真夜中に往復7時間かけてピザを届けた店長 その理由に涙があふれる
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※写真はイメージ

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- 出典
- Julie Morgan/CNN
アメリカ・インディアナ州で暮らすジュリーさんと夫のリッチさんは25年前、ミシガン州のバトルクリーク市に住んでいました。当時は2人とも若くあまりお金がなかったのですが、給料日にはいつもリッチさんが2人がお気に入りの『スティーヴズ・ピザ』のピザを買い、おいしいピザに舌鼓を打ったそうです。
夫婦にとって『スティーヴズ・ピザ』は言葉にならないほどのおいしさで、いまだにそれを超えるピザには出会っていないのだとか。
そこで夫婦は2018年の秋、ジュリーさんの誕生日のお祝いにバトルクリークへ旅行に行く計画を立てていました。
旅の1番の目的はもちろん『スティーヴズ・ピザ』へ行くこと。
ところががんの闘病中であるリッチさんの容態が悪くなり、緊急入院することに。そして医師から、「彼に残された時間は長くないだろう」と告げられてしまったのです。
楽しみにしていた旅行は中止し、リッチさんは自宅で緩和ケアを受けることになります。
『大好きなピザが食べたい』男性の願いを知ったピザ店の店長は
リッチさんが旅行を楽しみにしていたことを知ったジュリーさんの父親は、『スティーヴズ・ピザ』に電話をします。
電話に出たのは『スティーヴズ・ピザ』の創業者の孫、18歳の店長ダルトンさんでした。
ジュリーさんの父:
「もしよかったら彼にお見舞いのメールかカードを送っていただけませんか」
事情を知ったダルトンさんは「リッチさんの好きなピザは何ですか?」と聞いてきたのだそう。そして「店の閉店後にお届けします」といったのです。
バトルクリークからジュリーさんの自宅までは車で3時間半はかかるのだとか。さらに『スティーヴズ・ピザ』は配達サービスはしていないのだそう。それにもかかわらずダルトンさんはためらうことなくピザを届けることを約束します。
そして深夜2時30分、ジュリーさんの家に2枚の特製ピザを持ったダルトンさんがやって来たのです。
ジュリーさんの父親は彼にホテルを手配してあげたいと申し出ますが、ダルトンさんは翌日も店を開けなくてはいけないため、すぐに帰っていったのだそう。
また彼はピザの代金も受け取らず、リッチさんへお見舞いの言葉と、「我々に出来ることがあれば何でもします」といい残していったといいます。
ジュリーさんはダルトンさんへ感謝の思いを込めて、Facebookにこの出来事について投稿しました。
海外メディア『CNN』によると、リッチさんは10月20日に2年にわたる闘病の末、天国へと旅立ったということです。
遠方に住む見知らぬ顧客のために、ダルトンさんが往復7時間かけて届けた特製ピザ。
長年の大好物だった懐かしい味に加えて、ダルトンさんの優しさがこもったこのピザはきっと、リッチさんと彼の家族にとって最高のおいしさだったことでしょう。
[文・構成/grape編集部]