なぜ50回洗えるの?新発売のミキハウス「抗菌マスク」に使用されている特許技術とは
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※写真はイメージ
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- 出典
- ミキハウス
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が猛威をふるう中、子供服ブランドの『ミキハウス』が、50回洗える子ども用の抗菌マスクを販売しました。
本来は、2020年の秋の発売を予定していましたが、コロナウイルスによるマスク不足のために前倒しにしたそうです。
4月上旬の発売当初は、オンラインショップへのアクセスが集中して購入しにくい状況になっていました。最新の販売情報は、「ミキハウス子ども用マスクお申込み専用フォーム」で公開されています。
ミキハウス 子ども用ガーゼマスク 販売について
緊急事態宣言が発動されても感染が止まらない現在。「抗菌」というだけでなく、販売時期も早まり、小さい子供を持つ親にとっては頼もしい存在です。
ところで、このマスク、「50回洗っても抗菌効果が消えないこと」がセールスポイント。洗濯をしても効果がなくならないのは嬉しい限りですが、どういうことなんでしょう。
抗菌技術に関する権利は…
実は、このマスクに使われている「抗菌」技術は、関連する全ての権利が、商標や特許として登録されています。
登録商標は「Etak」。権利者は、「国立大学法人広島大学」が設立したベンチャー企業『株式会社CampusMedico』です。
商標公報を見てみると、たしかに、権利範囲には「マスク」が含まれています。
特許はというと「ケイ素融合化物を含む抗ウイルス剤組成物および抗ウイルス剤固定化方法」という名称で登録されています。
こちらの権利者は「国立大学法人広島大学」です。
さらに調べてみると、この抗菌技術は、関連する発明も特許として登録されています。
最初は、「抗菌性材料を製造する方法」。次に「抗菌を保存方法」、そして「抗菌剤を固定する方法」が発明されました。
この「固定方法」に関する発明は、2011年に特許登録されています。
そのため新型コロナウイルスに関する記述はありませんが、A型・B型インフルエンザやノロウイルスなどに効果があることは、実験結果とともにしっかりと記載されています。
発明された「きっかけ」
そもそも、この技術は、歯学博士が「義歯の洗浄」を簡単にするために発明したものだといいます。「義歯」とは、いわゆる「入れ歯」のこと。
昨今では、使用する人も増えていますが、「入れ歯」は、手入れが必要です。
そこで、歯学博士が、「もっと短時間で洗浄できて、抗菌性を長く持続できたら便利なのでは…」と考えたことが、この発明へと発展したわけです。
この発明の効果は…
従来の抗菌剤は、乾燥すると抗菌効果はなくなってしまうことが課題でした。
ところが、この技術を応用すると、長期間にわたって抗菌効果を持続できます。
ミキハウスのほかにも、ライセンスを受けて、エーザイ株式会社が抗菌化スプレーを販売したり、愛媛県のタオルメーカーが抗菌タオルを販売したりしています。
歯学博士の「もっとよくしたい」との思いが、商品化へと広がったように、異業種の協力は、新型コロナウイルスにも有効かもしれませんね!
[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]