相手に自分の話は届いているか? 日頃から『伝えたいこと』を意識してみる
公開: 更新:
快挙を成し遂げた狩野英孝、帰国便の搭乗券をよく見ると… 「さすがJAL」の声ホノルルマラソンから帰国する狩野英孝さんに、JALが用意したサプライズとは…。
ロケで出会う人を「お母さん」と呼ぶのは気になる ウイカが決めている呼び方とは?タレントがロケで街中の人を呼ぶ時の「お母さん」「お父さん」に違和感…。ファーストサマーウイカさんが実践している呼び方とは。
grape [グレイプ] entertainment
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
自己紹介上手になる
ちょっとした集まりや食事会などで、自己紹介をすることがあります。同窓会などであれば近況報告でしょうか。
人前で話すのが苦手という人も多いと思います。自分のことを話すのに、なぜうまく伝えられないのか。
最初に、「伝える」という意識を持つことが大切だと思います。「伝わる」のではなく、「伝える」という意識です。
「マイクの向こう側の人を思い浮かべ、直接話しかけるように、話す」
ラジオのナレーションのクラスの先生から教わったこのアドバイスを、今も心に留めています。
これはラジオで話すときばかりでなく、講演会やちょっとした自己紹介などするときにも有効です。
人前で話すときに内容がまとまらなかったり、話がだんだん外れてしまうのは、視点が自分の中へ向いているのです。
何を話すか、どのように話せばいいか、それだけで頭がいっぱいになる。誰に向かって話をしているのか、何を伝えるのか。
そこをしっかりと意識しないと、ただしゃべっている、という感じになり、「伝える」ことにならないのです。
相手に自分の話は届いているか。受け取ってくれているか、確認しながら話してみましょう。聞いている人たち一人ひとりに語りかけるように。
ちゃんと目を合わせながら話すと落ち着きますし、相手の反応も伝わってきます。言葉は投げるものではなく、ギフトを手渡すように伝えるもの。
自己紹介や近況報告なども、手渡すように話すのがいいと思います。
自分をよく見せよう、大きく見せようとすると、自慢話と受け取られます。人はそう思ってしまうと素直に話を聞けなくなるものです。
自分を大きく見せるのではなく、自虐ネタとまでは行かなくとも、ちょっと自分を落としてみると聞いている人は安心します。
心を開いてくれる、というのでしょうか。話を聞いてくれるようになります。
自分がよく知っていること、得意分野のことについて話すときは、説明しすぎてセミナーのようにならないように。ついつい話が広がっていくと、聞いている人たちは置き去りになってしまいます。
以前、中学時代の同窓会のとき、みんなにカードを引いてもらいました。
そのカードには「最近、感動したこと」「今、夢中になっていること」「これからトライしたいと思っていること」など、近況報告と共に、話してもらうテーマを記しました。
テーマが決まっていると、みんな話しやすかったようです。
伝えたいことがあって初めて言葉になります。日頃から、『伝えたいこと』を意識してみる。たくさん感動する。ささやかなことにも、ふとしたことにも。
すると世界の見方が広がり、自分の世界も広がっていきます。そして、豊かな気持ちで自分を伝えられるようになるのです。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
Amazon楽天市場Yahoo
※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」