捨てられた靴の中で、生きていた子犬 8か月後… 「なんて美しい犬」
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セルビアで動物の保護活動をしているゴラン・マリンコビッチさんは、野良犬や野良猫に与えられるよう、常に食べ物を持ち歩いています。
2020年3月、ゴランさんが狭い道を通りかかった時、岩のほうから鳴き声が聞こえたのだそう。
気になった彼が近付くと、そこにいたのはメスの子犬。
その子犬は、ゴミの山のそばで寒さから身を守るため、捨てられた古い靴の中に入っていたといいます。
ウェブメディア『The Dodo』によると、周りには母犬もほかの犬もおらず、子犬はひとりぼっちだったのだとか。
ゴランさんが近付くと、子犬は警戒することもなく、すぐに横になってお腹を見せてきたのです。
彼が持っていた食べ物をあげると、子犬は夢中で食べ始めました。よほどお腹が空いていたのでしょう。
ゴランさんは子犬を抱き上げて、動物病院へ直行します。
子犬はかなり弱っていましたが、生きる気力は衰えていませんでした。
ココと名付けられた子犬は、次第に体力が回復していき、また人懐っこくて明るい性格もすぐにあらわれたそうです。
こんなにかわいい子犬ですから、ゴランさんがココの写真をFacebookに載せると、里親希望者が殺到したのだとか。
しかし彼は「ココに最高の家族ができてほしい」と願い、国際的に保護動物の里親を探せるネットワークを通じて、ドイツに住む人を里親に選んだのです。
そしてこれが2020年11月のココの姿です。
今では優しい家族と一緒に、幸せに暮らしているココ。
ゴランさんに見つけられた時の、疲れきって弱った子犬の面影はどこにもありません。
現在のココの写真には「なんて美しい犬だ」「この子を助けてくれてありがとう」などのコメントが寄せられています。
ゴランさんは「路上から保護された犬に家族ができることは、私にとっての勝利です。セルビアのすべての野良犬たちがココのように幸運であればいいのに、と思います」と語っています。
なぜココがあの場所にいたのかは分かりません。幼いココがひとりぼっちで餓えと寒さと孤独に耐えていたかと思うと、かわいそうで胸が締め付けられます。
世界中の動物たちが、ココのように家族の愛情を受けながら生きていけることを願ってやみません。
[文・構成/grape編集部]