花言葉の意味とは? 歴史や種類を解説
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花言葉は美しい意味合いが多い一方、中には恐ろしく深遠な意味を持つものも存在します。本記事では、それらの花言葉とその由来を掘り下げ、花たちの物語を紐解きます。
花言葉の起源とその多様性
花言葉の明確な起源は2023年現在わかっていません。しかし、1つの説として花言葉の起源は17世紀頃のオスマン帝国(当時のトルコ)の首都であったイスタンブールではないかと考えられています。
また花言葉は、同じ花でも意味合いが異なる場合があります。文化によって異なる意味合いを持つなど国、地域によって多様性があるのです。
たとえば、母の日に贈られることの多いアジサイの花言葉で考えると、アジサイは色によって意味が異なるものの、アジサイ全体の花言葉は日本だと「移り気」「浮気」。一方アメリカの場合は「寒さ」「冷酷」という意味合いを持っています。
花言葉は万国共通というわけではないので、海外の人に花を贈る際はその意味合いをしっかりと調べておかないと、後々トラブルに発展する可能性もあるため、注意が必要です。
花言葉の由来と歴史
先ほど述べたとおり、花言葉は17世紀頃のオスマン帝国(当時のトルコ)が発祥とされているため、現在に至るまで長い歴史を経ています。
当時のトルコでは、恋人へ何か贈り物をする際、文章や言葉にするのではなくて「花に自身の思いを託して恋人に贈る」という風習がありました。さまざまな花にイメージを付けた結果、徐々に花言葉として伝わったと考えられ、日本には明治の初期頃に西洋から伝わったとされています。
また花言葉には、花によってさまざまな由来があります。よくある由来は「ギリシャ神話」や「伝説」から来ているものです。
ギリシャ神話の物語や、長年伝説として受け継がれている物語から花に対して「どのような物語内容だったか」をまとめたものを花言葉として付けているケースもあります。
花言葉の種類と多様性
・愛情・恋愛に関する花言葉
・喜び・祝福に関する花言葉
・悲しみ・哀悼に関する花言葉
・勇気・希望に関する花言葉
花言葉はさまざまなシチュエーションに適応できる程の種類があるので、なかなか感謝を伝えられない相手に対して、花を贈って気持ちを伝えることができます。
しかし、中には単語を見ただけでは何を伝えたいのかメッセージ性が分からない花言葉も。次はパッと花言葉を見ただけではどう理解すればいいか悩んでしまう深遠な花言葉を紹介します。
奥深い意味をもつ花たち
ここでは、たくさんの種類の花から深遠な意味を持つ花を5つ紹介します。
「警戒」を象徴するアキノキリンソウ
※写真はイメージ
アキノキリンソウは、8月から11月に花を咲かせ、日当たりのいい草原でよく見られます。原産地はユーラシアで、泡立つように花が咲くことから和名では「アワダチソウ」とも呼ばれています。
そんなアキノキリンソウは「警戒」「予防」「用心」という花言葉を持っているので、何だか恐ろしい花というイメージを抱く人もいるでしょう。
アキノキリンソウの花言葉の由来
アキノキリンソウの「警戒」という花言葉はネガティブではなく、ポジティブな意味合いを持っており、皆さんがイメージするような「怖さ」はありません。
警戒という花言葉が付けられたのは「花の構造」に理由があります。アキノキリンソウは、花の一つひとつが細かい綿毛に包まれており、蜜を狙いに来る蜂の侵入を防ぐ構造になっています。
蜂などによって花の蜜を荒らされないように「警戒」し「用心」しているという特徴が、そのまま花言葉になったと考えられています。この姿をポジティブにとらえた言葉が「警戒」であって、「あなたも気を付けてくださいね」と相手に対する心遣いを伝えているだけなのです。
誰かを思いやるポジティブな花言葉だと理解すると、いろいろなシチュエーションで贈りたくなりますね。
「報復」「触れないで」の象徴、アザミ
※写真はイメージ
アザミとは、北半球の広範囲に生えている花で、ふわふわとした見た目に反して鋭いトゲも併せ持つスコットランドの国花です。そんなアザミの花言葉は「報復」「触れないで」「独立」など。色によって花言葉は異なりますが、報復や触れないでという花言葉は珍しく思えます。
一体なぜ、アザミの花言葉に「報復」「触れないで」という花言葉が含まれているのでしょうか。
アザミの花言葉の由来
アザミの花言葉「報復」は、国花とされているスコットランドの伝説が由来です。
スコットランドでは8世紀から13世紀にかけて、西ヨーロッパを中心に海賊行為を行っていたヴァイキングの侵入に悩まされていました。ある時、上陸してきたヴァイキングの兵士が刺のあるアザミを裸足で踏んでしまったそうです。痛みに耐えかねて大きな声を出したことで、スコットランド兵がその侵入に気が付き、多くの兵を助けたことに由来するとされています。
国の窮地を救われたスコットランドは、アザミを国の国花と標章に制定し、2023年現在でもシンボルとして扱われているのです。
「冷淡」「冷酷」「無情」「高慢」の象徴、アジサイ
※写真はイメージ
アジサイは、北アメリカに約40種類、日本には約10種類の花があり、5月〜7月にとても綺麗な花を咲かせます。そんなアジサイの花言葉は「移り気」「浮気」や「冷淡」「冷酷」「無情」「傲慢」です。
花言葉だけを見ると凄く冷たさを感じる花ですが、一体なぜアジサイの花言葉に「移り気」「浮気」や「冷淡」「冷酷」「無情」「傲慢」という花言葉が含まれるのでしょうか。
アジサイの花言葉の由来
先ほど紹介したアジサイの花言葉は、定番カラーの「青」や「紫」が該当します。 ではどんな由来があるのか、後ほど改めて詳しく紹介しますが、簡単にまとめると「アジサイに対する人間のイメージ」が由来といえるでしょう。
アジサイは青や紫、ピンクに白など時期によって色が変化します。そんなアジサイの色が青や紫に変わる様子を見て「移り気な花だな」と感じたり、青という色に「冷酷さ」「無情さ」を感じたりしたことが理由で、このような花言葉になったとされています。
そのため、アジサイ自体に何か怖い理由があるわけではなくて、あくまで私たち人間の印象でこのような切ない花言葉を付けられてしまったといっても過言ではないでしょう。
一方、青にはネガティブさを感じる花言葉以外にも「辛抱強い愛」という花言葉もあります。
ほかにも、ピンクは「元気な女性」、白は「寛容」など母親をイメージさせる花言葉があります。先に解説したとおりネガティブな意味合いの花言葉もあるので、女性へ贈る際は事前に花言葉をチェックしておきましょう。
「犠牲」の象徴、アセビ
アセビはツツジ科の花で早春になると小さな白い花や紅色の新芽を見せてくれるなど、美しさとかわいさを併せ持つ花です。
一方でアセビの葉や茎にはアセトポキシンと呼ばれる毒が含まれており、馬がアセビを食べると毒にあたってお酒に酔ったような足取りになることから漢字では「馬酔木」と書くという一面もあります。
そんなアセビの花言葉は「犠牲」。では一体なぜアセビには「犠牲」という花言葉が含まれるのかを紹介します。
アセビの花言葉の由来
アセビの花言葉「犠牲」の由来は、ギリシャ神話のアンドロメダが関係している説が有力です。
もともとアンドロメダと呼ばれる花に似ていたアセビに対して「日本のアンドロメダ」と呼んでいた日本人は、ギリシャ神話のアンドロメダによる勇気ある行動を耳にしたことで、アンドロメダにちなんだ花言葉をつけたと考えられています。
またアセビはスズランにも似た形の花を咲かせるので「スズランではないけど、スズランみたいな花を咲かせる木や花は何?」とインターネット上でアセビについて調べる人も多いです。
「見捨てられた」「見放された」の象徴、アネモネ
※写真はイメージ
アネモネとは、地中海の暖かな地域から寒い地域にかけて咲く花です。2月〜5月の期間に綺麗で鮮やかな花を咲かせ、現在は「アネモネ・ホルテンシス」「アネモネ・パボニナ」など約100種のさまざまな種類があります。
そんなアネモネの花言葉は「見捨てられた」「見放された」など。まるで、女性が失恋したときのようなイメージを彷彿させる花言葉となっています。では一体なぜアネモネには「見捨てられた」「見放された」という花言葉が含まれるのか紹介します。
アネモネの花言葉の由来
アネモネの花言葉「見捨てられた」「見放された」の由来は、ギリシャ神話の「ゼピュロスのアネモネに対する恋心」です。
この物語は、ゼピュロスに好かれてしまったばかりに不幸な目に合ったアネモネの「見捨てられた」「見放された」という心情を表しています。その心情がそのままアネモネの花言葉になり、何年何十年、何百年経っても本当の意味を知った人間の心に切なさと悲しみを感じさせる物語なのです。
花言葉に隠された悲喜こもごも
本記事では、花言葉がもつ恐ろしく深遠な意味と由来について紹介しました。深遠な意味を持つ花言葉の中にはポジティブな意味合いを持つ花も多いです。
何か花を購入する際や、花言葉を調べる際「何だか怖い花言葉だな」「一体この花言葉にはどんな意味が隠れているのだろう」と感じる深遠な花言葉があったら、単語の深遠さに怖がらず、まずはその花の由来と花言葉ができた由来まで調べてみるとよいでしょう。
また深遠な花言葉を持つ花の中には悲しく切ない物語やポジティブな物語など、知っておくと面白い物語もあります。ぜひこれを機に花言葉について調べてみることをお勧めします。
[文・構成/grape編集部]