『体操ニッポン』の日の丸を背負ってきた内村航平選手が、現役を引退
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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
体操(鉄棒)の内村航平選手引退
誠に残念であります。『体操ニッポン』の一時代を築いた内村航平選手が 現役を引退しました。記者会見でも涙は無く、最後も笑顔で手を振って 体操30年の正に見事な『着地』でありました。
当方、中学生の頃、体操の時間で、鉄棒の逆上りや足掛け上りは出来ましたが、蹴上りは出来ませんでした。
同級生の内、1人、ズバ抜けて鉄棒の得意な友人がいて、蹴上りから大車輪まで、見事にこなすのを、憧れというか尊敬の念すら覚えながら見つめていたものです。
そんな当方ですので、内村航平選手の鉄棒は、いつも食い入るように見入っていました。
※写真はイメージ
その内村選手が、30年の体操に、No.1の鉄棒に、別れを告げました。実に淋しく残念なことであります。
ファンとすれば、例え技の難易度が落ちても、着地の乱れがあっても、彼が鉄棒で舞っている姿を見ているだけで大満足なのですから…。
でも世界に君臨した王者にとっては、少々なミスでも人前では見せられないものなのでしょうね…。
「30年間の16年を日の丸を背負ってきたのは誇りでした…」と笑顔で話した時は、当方ジーンと来ましたねぇ…。思えば当方も30年間、内村選手の鉄棒を見てきたことになる訳ですね。
※写真はイメージ
男子の体操は、ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目があり、内村選手は、夫々に高得点をマークしている訳ですが、鉄棒は断トツ、ピカ一の実力者です。
まだまだ、彼の力感ある華麗なる体操や鉄棒を見たいものですが、今後は、日本体操界初の『プロ選手』として3月12日に東京体育館で引退試合を開くそうです。
内村航平選手、30年間の感動、ありがとうございました。
<2022年2月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。