重傷を負った柴犬を献身的に看護する獣医 一緒に眠る姿に涙があふれる
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日本原産の犬『柴犬』は、いまや日本だけでなく世界中で人気があります。
アメリカで暮らす8歳の柴犬のタカは家族と幸せに暮らしていました。しかし彼の生活はある出来事のせいで一変します。
2018年10月、タカの住んでいる家が火事になったのです。
海外メディア『The Dodo』によると、家族が火事に気付いた時、タカは囲いのある玄関にいたといいます。家族はタカを連れて逃げようとしましたが時間がなく、自分たちが避難するだけで精いっぱいだったのだそう。
ところがタカは自力で外へ逃げ出し、倒れていたところを隣人が発見。すぐに動物病院へ連れて行かれましたが、顔や体など全身にひどいやけどを負っており、非常に危険な状態だったということです。
タカを担当する獣医のエミリーさんは彼を初めて見た時、特別な感情を抱いたといいます。
なんとか命は取りとめたものの、タカはやけどのせいで失明してしまいました。
エミリーさんはタカの家族と話をし、家族は彼の体の回復のために今後の世話をすべて病院に任せることにしたといいます。
家も家族も失ったタカ。それ以降、エミリーさんはタカにとってただの担当医を超えて、彼を守る母親のような存在となったのです。
動物病院は夜は人が常駐しておらず、誰もいなくなります。
「タカをひとりぼっちで眠らせたくない」と思ったエミリーさんは、彼を自宅へ連れて帰ることにします。しかし結局、エミリーさんもタカも一晩中眠ることができなかったのだとか。
翌日、タカを連れて病院へ来たエミリーさんは疲れきっていたのだそう。そして彼女はタカのケージの中で一緒に眠ってしまいます。
その様子を病院のスタッフが撮影していました。
タカを腕に抱いたまま眠るエミリーさん。
この写真が動物病院のFacebookに投稿されると、タカを献身的に看護するエミリーさんの優しさに多くの人が感動。投稿は7百回以上シェアされています。
またタカの高額な治療費の援助を募るために寄付金サイトを設立。多くの人が彼の回復を願い、続々と寄付金が集まっています。
動物病院のFacebookにはタカの様子が随時更新されています。タカは治療に励みながら、少しずつですが元気を取り戻しているということです。
2018年11月の投稿では、タカが固い食べ物が食べられるようになったことが報告されています。
火事によってタカが負った体と心の傷はきっと、私たちが想像できないくらい大きかったはず。瀕死の重傷を負いながらも決して生きることをあきらめない彼の健気な姿に胸を打たれます。
彼がエミリーさんや病院のスタッフからたっぷりの愛情を受けてつらい治療を乗り越え、また元気に走り回れるようになることを願ってやみません。
[文・構成/grape編集部]