陸上短距離の女王、福島千里選手引退に思う By - 押阪 忍 公開:2022-03-07 更新:2022-03-07 エッセイ押阪忍 Share Post LINE はてな コメント こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。 ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言(ひとりごと)』にお付き合いください。 女子陸上の女王 福島千里選手も引退 体操の内村航平選手が引退し、その功績を称(たた)えるコメントを書いたばかりなのに、今度は女子陸上、短距離の女王、福島千里選手の引退のニュースです。 男子の短距離では、山県、桐生、多田、小池と、その名前がすぐに出て来るのですが、失礼ながら女子の陸上では、福島選手の名前しか出て参りません。 それだけ長い間、陸上の女王として君臨して来た訳ですね。 彼女の記録をふり返って見ると、100mと200mの日本記録を更新すること計7回(6年連続)、五輪も2016年まで3大会連続! これは驚異であり、正に快挙であります。 関係者の話によると見えない所で、それは厳しい練習をしていたと聞いております。 福島選手は19才から33才まで14年間、常にトップで走っていた訳ですが、日本の大会で彼女が2番目で走っている姿は 当方、一度も見たことがありません。 「ケガさえなければ…」と彼女は記者会見で言っていましたが、ケガさえなければ、トップで疾走する福島選手の姿をまた見られた訳ですよね…。誠に残念であります。 ケガは最近では陸上選手の職業病と言われるようになりましたが、彼女も『アキレス腱痛』に悩まされ、この1年、納得のいく記録は残せなかったようです。 ※写真はイメージ でも彼女は長年、女子陸上の美しい花でした。 言わば水泳の池江璃花子選手の存在だったのです。女子陸上の短距離レースで、彼女がやや長い髪の毛をなびかせながら、常にトップを走っている姿は、今でもハッキリ瞼(まぶた)に焼きついています。 福島千里選手、長い間、日本の女子陸上を盛り上げて下さり、本当に有難うございました。 <2022年3月> フリーアナウンサー 押阪 忍 1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。 日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。 快挙を成し遂げた狩野英孝、帰国便の搭乗券をよく見ると… 「さすがJAL」の声ホノルルマラソンから帰国する狩野英孝さんに、JALが用意したサプライズとは…。 ロケで出会う人を「お母さん」と呼ぶのは気になる ウイカが決めている呼び方とは?タレントがロケで街中の人を呼ぶ時の「お母さん」「お父さん」に違和感…。ファーストサマーウイカさんが実践している呼び方とは。 Share Post LINE はてな コメント
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
女子陸上の女王 福島千里選手も引退
体操の内村航平選手が引退し、その功績を称えるコメントを書いたばかりなのに、今度は女子陸上、短距離の女王、福島千里選手の引退のニュースです。
男子の短距離では、山県、桐生、多田、小池と、その名前がすぐに出て来るのですが、失礼ながら女子の陸上では、福島選手の名前しか出て参りません。
それだけ長い間、陸上の女王として君臨して来た訳ですね。
彼女の記録をふり返って見ると、100mと200mの日本記録を更新すること計7回(6年連続)、五輪も2016年まで3大会連続! これは驚異であり、正に快挙であります。
関係者の話によると見えない所で、それは厳しい練習をしていたと聞いております。
福島選手は19才から33才まで14年間、常にトップで走っていた訳ですが、日本の大会で彼女が2番目で走っている姿は 当方、一度も見たことがありません。
「ケガさえなければ…」と彼女は記者会見で言っていましたが、ケガさえなければ、トップで疾走する福島選手の姿をまた見られた訳ですよね…。誠に残念であります。
ケガは最近では陸上選手の職業病と言われるようになりましたが、彼女も『アキレス腱痛』に悩まされ、この1年、納得のいく記録は残せなかったようです。
※写真はイメージ
でも彼女は長年、女子陸上の美しい花でした。
言わば水泳の池江璃花子選手の存在だったのです。女子陸上の短距離レースで、彼女がやや長い髪の毛をなびかせながら、常にトップを走っている姿は、今でもハッキリ瞼に焼きついています。
福島千里選手、長い間、日本の女子陸上を盛り上げて下さり、本当に有難うございました。
<2022年3月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。