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『気』のいい場所を見極めることは、自分を守ることになる

By - 吉元 由美  公開:  更新:

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吉元由美の『ひと・もの・こと』

作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。

たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。

『気』のいい場所を見極める

『気』のいい場所と、そうでない場所があります。『気』とは、そのものから発する目に見えない気配。波動とも、エネルギーとも。

目に見えないので『気』という概念を信じられないこともあるかもしれませんが、(ここは何だかいい感じ)(ここは何だか居づらい)などと感じることがあると思います。

例えば不動産を見に行ったとき。間取りとか立地などとは別に、何か感じるものがあると思います。一人暮らしをするために何軒かマンションを見に行ったとき、ドアを開けた瞬間に判断がついたものでした。

それはおそらく、その部屋のエネルギー、目に見えない何ものかを感じたからなのだと思います。

そんな『気』を感じる出来事がありました。先日、久しぶりに京都に行ってきました。京都では骨董屋めぐりが楽しみで、今回、久しぶりにある骨董屋を訪ねました。

その店は品揃えの多さでよく知られた店なのですが、何しろ値段がとても高くあまりいい印象を持っていない店でした。

アンティークとは100年以上前に製造され、希少価値のあるもの。器と言っても日常使いのもので、山積みにされた器を希少価値と言えるのかどうかはわかりません。

骨董の値段に相場などなく、古物商の一存でつけられるものなのです。

とは言え、もしも手頃な値段で素敵なものがあれば買おうと思い、あれこれと吟味していたときのことです。急に眩暈がし、胸がムカムカし始め、気持ちが悪くなってきたのです。

(ここにいていけない)この場の『気』にやられている。咄嗟にそう思い、そそくさと店を出ました。外に出ると、眩暈も吐き気も収まりました。

骨董品は、何人もの人の手を渡ってきたものです。どんな事情で手放したのか。今でいう断捨離なのか、お金が必要で手放したのか。蔵を整理したのか。

100年前に、そこにどんな日常があったのでしょうか。どんな人たちが、その器を手に取って、食事をしていたのでしょうか。

『もの』に思いがこもることがあります。気にしなければ何でもないことですが、あの目眩と吐き気は偶然とは思えないのです。

器なのか、あの場所だったのか。それは、不動産で感じる違和感と同じこと。(ここから出なさい)というアラームなのだと思います。

パワースポットめぐりがまだまだ人気のようです。パワーをもらいたい。多くの人がそう思うでしょう。そして神社や神聖な場所で(何か、感じる)と思うのではないでしょうか。

場のパワーがある場所もあるかもしれませんが、反対にパワーを奪う場所もあります。自分のセンサーを働かせること。野性の勘を働かせることが大切なのです。

そして、『悪い気』を自分の中に入れないよう結界を張ること。欲にまみれていると、結界は崩れてしまいます。

そんな自分を見極める目も、自分を守ることになるのでしょう。

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※記事中の写真はすべてイメージ


[文・構成/吉元由美]

吉元由美

作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
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