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最近、本気になったことがある? 本気になると、道が開ける

By - 吉元 由美  公開:  更新:

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吉元由美の『ひと・もの・こと』

作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。

たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。

本気になると道が開ける

(最近、本気になったことがあるだろうか)

音楽大学のミュージカル科の卒業公演『RENT』のサポートしながら、ふと思いました。

指導、演出している大人たちはプロ中のプロフェッショナル。バンドのメンバーも、普段はアーティストのステージで演奏する人たちです。

指導陣が目指すところに学生たちのパフォーマンスをどこまで持っていけるか。学生たちはどこまで進化できるのか、進化したいのか。

発表会でなく公演として成立させるハードルは、お互いにとって高い高いものです。

「大人が本気にならなくて、どうして学生たちが本気になれるのか。学生たちの本気度が甘いのは、大人の本気度が甘いからだ。本気になることがかっこいい!と、示していこう」

演出家のこの言葉に、ハッとしました。私は、最近本気になって何かをしただろうか。熱いくらいの本気度……。それは情熱という言葉に置き換えられるかもしれません。

日々の中で手応えを感じているか。ああ、何だか本気から遠ざかっている気がする。これには焦りを感じます。

仕事をするとき、学生に教えるとき、コンテンツを考えているとき、もちろん本気で取り組みます。適当に何かができるほど、器用ではありません。

でも、何かが足りない。それは、今感じている本気度を超えていこうとする気概です。

東宝ミュージカル『RENT』の日本語詞を書くのは難儀しました。自分の不甲斐なさに、作詞家になって初めて涙が出ました。

英語の楽曲に日本語を載せる。ミュージカルの歌詞は台詞なので、情報を入れ込まなければなりません。

例えば、I love you.という歌詞は3つの音にのります。日本語で正確に伝えようとすると「わたしはあなたがすきです」と、8つの音が必要になります。

もちろん「すきよ」と3つの音でも伝えられますが、あくまで一例として。言葉を凝縮し、意味を保ち、なおかつ歌詞として成立させていく。

今思い出しても厳しい仕事でしたが、多くのことを学び、多くのインスパイアを受けました。

時間は限られている。その中でどれだけ本気になれることと出会っていくか。本気になると、道が開ける。それは、人生の宝物になります。

そして、日々の仕事にも、ごはんを作ることにも、掃除をすることにも本気をこめる。

本気になったときに見えてくる風景を楽しみながら、進化していきましょう。

※記事中の写真はすべてイメージ


[文・構成/吉元由美]

吉元由美

作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
吉元由美オフィシャルサイト
吉元由美Facebookページ
単行本「大人の結婚」

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