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母子2人が亡くなった池袋・交通事故 遺族が明かした悔しさ【全文】

By - grape編集部  公開:  更新:

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2019年4月19日、東京の池袋で発生した交通事故。この事故により8人が負傷し、母子2人の尊い命が奪われました。

報道で事故を引き起こした乗用車の運転手が87歳と高齢だったことが明らかになり、世間では高齢ドライバーの運転免許返納を求める声が過熱しています。

同月24日には、亡くなった母子の遺族である男性が記者会見を開き、悲痛な胸の内を明かしました。

まず最初に、事故現場の献花台にあふれるほどの花を手向けてくださった皆様。妻と娘に寄り添い、心を痛めてくださっている皆様。皆様の温かい心に本当に感謝しています。

最愛の妻と娘を突然失い、ただただ涙することしかできず、絶望しています。娘がこの先、どんどん成長し大人になり、妻と私の元を離れ、妻と寿命つきるまで一緒にいる。そう信じておりましたが、たった一瞬で、私たちの未来は奪われてしまいました。

悔しくて悔しくて仕方がありません。この悔しさは、どれだけ時間が経っても消えないでしょう。

妻と娘は本当に優しく、人を恨むような性格ではありませんでした。私も2人を尊重し、本来ならばそうしたいです。ですが、私の最愛の2人の命を奪ったという相応の罪を償ってほしいです。

この数日間、何度も「この先生きていく意味があるのか」と自問自答しました。しかし、同時に「今回の事故での妻と娘のような被害者と私のような悲しむ遺族を、今後絶対出してはいけない」とも思いました。そのために、私は妻と娘の画像を公開することを決断しました。

妻はとても恥ずかしがりやで、Facebookなどで顔を公開することもないような控えめな性格でした。そのため、本当に苦渋の決断でした。この画像を見ていただき「必死に生きていた若い女性と、たった3年しか生きられなかった命があるんだ」ということを、現実的に感じていただきたいです。

現実的に感じていただければ、運転に不安があることを自覚した上での運転や、飲酒運転、あおり運転、運転中の携帯電話の使用などの危険運転をしそうになった時に、亡くなった2人を思い出し、思いとどまってくれるかもしれない。そうすれば、亡くならなくてよかった人が、亡くならずに済むかもしれない。そう思ったのです。

それぞれのご家庭で、事情があることは重々承知しておりますが、少しでも運転に不安がある人は「車を運転しない」という選択肢を考えてほしい。また、周囲の方々も本人に働きかけてほしい。家族の中に運転に不安のあるかたがいるならば、いま一度、家族内で考えてほしい。

それが世の中に広がれば、交通事故による犠牲者を減らせるかもしれない。そうすれば、妻と娘も少しは浮かばれるのではないかと思います。

今回の事件をきっかけに、さまざまな議論がなされ、少しでも交通事故による犠牲者がいなくなる未来になってほしいです。

SankeiNews ーより引用

また、記者から「事故の遺族として伝えたいこと」を問われ、言葉を詰まらせながらも「車は人を殺すことができるものなのだと、犠牲になる人が出てしまうかもしれないことを思い出してほしい」と語った男性。

会見映像はネット上でも拡散され、事故に対する憤りや取り締まりの強化など、多くの議論を呼んでいます。

■ネット上の反応

・犠牲者がこれだけ出ているのに、法律が変わらないのはおかしい。

・危険運転は『事故』ではなく『犯罪』。

・もしも自分が彼と同じ立場だったら、こんな冷静なコメントはできない。

男性が妻と子どもの写真を公開することを「苦渋の決断だった」と語るのは、生前の妻の性格や人柄を尊重しているからこそです。

男性の言葉からは、いまも彼の中で妻は生き続けていることが伝わってくるようでもありました。

交通事故は、運転手の年齢に限らず、飲酒や不注意、体調不良など、誰もが加害者になる可能性があります。

遺族男性が会見で語った思いを、私たち一人ひとりが心に刻み、運転に対する意識を改める必要があるのではないでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

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出典
「一瞬で未来奪われた」池袋暴走事故、妻子亡くした男性が会見

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