アドラー式『しない子育て』 「ほめない・比べない」で子どもとの関係が変わる
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「注意をしても、全然子どもに響かない…」
子育てをしていると、予期せぬ行動を起こす子どもにヤキモキしたり、何度いい聞かせても聞く耳を持たない状況に、悩んだりしたことはありませんか。
どうやったら、子どもは変わるのか…そんな悩みを持つ人に、1冊の本をオススメします。
アドラー式『しない子育て』って?
早稲田大学で心理学などを教える向後千春(こうご・ちはる)先生と、ニッポン放送のアナウンサー・吉田尚記(よしだ・ひさのり)さんがタッグを組み、子育ての悩みを解決していく『アドラー式「しない」子育て』。
本書では、アドラー心理学の『オープンカウンセリング』を使い、子育て中の人が抱えるさまざまな悩みの原因から解決法までを紹介しています。
オープンカウンセリング
同じ悩みを持つ者同士で集まり、人前でオープンに行うカウンセリングのこと。
座談会の形式になっているため、実際にその場に参加したような感覚で読むことができます。
「ほめない」「比べない」「怒鳴らない」「急かさない」…本書のタイトルにある『しない子育て』とは、親が手放すべき行動を見直すことで、子どもとの関係を根本から変えていく考え方です。
「基本的に、親は何もしなくていい」と語る向後先生の子育て論とは、一体どのようなものなのでしょう。
本書から1つ、例を挙げてご紹介します。
子ども同士のけんかに、親はどう関わるべきか
「子どもが年齢の近い友達とよくけんかをします。大騒ぎになり、収拾が付かなくなることも。
いけないことをした時にどう伝えたらいいか、どこから親が介入すべきなのか迷います」
こんな悩みをもらしたのは、3歳の娘を持つさやかさん。
彼女に対し、先生は「子どもにけんかをさせるスタイルの保育園」があることを例に挙げ、説明を始めます。
※写真はイメージ
どうやらその保育園では「保育士は見守る姿勢で、手が出そうな時には2人の間に体を入れるようにしている」のだそう。
子どもが泣き叫んでいても、すぐには止めに入らない。その姿勢は一見すると冷たく映るかもしれませんが、子ども自身が「どうすれば仲直りできるか」を考える機会を守るためのものでもあるといいます。
「そもそも子どものけんかには、周囲は介入できないものと考えるべき」と話す先生に対し「子どもが親に仲裁を求めてきた時はどうすればいいか」と訊ねるさやかさん。
実際に、子ども同士のけんかでそういった場面はよく見かけるものです。さやかさんの問いに対し、先生の答えは、胸にストンと落ちるものでした。
この状況で1番大事なのは「子どもと1対1の人間として話す気持ち」なのだそう。大人が子どもの行動を裁くと、上下関係が生まれてしまうからです。
子どもの目線に立ち、お互いが『ヨコの関係』になるのがよいといいます。
「見ている」と「介入する」は違う
家の中ならともかく、外でけんかをしてしまったら…そんな不安に対して「けんかで子どもたちは対人関係の作り方を学んでもいる」と語る向後先生。
『無関心』ともとらえられかねないスタンスに、先生は次のような姿勢を示しました。
「見守る」とは、ただ遠くに立っているのではなく、何かあればすぐ動ける距離感を保ちながら、あえて口を出さない選択をすることでもあるわけです。
それでも親に審判をゆだねられた状況ならば、選択肢を与えるという手も有効なのだそう。「じゃんけんでけんかの決着を付ける」などが一例ですね。
子どもから見たら、親から選択肢を与えられることで任されたような心地になるといいます。
親が「正解」を与えるのではなく、子どもが自分で答えを選ぶ場面を作ること。それが、本書の伝える『しない子育て』の根幹にある考え方です。
『深刻さ』は必要なし!
一人娘を持つ吉田さんは、本書の冒頭でこんなことを話しています。
「娘の課題」という言葉は、アドラー心理学における『課題の分離』という考え方に基づいています。子どもの行動や感情は子ども自身の課題であり、親がそれを背負い込む必要はない、というものです。
あらゆる方法を試しても、我が子の反応が変わらないのならば、ちょっとだけ『子育て』に対する考え方を変えてみませんか。
本書ではカウンセリングを通して、子どもを変えるのではなく「親が変わる」方法を伝授してくれています。
白泉社 向後千春・吉田尚記 著
『アドラー式「しない」子育て』
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[文・構成/grape編集部]