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不言実行、球界の常識を覆し、世界へ大きく羽撃いた大谷翔平選手の魅力

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

大谷翔平選手を思う

ベイブルース、ジョーディマジオ、そんなアメリカ大リーグの選手ぐらいしか知らなかった昭和の野球ファンが、今は大リーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の、その日の戦績が気になる大谷ファンになってしまいました。

95年、大リーグに挑戦したトルネードの野茂英雄投手、華麗な守備と走力で人気を勝ちとったイチロー選手、ワールドシリーズでホームランの松井秀喜選手…。

彼らには武士の気骨というか、大和魂というか求道者的な雰囲気があったように思うのですが、大谷選手には全くそれがありません。ホームランを打っても三振に倒れても、そこには常に彼の爽やかな『笑顔』があるのです。

当方は、王、長嶋世代の野球ファンですが、大谷選手のような常に笑顔のある選手は見たことがありません。

しかも、前人未到の投打の『二刀流』です。彼が投打の二刀流で日本のプロ野球で活躍しはじめた頃、プロ野球の著名な諸先輩は、口を揃えて、「ダメだ! 肩を壊す!!」と非難したのがウソのようですね。

不言実行、球界の常識を覆し、世界へ大きく羽撃いた大谷翔平選手です。

投打の魅力は当然ですが、もう一つ、走塁があります。ヒットで1塁を走り抜け、その時の判断で2塁を落とし入れた時、塁上で 「ヤッター」と両手を叩くあの姿を見るのが大好きです。

投手で走るというのは、呼吸が乱れ、次の投球に影響を及ぼすのでタブーとされていることですが、彼はそれをケロリとやってしまうのです。

大リーグでの日本人の誇り、大谷翔平選手の更なる活躍に期待したいと思います。

<2021年11月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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