件の実例データを取り、その結果…。
「待って、本当にそんな侮辱的なコメントをするの?」そう確認されたことで、93%の若者が投稿をとりやめました。「ネットいじめ」となる発言をしようとする意欲を、71.1%から4.7%にまでに減少させたのです。
「ネットいじめ」は根絶できる
少し考えてみるだけで、ネットのいじめを事前に止めることができる。確信したトリーシャさん。このシステム「Rethink」をもってGoogleサイエンス展覧会に出席し、見事グローバルファイナリストとなりました。
「Rethink」はアメリカ暫定特許権を取得。これを商品化することで、ネットいじめを根絶するためにトリーシャさんは力を尽くしています。
自分もまだ14歳という若者でありながら、「ネットいじめ」の現状から目をそらさない、それだけでなく、自分が持てる技術の全てを注力して立ち向かっていくトリーシャさん。彼女の力強さと前向きさ、そして純粋な正義感にただただ、頭が下がるばかりです。
私たち大人には、一歩立ち止まって考えることができます。うかつな発言をしてしまっていないかどうか? 投稿ボタンを押す前に考えてみよう、そう思わされます。
彼女の「Rethink」がアメリカだけでなく、全世界に広まり、苦しむ子どもたちが救われることを願ってやみません。
拍手を送りたくなる、スピーチの動画はこちら。(英語の映像です)