100億円を優に超す大赤字を出してしまったハリウッド超大作 By - grape編集部 公開:2020-12-25 更新:2021-01-04 海外セレブ Share Post LINE はてな コメント 日本円にして約100億円もの制作費で制作されることも多いハリウッド映画。しかし、時として悲惨な興行的失敗となってしまうことも…。 そんな『大赤字映画』をご紹介します。もちろん、だからといって『ダメ映画』というわけでは決してないので、ぜひご覧ください。 なんと赤字が出すぎてギネスブックに乗った作品も 『ジョン・カーター』 まずは、日本円にして約138億円もの赤字を出してしまった、2012年公開のディズニー制作の SFアドベンチャー映画『ジョン・カーター』です。 物語の舞台は1868年のアメリカ。南北戦争の英雄だった主人公のジョン・カーターは、とある出来事がきっかけで謎の惑星『バルスーム』に飛ばされてしまいます。 そこでジョンは美しきヘリウム国の王女デジャー・ソリスと心を通わせ、王国の危機を救うために立ち上がる……というのが、本作のあらすじです。 監督を務めたのは2003年公開の映画『ファインディング・ニモ』や2008年公開の映画『ウォーリー』など、ピクサーの大ヒットアニメで監督を務めていたアンドリュー・スタントン。 主演は2012年公開、日本ではカルト的人気を博している快作映画『バトルシップ』で主演を務めたテイラー・キッチュです。 原作はエドガー・ライス・バローズの1912年のSF古典小説『火星のプリンセス』シリーズで、あの人気映画シリーズ『スター・ウォーズ』にも影響を与えた作品ですが、古典ゆえに何処かで見たような展開が続き、新鮮味に欠けてしまったのが敗因かもしれません。 しかし、ひとひねり効いた感動的なラストなど、作品の完成度は高い一作です。 『X-MEN: ダーク・フェニックス』 次は、世界的人気シリーズの最終作にも関わらず、大幅な赤字という悲劇に見舞われてしまった2019年のスーパーヒーロー映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』です。 『X-MEN』のメンバーであるジーン・グレイは、とある宇宙での救出任務中に事故に遭ってしまいます。次第に彼女の中に封印されていた狂気の人格『ダーク・フェニックス』が暴走してしまい、事態は世界の命運まで左右する絶望的な方向に…というのがあらすじです。 『X-MEN』シリーズといえば、ハリウッドスターのヒュー・ジャックマンがヒーロー『ウルヴァリン』役を演じ、数多くのヒット作を生んできました。 本作は、2011年公開の映画『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』からはじまった『X-MEN』の誕生を描いた前日譚的シリーズの4作目にして完結編です。 実は本作、もともと2部作予定だったものの、制作の『FOX』からのお達しで、急遽1作の映画に変えられてしまったのだそうです。 それゆえ濃厚な人間ドラマがかなり性急な話運びになってしまい、あまりお話に乗れなかったという評価が続出してしまったようです…。 『カットスロート・アイランド』 次は、ギネス・ワールド・レコーズに乗ったこともある1995年の海賊映画『カットスロート・アイランド』です。その赤字額はなんと日本円にして150億円超……。 The original teaser trailer for @therennyharlin's CUTTHROAT ISLAND – back on the big screen for one day only at @AlamoWinchester! Bring your questions. I'll be doing a Q&A after the screening.Get tickets: https://t.co/1XTRaHOym6 pic.twitter.com/wBMNoYWwwp— Matthew Modine (@MatthewModine) November 1, 2019 物語の舞台は危険渦巻くカリブ海。海賊船モーニング・スター号の船長の愛娘であるモーガンは、財宝のありかを巡って叔父のドーグに父を殺されてしまいます。 それから数年後、立派な女海賊になったモーガンは、父の仇を討ち、同時に彼が追い求めた財宝を探して旅を始めることに…というのがあらすじです。 1991年の『テルマ&ルイーズ』で有名な名優ジーナ・デイヴィスを主演に迎えた本作は、実物大の動くガリオン船を建造して盛大に爆破するなど、その度を越した予算のアクションが魅力の痛快娯楽映画。 コケた理由はズバリ莫大な制作費。前述の船スタントのほか、監督とスタッフが対立して無数の未公開テープが量産され、さらにスタントセットが壊れて監督がポケットマネーで約100億円出すなどのトラブルも相次ぎました。 その結果、本作は映画『ターミネーター2』なども手がけた映画制作会社の『カルコロ・ピクチャーズ』倒産の決定打となってしまいました。 『キング・アーサー』 次は、日本円にして約170億円もの赤字を出した2017年公開のアドベンチャー映画『キング・アーサー』です。 主人公は、王家に血筋を持ちながらスラム街で育った青年アーサー。彼が、伝説の聖剣エクスカリバーを手にしたことで、後世まで語り継がれる英雄として成長していく……というのがあらすじです。 中世時代から語り継がれ、これまで幾度となく映像化されてきた『アーサー王伝説』の再映画化である本作。メガホンをとったのはスタイリッシュな映像が魅力のガイ・リッチー監督です。 主演は日本でも大ヒットした2013年公開の映画『パシフィック・リム』で主演を務めたチャーリー・ハナムです。 6部作となる予定の1作目だった本作ですが、壮大にコケてしまいました。 巨額を投じたVFXをテンポよく見せる演出が際立つものの、王道中の王道のお話と、ハイスピードに映像が切り替わる、通称『ガイ・リッチー演出』との食い合わせがすこぶる悪いとの批判も多く、結果的に赤字映画となってしまいました。 『移動都市/モータル・エンジン』 最後は、衝撃の200億円近い赤字を出してしまった2019年公開のアドベンチャー映画『移動都市/モータル・エンジン』です。 物語の舞台は、甚大な被害を出した『60分間戦争』を経て、人類が群雄割拠の移動型の都市群に移り住んだ架空の世界。 そこで日々を生き抜く少女へスターは、都市群でも最大級の大きさと力を誇る『ロンドン』の支配者、ヴァレンタインに燃える復讐を誓っていた…というのがあらすじです。 名作映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを手がけたピーター・ジャクソンがプロデュースを手がけ、本作が監督デビューであるクリスチャン・リバースがメガホンを取ったこの作品は、SFのサブジャンルであり、ハイテク蒸気機関が特徴の『スチームパンク』の雰囲気がまんさい。 そのこだわりにこだわり抜いたビジュアルと、ジブリの人気映画『ハウルの動く城』を思わせる『移動都市』のインパクトはすさまじく、好きな人はハマってしまう熱量を持った作品なのでしょう。 しかし、観客からは「話運びが若干乱暴」との意見もあり、世界観に乗れない人は置いてきぼりを食らうのも事実です。美術と映像を優先しすぎた、ある意味、いさぎよい赤字映画ともいえるかもしれませんね。 大赤字を出してしまい、いわゆる『大コケ映画』との評価が下されてたとしても、すべてが駄作というわけではありません。 その情熱や光る部分が空回りして失敗してしまった例も少なくないので、ぜひご自身の目で見て確かめてみてください! [文・構成/grape編集部] 快挙を成し遂げた狩野英孝、帰国便の搭乗券をよく見ると… 「さすがJAL」の声ホノルルマラソンから帰国する狩野英孝さんに、JALが用意したサプライズとは…。 ロケで出会う人を「お母さん」と呼ぶのは気になる ウイカが決めている呼び方とは?タレントがロケで街中の人を呼ぶ時の「お母さん」「お父さん」に違和感…。ファーストサマーウイカさんが実践している呼び方とは。 出典 ジョン・カーター (字幕版)/映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』本予告【最大の脅威】編/@MatthewModine/映画『キング・アーサー』本予告 【HD】2017年6月17日(土)公開/『移動都市/モータル・エンジン』日本版本予告映像 Share Post LINE はてな コメント
日本円にして約100億円もの制作費で制作されることも多いハリウッド映画。しかし、時として悲惨な興行的失敗となってしまうことも…。
そんな『大赤字映画』をご紹介します。もちろん、だからといって『ダメ映画』というわけでは決してないので、ぜひご覧ください。
なんと赤字が出すぎてギネスブックに乗った作品も
『ジョン・カーター』
まずは、日本円にして約138億円もの赤字を出してしまった、2012年公開のディズニー制作の SFアドベンチャー映画『ジョン・カーター』です。
物語の舞台は1868年のアメリカ。南北戦争の英雄だった主人公のジョン・カーターは、とある出来事がきっかけで謎の惑星『バルスーム』に飛ばされてしまいます。
そこでジョンは美しきヘリウム国の王女デジャー・ソリスと心を通わせ、王国の危機を救うために立ち上がる……というのが、本作のあらすじです。
監督を務めたのは2003年公開の映画『ファインディング・ニモ』や2008年公開の映画『ウォーリー』など、ピクサーの大ヒットアニメで監督を務めていたアンドリュー・スタントン。
主演は2012年公開、日本ではカルト的人気を博している快作映画『バトルシップ』で主演を務めたテイラー・キッチュです。
原作はエドガー・ライス・バローズの1912年のSF古典小説『火星のプリンセス』シリーズで、あの人気映画シリーズ『スター・ウォーズ』にも影響を与えた作品ですが、古典ゆえに何処かで見たような展開が続き、新鮮味に欠けてしまったのが敗因かもしれません。
しかし、ひとひねり効いた感動的なラストなど、作品の完成度は高い一作です。
『X-MEN: ダーク・フェニックス』
次は、世界的人気シリーズの最終作にも関わらず、大幅な赤字という悲劇に見舞われてしまった2019年のスーパーヒーロー映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』です。
『X-MEN』のメンバーであるジーン・グレイは、とある宇宙での救出任務中に事故に遭ってしまいます。次第に彼女の中に封印されていた狂気の人格『ダーク・フェニックス』が暴走してしまい、事態は世界の命運まで左右する絶望的な方向に…というのがあらすじです。
『X-MEN』シリーズといえば、ハリウッドスターのヒュー・ジャックマンがヒーロー『ウルヴァリン』役を演じ、数多くのヒット作を生んできました。
本作は、2011年公開の映画『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』からはじまった『X-MEN』の誕生を描いた前日譚的シリーズの4作目にして完結編です。
実は本作、もともと2部作予定だったものの、制作の『FOX』からのお達しで、急遽1作の映画に変えられてしまったのだそうです。
それゆえ濃厚な人間ドラマがかなり性急な話運びになってしまい、あまりお話に乗れなかったという評価が続出してしまったようです…。
『カットスロート・アイランド』
次は、ギネス・ワールド・レコーズに乗ったこともある1995年の海賊映画『カットスロート・アイランド』です。その赤字額はなんと日本円にして150億円超……。
物語の舞台は危険渦巻くカリブ海。海賊船モーニング・スター号の船長の愛娘であるモーガンは、財宝のありかを巡って叔父のドーグに父を殺されてしまいます。
それから数年後、立派な女海賊になったモーガンは、父の仇を討ち、同時に彼が追い求めた財宝を探して旅を始めることに…というのがあらすじです。
1991年の『テルマ&ルイーズ』で有名な名優ジーナ・デイヴィスを主演に迎えた本作は、実物大の動くガリオン船を建造して盛大に爆破するなど、その度を越した予算のアクションが魅力の痛快娯楽映画。
コケた理由はズバリ莫大な制作費。前述の船スタントのほか、監督とスタッフが対立して無数の未公開テープが量産され、さらにスタントセットが壊れて監督がポケットマネーで約100億円出すなどのトラブルも相次ぎました。
その結果、本作は映画『ターミネーター2』なども手がけた映画制作会社の『カルコロ・ピクチャーズ』倒産の決定打となってしまいました。
『キング・アーサー』
次は、日本円にして約170億円もの赤字を出した2017年公開のアドベンチャー映画『キング・アーサー』です。
主人公は、王家に血筋を持ちながらスラム街で育った青年アーサー。彼が、伝説の聖剣エクスカリバーを手にしたことで、後世まで語り継がれる英雄として成長していく……というのがあらすじです。
中世時代から語り継がれ、これまで幾度となく映像化されてきた『アーサー王伝説』の再映画化である本作。メガホンをとったのはスタイリッシュな映像が魅力のガイ・リッチー監督です。
主演は日本でも大ヒットした2013年公開の映画『パシフィック・リム』で主演を務めたチャーリー・ハナムです。
6部作となる予定の1作目だった本作ですが、壮大にコケてしまいました。
巨額を投じたVFXをテンポよく見せる演出が際立つものの、王道中の王道のお話と、ハイスピードに映像が切り替わる、通称『ガイ・リッチー演出』との食い合わせがすこぶる悪いとの批判も多く、結果的に赤字映画となってしまいました。
『移動都市/モータル・エンジン』
最後は、衝撃の200億円近い赤字を出してしまった2019年公開のアドベンチャー映画『移動都市/モータル・エンジン』です。
物語の舞台は、甚大な被害を出した『60分間戦争』を経て、人類が群雄割拠の移動型の都市群に移り住んだ架空の世界。
そこで日々を生き抜く少女へスターは、都市群でも最大級の大きさと力を誇る『ロンドン』の支配者、ヴァレンタインに燃える復讐を誓っていた…というのがあらすじです。
名作映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを手がけたピーター・ジャクソンがプロデュースを手がけ、本作が監督デビューであるクリスチャン・リバースがメガホンを取ったこの作品は、SFのサブジャンルであり、ハイテク蒸気機関が特徴の『スチームパンク』の雰囲気がまんさい。
そのこだわりにこだわり抜いたビジュアルと、ジブリの人気映画『ハウルの動く城』を思わせる『移動都市』のインパクトはすさまじく、好きな人はハマってしまう熱量を持った作品なのでしょう。
しかし、観客からは「話運びが若干乱暴」との意見もあり、世界観に乗れない人は置いてきぼりを食らうのも事実です。美術と映像を優先しすぎた、ある意味、いさぎよい赤字映画ともいえるかもしれませんね。
大赤字を出してしまい、いわゆる『大コケ映画』との評価が下されてたとしても、すべてが駄作というわけではありません。
その情熱や光る部分が空回りして失敗してしまった例も少なくないので、ぜひご自身の目で見て確かめてみてください!
[文・構成/grape編集部]