山内マリコ「原作者だからこそ」 映画業界への声明に「勇気ある行動」「賛同します」 By - grape編集部 公開:2022-04-13 更新:2022-04-13 セクハラ性犯罪犯罪 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 2022年4月4日、映画監督である園子温(その・しおん)さんに性的関係を迫られたという、複数の女性の証言を、一部の週刊誌が報じました。 また、同年3月には俳優や映画監督として活躍する榊英雄さんや、俳優の木下ほうかさんの性行為強要疑惑が報じられています。 原作者「映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます」 同月12日、作家の山内マリコさんと、柚木麻子さんが、「映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます」という声明を発表しました。 過去には、山内さんの作品『ここは退屈迎えに来て』『あのこは貴族』や、柚木さんの作品『伊藤くん A to E』が映画化されています。 山内さんたちは、「物語がスクリーンに映し出される感動は、作者として何物にも代えがたい幸せ」とつづりました。 一方で、「その作品がいかなるものであっても、自分の生み出した物語である責務を負う」と訴えています。 原作者の名前は、映画の冒頭にクレジットされ、その作品がいかなるものであっても、自分の生み出した物語である責務を負います。 映画制作の現場での性暴力・性加害が明るみに出たことは、原作者という立場で映画に関わる私たちにとっても、無関係ではありません。 不均等なパワーバランスによる常態的なハラスメント、身体的な暴力、恫喝などの心理的な暴力等が、業界の体質であるように言われるなかで、今回、女性たちが多大なリスクを背負って性被害を告白したことは、業界の内外を問わず、重く受け止めるべきと考えます。 声をあげてくださった方々の勇気に応えたく、私たちは、連帯の意志を表明します。 原作者として、映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます。 ーより引用 また、「映画業界の内部にいる人たちは声を上げづらい状況にあることを目の当たりにした」という、山内さんたち。 映画業界と特殊な関係性を持つ原作者だからこそ、連帯し声を上げられると考えたことが、今回の声明を発表したきっかけだそうです。 今後は、契約の段階から適切な主張を行っていくとともに、万が一、被害があった場合は原作者としてしかるべき措置を求めていけるよう、行動するそうです。 映画界が抱える問題は、出版会とも地続き 声明では、「映画界が抱える問題は、出版界とも地続きです」ともつづっています。 これからは、出版界のハラスメント根絶のためにも、声を上げていくという、力強い意志を表明しました。 声明には、数々の作家が賛同しています。 芦沢央彩瀬まる井上荒野 小川糸窪美澄津村記久子 西加奈子蛭田亜紗子ふくだももこ 三浦しをん湊かなえ宮木あや子 村山由佳山内マリコ山崎ナオコーラ 唯川恵柚木麻子吉川トリコ 山内マリコ「さすがにここでアクションを起こさないのは」 声明とは別に、山内さんは自身のTwitterで、このように想いをつづっています。 ステートメント【原作者として、映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます。】公開しました。小説家は自作が映画化される際、蚊帳の外というか、直接なにか意見を言える機会はとても少なく、言っても反映されることはまずない無力な存在(わたしだけか)ですが、https://t.co/Mep1NlrPBI— 山内マリコ (@maricofff) April 12, 2022 一連の性加害報道を受けて、さすがにここでアクションを起こさないのはどうなんだと思い、映画化経験のある知人作家まで、という小さな括りで賛同者を集めました。— 山内マリコ (@maricofff) April 12, 2022 また、「ここから何かが変わることを心から望みます」ともつづりました。 山内さんたちの力強いメッセージに、ネットからも賛同の声が上がっています。 ・映画ファンとして、賛同します。勇気ある行動に拍手を送りたい。 ・声を上げることは大切なことだよね。一時的なニュースとして話題になるだけじゃなく、いい方向に変わっていかないと。 ・「素行は悪いけど、あの人の作る作品は素晴らしいから」ということがなくなることを祈ります。 ・素晴らしい、大切な一歩だと思う。作品を楽しむ側も、ハラスメントに対しては厳しい声を上げたいね。 まずは、原作者として声を上げた18名の作家たちの勇気ある行動に拍手を送りたいですね。 そして、この声明が、映画業界や出版業界のみならず、さまざまな業界によい影響をもたらすことを願います。 [文・構成/grape編集部] 出典 原作者として、 映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます。/@maricofff Share Post LINE はてな コメント
2022年4月4日、映画監督である園子温(その・しおん)さんに性的関係を迫られたという、複数の女性の証言を、一部の週刊誌が報じました。
また、同年3月には俳優や映画監督として活躍する榊英雄さんや、俳優の木下ほうかさんの性行為強要疑惑が報じられています。
原作者「映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます」
同月12日、作家の山内マリコさんと、柚木麻子さんが、「映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます」という声明を発表しました。
過去には、山内さんの作品『ここは退屈迎えに来て』『あのこは貴族』や、柚木さんの作品『伊藤くん A to E』が映画化されています。
山内さんたちは、「物語がスクリーンに映し出される感動は、作者として何物にも代えがたい幸せ」とつづりました。
一方で、「その作品がいかなるものであっても、自分の生み出した物語である責務を負う」と訴えています。
また、「映画業界の内部にいる人たちは声を上げづらい状況にあることを目の当たりにした」という、山内さんたち。
映画業界と特殊な関係性を持つ原作者だからこそ、連帯し声を上げられると考えたことが、今回の声明を発表したきっかけだそうです。
今後は、契約の段階から適切な主張を行っていくとともに、万が一、被害があった場合は原作者としてしかるべき措置を求めていけるよう、行動するそうです。
映画界が抱える問題は、出版会とも地続き
声明では、「映画界が抱える問題は、出版界とも地続きです」ともつづっています。
これからは、出版界のハラスメント根絶のためにも、声を上げていくという、力強い意志を表明しました。
声明には、数々の作家が賛同しています。
山内マリコ「さすがにここでアクションを起こさないのは」
声明とは別に、山内さんは自身のTwitterで、このように想いをつづっています。
また、「ここから何かが変わることを心から望みます」ともつづりました。
山内さんたちの力強いメッセージに、ネットからも賛同の声が上がっています。
・映画ファンとして、賛同します。勇気ある行動に拍手を送りたい。
・声を上げることは大切なことだよね。一時的なニュースとして話題になるだけじゃなく、いい方向に変わっていかないと。
・「素行は悪いけど、あの人の作る作品は素晴らしいから」ということがなくなることを祈ります。
・素晴らしい、大切な一歩だと思う。作品を楽しむ側も、ハラスメントに対しては厳しい声を上げたいね。
まずは、原作者として声を上げた18名の作家たちの勇気ある行動に拍手を送りたいですね。
そして、この声明が、映画業界や出版業界のみならず、さまざまな業界によい影響をもたらすことを願います。
[文・構成/grape編集部]