「僕の父はダウン症」 医師を目指す青年が語った父への思いに世界中が感動
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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歯科医を目指して歯学部に通う21歳のシリア人、サデル・イッサさん。彼は生まれてからずっと、両親からたっぷりの愛情を受けて育ちました。
そのサデルさんがシリア社会開発協会のインタビューを受けたことで世界中から注目されています。理由は、彼の父親が染色体の異常によって発症する『ダウン症』をもっているためです。
父親のジャドさんは、サデルさんが誕生してからずっと、父として、夫として、そして家族のリーダーとしての務めを立派に果たしてきました。父親の姿を近くでずっと見てきたサデルさんにとって「ダウン症が特別である」と感じたことはないといいます。
ジャドさんは自宅の近くにある小麦の製粉工場で働いていて、サデルさんも時々手伝っているのだそう。
「息子にほかの子と変わらない、安定した普通の生活をさせてあげたい」と願うジャドさんは一生懸命に働き、何事にも果敢に挑戦してきました。サデルさんはそんな父の姿から、人として全力を尽くすことの大切さを学んだということです。
ジャドさんと彼の妻はほかの夫婦と何ら変わりない自然な関係なのだそう。
時々意見がぶつかることもありますが、たくさんの愛情にあふれ、謙虚で慎ましく、お互いを尊重しながら毎日を過ごしています。
ジャドさんは誰かにサデルさんを初めて紹介する時に、「私の息子は医者なんです」というのだそうです。
サデルさんにとって、それはとても光栄に思える瞬間なのだとか。
誇らしげで嬉しそうなジャドさんは、まるでこういっているように思えるといいます。
「私はダウン症をもっています。でも私は息子を育てあげ、彼が医者になるためにすべてのことをサポートしてきました」
誰に対しても親しみを持って接するジャドさんに、世間の人たちも愛情と敬意を示し、接してくれるのだそうです。
そんな父親からめいっぱいの愛情と優しさを与えられて育ったサデルさんは、こう語っています。
「多くの人にとって、ダウン症の赤ちゃんを妊娠するということは最悪のシナリオかもしれません。中絶する人もいるでしょう。しかしもし私の祖母がそのように説得されていたら、私は今ここにはいなかったでしょう。
もし私が父親を選ぶことができるとしたら、私の父以外は考えられません。父が私を誇りに思ってくれているのと同じように、私も父を誇りに思っています」
この動画は『世界ダウン症の日』のキャンペーンの一環として制作されました。サデルさんはインタビューを通じて「ダウン症は障がいではない」というメッセージを伝えたかったといいます。
世界では同じようにダウン症をもつ人たちがあらゆる分野で活躍しています。
サデルさんのインタビューによって、きっと多くのダウン症をもつ人や家族が勇気づけられたことでしょう。
[文・構成/grape編集部]