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「下さい」と「ください」、「頂く」と「いただく」は意味が違うって知ってました?

By - 日本気象協会 tenki.jp  公開:  更新:

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お盆休みも終わり、社会人にとっては日常生活が戻りましたが、夏休み中のお子さんは夏休みももうすぐ終わり。慌てて宿題に取り組んでいるお子さんも多いのでないでしょうか。

── さて、数年前から社内での公用語が英語という企業も増えてきていますが、とはいえ、大部分の日本企業は日本語でコミュニケーションがなされています。そうした点から社会人として正しい日本語、失礼のない日本語を使いたいものです。ところが、世の中にはびこる間違い敬語の実に多いこと……(嘆!)。

そこで今回は、前回の【日常生活編】に続いて【メール・手紙編】として、メールや手紙で使いがちな「敬語の誤用」をピックアップ! あなたが何気なく使っている敬語、大丈夫ですか!?

あなたの送ったメール、もしかしたら相手を不愉快にさせているかも!?

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話し言葉とは違う!? 「書き言葉」だから気をつけたい4つ

手紙・メールで使う言葉は“文字”なので、日本語特有のひらがな・カタカナ・漢字の使い分けが必要です。そして、その使い分けを間違うと、相手に対して失礼な表現になってしまう場合があるのです。 早速見ていきましょう。

これはNG!【1.御社】

就職活動などで「御社」「貴社」のどちらを使うべきか悩んだ経験はありませんか? どちらもよく使われる言葉ですから、どちらでもいいのでは?と思っている方も多いかもしれません。実は「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉として使い分けるのが正解。「貴社」は少し距離があるニュアンスなので、親しい間柄では「御社」を使う場合もありますが、そうでない場合は「貴社」を使うようにしましょう。

これはNG!【2.~して下さい】

「~してください」という表現は日常的によく使われますが、メールや手紙で「~して下さい」と書いてはいませんか? 実はこれも間違いなのです。えっと思った方、相手はその間違いをわざわざ正してはくれませんので、早速次のメールから正しい表記にしたいものです。

●漢字の「下さい」は、“何かを貰いたい”“物が欲しい(give)”という意味で使う……。

●ひらがなの「ください」は、“何かをしてほしい(please)”という意味で使う……これが正解。

例えば青果店で「大根を下さい」や、喫茶店で「飲み物を下さい」の場合は「下さい」でよいのですが、「ぜひご参加ください」「連絡してください」の場合はひらがなが◯。

仮に「下着を取り替えて下さい」と相手に文章で伝えたとき、その意味は厳密に言うと「あなたが着替えた下着を、私に(与えて)ください」という意味にもなってしまうのです。この違い、社会人であればぜひ覚えておきたいですね。

これはNG!【3.~して頂く】

「いただく」も「ください」と同じように、漢字とひらがなで書く場合は異なる意味になります。

●漢字で「頂く」と書く場合は、“何かを食べる(飲む)”“何かをもらう”という意味の謙譲語として使います。

●ひらがなで「いただく」と書く場合は、“何かを~してもらう”という意味の尊敬語として使います。

つまり「~していただく」はひらがなで書くのが正解なのです。「下さい」と「ください」の違いと同じですので、こちらもしっかりチェックしておきましょう。

これはNG!【4.よろしくお願い致します】

これは多くの方が誤用しているに違いありません。えっ? どこが間違っているの!?という声が聞こえてきそうですが、実は「致します」の部分が間違いなのです。

漢字で「致す」と書く場合は、“届ける、至らせる、及ぼす、引き寄せる、仕向ける”という意味の謙譲語として使います。例えば「不徳の致すところです」といった具合です。一方でひらがなの「いたす」は“する”の謙譲語。「いたします」はそれをさらに丁寧にした表現なのです。「よろしくお願いいたします」の「いたす」は後者の意味(するの謙譲語)ですから、ひらがなで書くのが正解なのです。

出典
その敬語、実は間違いです! 意外と知られていない敬語の誤用【メール・手紙編】

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