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子どもの頃の1日は長く感じ、大人になってからの1日は短い 時間を短く感じるのはなぜ?

By - 吉元 由美  公開:  更新:

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砂時計を見つめる女性

吉元由美の『ひと・もの・こと』

作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。

たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。

限られた時間を創造的にするために

年々、時間が過ぎる速度が速くなります。「10年ひと昔」という言葉がありますが、今は「10年ついこの前」という感覚です。

「人生のある時期に感じる時間の長さは、年齢の逆数に比例する」

ガラスの砂時計を持つ人

これは19世紀のフランスの心理学者ピエール・ジャネによって紹介された『ジャネの法則』と呼ばれている考え方です。

時間の流れを早く感じるのはあくまで主観的な感覚ですが、「光陰矢の如し」という諺があるように多くの人の感覚なのでしょう。

子どもの頃の1日は長く感じ、大人になってからの1日は短い。思い返すと、小学生の頃の夏休みはとても長く感じたものでした。

大人になった今、確かに30年前のことも手が届きそうなほど近くに感じます。

子供イメージ写真

大人になるに従って時間を短く感じる理由の一つとして、経験値が多くなってくるというのがあるそうです。

知識と経験によって新鮮味が薄らいでいるので印象が薄い。時間の長さが気にならなくなるのも関係しているそうです。

また振り返る過去が多くなる。その何十年という時間の印象が、時間の経つ早さの感覚につながっているのかもしれません。確かに子どもたちは振り返る過去は短いので、時間が過ぎる感覚が長く感じるのでしょう。

また、毎日が新しい体験を積んでいる子どもたちにとって、そのインパクトが大きいので時間が長く感じるということもあるのです。

テーブルに置かれたカレンダー

十分に大人になってからの10年。同じ10年でも、若い頃の10年とは明らかに違います。命の長さに何の保証もありません。

いつその日が来るのか誰にもわからない。毎日毎日、この瞬間瞬間が貴重な時間なのです。

子どもたちの新しい体験や発見が時間を長く感じさせるのであれば、大人たちもその感覚を失わないようにすることが大切なのではないか。

私たちが忘れてしまった感覚をもう一度思い出し、限りある時間を味わい尽くすこと。楽しむこと。喜ぶこと。時には、悲しむこと。心を躍動させること。

それが、あっという間に感じてしまう時間の密度を濃くしていくことではないでしょうか。

光り輝くススキ

最後にアメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンの言葉を。限られた時間を創造的にするための、大切なヒントがあります。

「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない『センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性』を授けてほしいとたのむでしょう」

『センス・オブ・ワンダー』(新潮社) ーより引用
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※記事中の写真はすべてイメージ


[文・構成/吉元由美]

吉元由美

作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
吉元由美オフィシャルサイト
吉元由美Facebookページ
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