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『適宜』の意味とは? 例文や言い換え表現を分かりやすく解説

By - COLLY  公開:  更新:

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『適宜』は、日常生活やビジネスシーンなどあらゆる場面で使われている言葉ですが、正確な意味や使い方を理解できているでしょうか。

ここでは、意味や例文とともに、類語や言い換え表現を解説します。正しく理解して、日々のコミュニケーションにお役立てください。

『適宜』の読み方・意味

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始めに、『適宜』の読み方と意味を確認しましょう。

『適宜』の読み方

『適宜』の読み方は『てきぎ』です。

『適宜』の意味

『適宜』は、以下の2つの意味があります。

  • その時、その場の状況に適している。
  • そのときどき、各自の判断で対応、行動するさま。

『適』は『かなう、ふさわしい、当てはまる』という意味の漢字です。『適応』『適正』といった熟語からもイメージできるのではないでしょうか。また、『宜』は『都合がよい』といった意味を持ちます。この2つを合わせて、『その場に適している』『各自の判断で対応している』といった意味を表しているのです。

『適宜』を使用した例文

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日常会話からビジネスシーンまで、口頭やメール、文書など幅広く用いられる『適宜』という言葉ですが、具体的にどのように使用されているのでしょうか。2つの意味それぞれについて、例文を見ていきましょう。

『その場に適している』という意味の場合

『その時、その場の状況に適している』という意味の場合、次のように使われます。

  • こちらの資料を参考にして、適宜作業を進めてください。
  • お客様の状況に応じて、適宜連絡を入れるのがよいでしょう。
  • 3つの案を用意していますが、スケジュールを鑑みて適宜変更してもらえると助かります。

『そのときどき、各自の判断で』という意味の場合

『そのときどき、各自の判断で対応、行動するさま』という意味では、次のように用いられます。

  • 今日は気温が上がるので、熱中症にならないよう適宜水分を取ってください。
  • 作る途中に適宜味見をして、調味料を入れてかまいません。
  • ひと通り説明しましたが、分からないことがあれば適宜質問してください。

『適宜』の類語と使い分け方

ノートパソコンとコーヒーカップと手帳の画像

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『適宜』には多くの類語がありますが、ここでは主な5つの類語を説明していきます。似ている言葉ですが、それぞれ異なる意味や使い方があり、注意が必要です。

随時(ずいじ)

『随時』には、『いつでも』『そのときどき』という2つの意味があります。『そのときどき』という意味においては、『その場の状況に応じて』という意味の『適宜』と同じような使い方ができるでしょう。

『いつでも』は、「都合のよい時にいつでも、日にちや時間に制限がない」という意味を指しています。文脈に応じて意味が異なるので注意しましょう。

例:アルバイトの面接は、随時受け付けております。

適時(てきじ)

『適時』は『ちょうどよい時』という意味であり、『その場に適している』という意味の『適宜』と共通しています。漢字の通り、『適した時』であると覚えておけばよいでしょう。

ただ、『適時』は、『時』という漢字が使われている通り、ちょうどよい『時間』を指す言葉です。『適宜』には対応や行動も含むことがあるので、その点を使い分けることが必要です。

例:必要なことは、適時メモを取ってください。

適切(てきせつ)

『適切』は『その場や目的、状況にふさわしいこと』を意味する言葉です。

厳密なルールではないが一般的によいとされていること、社会通念上ふさわしいとされていること、過不足なくほどよい、というニュアンスがあります。名詞を修飾する場合は『適切な~』と形容動詞として用いられます。

例:不良品だったので返品したが、適切な対応をしてくれたので気持ちがいい。

順次(じゅんじ)

『順次』とは『順を追って物事を行うこと』という意味です。『順』という漢字は「付き従う」「筋道通りに進む」という意味を持ちます。『次』は「すぐ後に続く」という意味があるので、2つを組み合わせて「次々と物事を続けて行う」という意味になるのです。

必ずしも『ふさわしい、適している』とは限らないので、その点が『適宜』と異なるといえるでしょう。また、仏語として『来世』『年齢の順に死んでいくこと』という意味もあります。

例:品物は順次発送する予定です。

逐次(ちくじ)

『逐次』とは『順を追って次々に物事がなされるさま』という意味の言葉です。『順次』と同じように、「次々と続いて行われる」様子をいうので、必ずしも『ふさわしい、適している』というニュアンスがあるとは限りません。

似たような言葉として『逐一(ちくいち)』がありますが、こちらは「順を追って一つひとつすべてを扱う」という意味です。すべてをもらすことなく取り上げる、という意味合いの違いがあります。

例:当選者にはこちらから逐次連絡いたします。

『適宜』のビジネスシーンでの言い回し

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『適宜』はやや堅い表現なので、ビジネスシーンにおいては頻繁に使用されます。『適宜』にはどのような言い回しがあるのでしょうか。よく耳にする3つの言い回しを解説します。

適宜対応

『適宜対応』とは、文字通り『適宜』に『対応』するという意味で、「必要に応じて、状況に即して対応する」という言い回しです。『臨機応変』というニュアンスに近いでしょう。

ビジネスシーンでいえば、顧客に応じてベストな対応をすることや、スケジュールの中で柔軟に調整して対応すること、緊急時にやむを得ずイレギュラーな対応をすることなどが挙げられます。

  • 届いた意見をもとに、適宜対応する。
  • 決められた期間内に、適宜対応する。

適宜確認

『適宜確認』とは、「ちょうどよい時に確認する」という内容を指す言い回しです。

はっきりと日時を指定して確認作業をするのではなく、「状況に応じて各自で判断し、都合のよい時に確認してください」と、タイミングを委ねているニュアンスになります。定期点検などには不向きといえるでしょう。

  • 手の空いた時間に、各自で適宜確認する。
  • 作業中は、進行状況を適宜確認する。

適宜行う

『適宜行う』とは、「その場の状況に応じて適切に行動する」という意味です。「その場、その時に応じてそれぞれ判断し、都合のよいように行動や対応をする」という意味合いで、あらゆる場面で使うことができます。

ただし、目上の人に対しての使用は、失礼に当たる場合もあります。「お時間のある時に」や「ご都合が合いましたら」などに言い換えるほうが無難でしょう。

  • 現場の状況に即して、適宜マニュアルの変更を行う。
  • 都合のよい時間に、環境整備を適宜行う。

『適宜』の意味を理解して使いこなそう

ここまで、『適宜』の意味や例文、類語や言い回しを解説しました。『適宜』には、その場に適している「そのときどき、各自の判断で」という2つの意味があります。

類語はいくつかありますが、細かな意味の違いがあるので、適切な使い分けを心がけましょう。紹介した言葉以外にも類語は複数あるので、一緒に覚えておくとさらに伝わりやすくなるのではないでしょうか。

ビジネスシーンで『適宜』といわれた時には、まわりの状況を総合的に見て判断するようにしましょう。自分の都合だけで『適宜』のタイミングを決めてしまわないよう、言葉の意味を正しく理解した上で実践していってください。


[文・構成/grape編集部]

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