春夏連覇を逃した大阪桐蔭 勝った仙台育英への『誹謗中傷』に心が痛む
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夏の甲子園で初優勝した沖縄尚学 比嘉監督の言葉に「名将ですな」「一層有名になっていく」夏の『阪神甲子園球場』で行われた、『第107回全国高等学校野球選手権大会(通称:甲子園)』。2025年8月23日に行われた決勝戦では、沖縄県の沖縄尚学高等学校と東京都の日本大学第三高等学校が対戦しました。激闘の末に栄光を勝ち取ったのは、沖縄尚学。3対1で日大三高に勝利し、念願の初優勝を果たしました。

【2025甲子園決勝】 沖縄尚学が優勝! 夏制覇に「初優勝、おめでとう!」「感動をありがとう」107回目となる甲子園で、沖縄尚学が日大三との激闘を制し、優勝をつかみました。
- 出典
- 産経WEST
第99回全国高校野球選手権大会第11日は2017年8月19日、甲子園球場で3回戦が行われました。
第4試合に登場したのは、春夏連覇を狙う優勝候補の大阪桐蔭と、宮城の強豪・仙台育英。試合は9回に仙台育英が逆転し、サヨナラ勝ちする劇的な展開となりました。
選手の素晴らしい活躍に注目が集まったことはいうまでもありませんが、この試合でもう1つ注目されたのは、9回に大阪桐蔭の一塁手が犯したミス。
一塁ベースを踏めば勝利という場面で、ベースから足が離れてしまい、仙台育英に逆転のチャンスを与えてしまいました。
この意外すぎる結末に多くの人が驚きます。
しかし、この大阪桐蔭の一塁手の『ミス』には、ある伏線があったのではないか、とネットを中心に話題になります。
そして、結果として仙台育英の選手に対する個人攻撃にまで発展してしまったのです。
7回の守備時に打者走者と一塁手が接触
問題視されているのは、7回裏に仙台育英が攻撃をしている時に起こります。
仙台育英の選手が内野ゴロを打ち、一塁に向かって走ります。この時、大阪桐蔭の一塁手と打者走者が接触してしまったのです。
※写真はイメージ
「偶然、ぶつかってしまった」というのが多くの人の見方でしたが、一部の人はこの接触を故意だと判断。
接触を恐れた大阪桐蔭の一塁手が、9回に一塁を踏むことができず、それが仙台育英の逆転のキッカケになったと主張したのです。
大阪桐蔭の一塁手と接触した打者走者がTwitterアカウントを持っていたことから「野球をヤメろ」といった誹謗中傷が選手に直接届いてしまう事態に!
ほかにも高校生に直接投げかけるべきとは思えない汚い言葉、厳しい言葉が選手のアカウントに送られました。
仙台育英の監督の指示により、選手はTwitterアカウントを閉鎖。8月20日に行われた準々決勝の広陵戦には出場しませんでした。
大阪桐蔭の一塁手にも誹謗中傷の声
一方で、9回裏に一塁から足が離れてしまうという痛恨のミスをした大阪桐蔭の選手にも誹謗中傷の声が寄せられているといいます。
中には「お前のせいで負けた」という声まで…。
こういった誹謗中傷に対し、「なんでそんなヒドいことができるんだ」と多くの憤りの声がネットに上がっています。
多くの人を感動させる高校野球。
当然、日本全国の人が注目をしています。自分が応援しているチームが勝てばうれしいですし、負ければ悔しいのは当たり前です。
しかし、そういった感情を選手にぶつけるのは明らかに間違っています。
苦しい練習に耐え、強豪との試合を勝ち進んできた選手たちが、心置きなくプレーに集中できる状況になることを願わずにはいられません。
[文・構成/grape編集部]