海外の『原爆揶揄』続出に日本で抗議の声 「絶対やっちゃいけない」「酷すぎる」
公開: 更新:

※写真はイメージ

消防局「絶対に離れないで」 呼びかけに「知らなかった」「気を付けます」兵庫県尼崎市にある、尼崎市消防局(以下、消防局)のInstagramアカウントによると、肉まんや焼き芋の加熱方法に、注意が必要だといいます。

【訃報】『ちびまる子ちゃん』お姉ちゃん、ミニーマウスの声優、乳がんで死去『ちびまる子ちゃん』のお姉ちゃん役や、ミニーマウス役で知られる声優の水谷優子さんが2016年5月17日、51歳でその生涯を終えました。
第二次世界大戦中の1945年、8月6日に広島県、そして9日に長崎県へ原子爆弾(以下、原爆)が投下され、日本は実戦による唯一の被爆国となりました。
ロシアとウクライナの情勢に不安が募る、2023年8月現在。ロシア軍が侵攻を開始して以来、日本国内からは「日本は最後の被爆国でなくてはならない」と平和を願う声が相次ぎました。
そんな中、海外のSNSで広まっているネット上のムーブメント(以下、ネットミーム)が日本国内で議論を呼んでいます。
原爆を揶揄した、海外の『ネットミーム』に日本国内から非難の声
SNSでは海外ユーザーの間で、ある行動が流行しています。それは、原爆によって発生するキノコ雲をポップなデザインにした画像を作成することでした。
同年7月21日にアメリカで公開された、『原爆の父』と呼ばれるロバート・オッペンハイマーが主人公の映画『オッペンハイマー』と、世界で人気のドール『バービー人形』がモチーフの映画『バービー』。
方向性がまったく違う、同日に公開される2本を同時に観ることが、ネット上で『Barbenheimer(バーベンハイマー)』と呼ばれ始め、2つの作品をコラボレーションしたファンアートが投稿される流れになりました。
その結果、各主人公のオッペンハイマーとバービーがキノコ雲を背景に笑顔で決めポーズをとる絵や、2人でピンク色のポップなキノコ雲を眺めるなどのファンアートが、SNS上に続出することになったのです。
中には、日本への原爆投下後の写真をコラージュしたものや、実際のキノコ雲の写真を使用したものも。こういったネットミームに対し、日本国内からは「あまりにも不謹慎ではないか」「原爆を軽く見ないでほしい」といった怒りの声が上がっています。
ネットミームに英語版『バービー』アカウントが便乗し、日本語版が謝罪
これらの行動は、あくまでもインターネットの一般ユーザーが行っていたものです。
しかし同月下旬、『バービー』の英語版SNSアカウントが、そういったファンアートに「思い出に残る夏になりそう!」と述べるほか、キノコ雲を髪形に見立てたコラージュに対して「ボーイフレンドのケンは素敵なスタイリストだね」といったコメントを投稿。
映画側が、原爆を揶揄する行動に肯定的な反応を示したことで、日本国内からはさらに強い怒りの声が上がるようになりました。
同年8月11日には、日本での公開を控えている『バービー』。
今回の件を受け、ワーナーブラザースジャパン合同会社は、同年7月31日に『バービー』の日本語版アカウントを更新し、謝罪文を掲載しました。
ワーナーブラザースジャパン合同会社は、ネットミームの『Barbenheimer』はファン間での活動であり、あくまでも非公式のものであることを表明。
『バービー』英語版アカウントの行動については、「極めて遺憾」とし、アメリカ本社へしかるべき対応を求めているといいます。
なお、同月8年1日12時時点で、『バービー』の英語版アカウントから声明は発表されていません。
原爆のネットミーム化に対する日本人の反応は、謝罪を求めるものよりも、「原爆という悲劇を繰り返さないためにも、過去を振り返り、学んでほしい」という意見が大半。
78年前の8月、たった2発の原爆によって、多くの人の命が失われました。広島県広島市の、広島平和記念公園内にある原爆死没者慰霊碑には「過ちは繰返しませぬから」と刻まれています。
亡くなった人たちに対するこの誓いを守り続けるには、原爆の恐ろしさ、そして悲しさを語り継いでいく必要があるのでしょう。
[文・構成/grape編集部]